登場モンスター ※一部ネタバレ注意
こちらはモンスターの説明を。
最新話が基準なので、読みながら知りたい方は、読まない方が良いかもしれません。
あくまでこの作品のこの世界での設定なので、他作品や実在する伝説、伝承、神話等から引用されたモンスターの設定が本来と違うとしても、そこはご了承ください。
こちらも人物と同じく、物語の進行に合わせて増やす方針ですが、まだ作中未登場のモンスターや設定なども、書き込まれている可能性があります。
ネタバレにご注意ください。
名前がついてないものに関しては、作中で出てきていても、何の設定もしていない、その場の思いつきで書いてますので、こちらには載りません。
ただし、今後それらに名前や設定がついて、再登場する可能性はあります。
☆第一部に登場するモンスター ↓
・No.1 ロックウルフ
狼のようなモンスター。岩のように堅い毛皮。素早さと防御に優れる。基本的に群れで行動し、高い統率力による連携が武器。
別名・岩毛狼。
魔力の属性は主に土。
◆◆◆◆◆
・No.2 スタンバード
鳥型のモンスター。全身から毒を分泌する。紫と黄色の鮮やかな見た目。
空中からの一撃離脱を繰り返す、とんでもなくいやらしい奴。ラン○スタや最○勝が元ネタ。
多用は出来ないが、口から毒液を吐きかけることもある。
別名・紫黄毒鳥。
魔力の属性は主に風。
◆◆◆◆◆
・No.3 オーガ
オーガは属性や階級に分かれて、様々な種類がいる。
階級が上がり強いものほど数は少ない。
リッツソリスの街に攻め込んできたのは、ジェネラル・フレイムオーガとジェネラル・アイスオーガで、教会側に来たのはフレイムオーガの方。
全身を堅い鎧で守り、武器を持ち、属性魔法や咆哮波を使う強敵。
全身の魔力を属性に変換し、相手を逃げられなくしてから自爆するのは最後の手段。
ラジクは足を切り飛ばし、捕まえられる前に致命傷を与えたため、ギリギリで自爆を阻止した。
別名・人喰戦鬼
魔力の属性は各個体によって様々。
◆◆◆◆◆
・No.4 シャドウバード
カラスによく似た見た目の、黒い鳥型モンスター。上空から羽根を飛ばしてくるが、その羽根の付け根には毒がある。
攻撃を受けて身体の一部分(主に肉片。血液や羽根では再生も分裂もしない)が核のある本体から離れると、本体だけでなくその一部の方にも核が形成されて再生し、新たに二羽のシャドウバードとなる。
新たにシャドウバードとなった方にも核が生み出されるため、攻撃して増えれば増えるほど面倒な相手。
倒すためには魔力を完全に枯渇させ再生能力を封じてから絶命させるか、体内の何処かにある核を一撃で破壊する必要がある。魔力と核がある限り、その再生能力は続く。
別名・増殖影鳥
魔力の属性は主に闇。
◆◆◆◆◆
・No.5 トライホーン
スウサの大草原に生息する。草食だが気性が荒く好戦的。全身に鎧のような硬い外皮を持ち、頭には3本の角。角は飛ばして攻撃することができ、魔力がある限り生え換わる。左右にピコピコ揺れる可愛らしく短い尻尾。見た目は大きなサイ、もしくはトリケラトプスに似ている。
別名・三角土獣。
魔力の属性は主に土。
◆◆◆◆◆
・No.6 グレートホーン
スウサの大草原に生息する。トライホーンの上位種で群れのボス。体格も数倍の大きさ。年月を経て成長したトライホーンがやがてグレートホーンになる。3本あった角は捻れて1本に束ねられ螺旋状になる。角は相変わらず射出可能。比較的平坦だった外皮には小さな無数のトゲが生え、短かった尻尾は長く伸びて、先端にコブが出来て長めのトゲが生える。外皮が攻撃を受けて傷が出来ると、その周辺のトゲが射出される。
