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第十二話 働き出す

あまりにも長く幻覚から醒める事ができないので、しかたなく、仮にこの幻覚の世界を受容れることにする。

俺はリアルではまずいことになってるかもしれず、俺が幻覚世界でどう動こうが、恐らくリアルでは俺の身体はピクリとも動いてないんじゃないかと、そう仮定して、この幻覚内の事象に一つ一つ対応してみようと思ったのだ。

ひょっとすると、それによって脳が活性化して、もしかしたら陥ってるかもしれない中毒性昏睡状態から覚醒して、現実に帰還できるかもしれない、とそう考えたからだ。


しかし、幻覚の中で、殆ど體を動かさずに居て飢渇に慣れた俺の身体は、急な動きに耐えられなくなってしまっていた。

リハビリ暮らしの後、やっとまともに歩けるようになった。


働けるようになったので、今まで面倒見てもらった分、しっかりと働いて返すことになった。

薪取りから始めて、色々な雑用に朝から晩まで村中を歩き回る。

そして仙人のような長老のところで、粥を啜り、寝る。



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