外皮にある程度のダメージを受けると、尻尾以外の全身のトゲを吸収して魔力に変換し外皮を修復する。その際には多くの場合、敵から身を守るために属性身体強化に似た行動をとり、全身が灰色から茶色に変わり、角も含めて外皮の強度が跳ね上がる。
別名・大角岩獣。
魔力の属性は主に土。
◆◆◆◆◆
・No.7 ワイバーン
北の山脈に生息する。羽を持ち空を飛ぶ竜の一種。鋭い爪や牙で攻撃しブレスも吐く。ブレスは個体の属性ごとに違う。本来は個体数自体がそれほど多くなく、知能もそれほど高いわけではないし群れを形成することも少ない。外皮は硬く通常の攻撃では貫くことは困難。どちらかというと物理攻撃よりは魔法の方が効果的。
別名・翼竜。
魔力の属性は各個体によって様々。
◆◆◆◆◆
・No.8 岳竜
北の山脈に生息する竜の一種。通常は北の山脈の他にも標高が高く険しい山に生息している。竜とは呼ばれているが見た目は牙を持った鹿に近い。しかし竜の名に恥じない強さを持つ。
6本ある足には蹄が生えていて、翼を持たない代わりに地上での機動力に優れている。その機動力を活かした突進は驚異的な速さと破壊力を持ち、脚力を活かした蹴りも凄まじい威力。
頭には後方に向かって枝分かれした2本の角と額から真っ直ぐ前に伸びた角を持つ。体表は毛皮ではなく硬さと柔軟性を併せ持つ鱗に覆われている。
後方に枝分かれした角には死角となる後頭部を守る効果と、防御結界を張ったり自分や眷族を癒す力があり、口や額の角からは属性魔法を放つ。稀にではあるが他の角持ちモンスターと同様に額の角を射出する事がある。
大抵は額の角のない小さな岳竜のような姿をした眷族を数体連れていて、眷族にも枝分かれした角があり癒やしと結界の力を持っているため、岳竜と眷族が揃っているうちは極めて守りが堅い。
しかも角を失ったり深手を負った状態で周囲に眷族がいる場合、それを吸収して角を再生し傷も塞ぐ事が出来る。
奥の手は自身にも多大な負荷をかける、属性ごとの超高速移動の無差別攻撃。
魔力の属性は主に雷、氷、風、光。
◆◆◆◆◆
・No.9 スケルトン
アンデット系モンスターの代表格。人、獣、モンスターなどの骨がアンデット化したもので種類は多彩。スケルトンの強さは生前の強さに依存するため、ドラゴンなどがアンデット化してスケルトンになった場合にはかなり手強い。
光か火属性魔法で浄化しなければ、破壊しても何度でも再生する。ただし全身の骨をかなり細かく砕いた場合には、再生にかなりの時間を要するため、ほとんど無力化できる。
属性がなく浄化が不可能な場合には、細かくした骨を持ち帰りそれが可能な者に浄化してもらうか、その場で火を燃やして焼けば浄化が可能。ただし火力が低い場合は長時間焼く必要がある。
魔力の属性は生前持っていた属性によって様々。
◆◆◆◆◆
・No.10 スカルピオン
サソリの姿に似たアンデットモンスター。白い骨のような強固な外殻に、12本の脚、2本の強靱かつ巨大な鋏を持ち、3本の尻尾の先端には毒針を持つ。鋏の力と尻尾の毒性はかなり強い。
普通のスカルピオンには胴体の上部一面に骸骨のような顔は無いが、ジグ達が遭遇したスカルピオンにはアンデットである特性を生かして、ある者を封じるために半永久的に持続できる封印処理が施されていた。
別名・白骨毒蠍。
魔力の属性は主に強めの闇、強い土。
◆◆◆◆◆
・No.11 封印されし者→六色の黒骸王
名称は不明だが見た目から判断するとスケルトン系のアンデット。アンデットであるものの言葉を話せる。
黒い骨の身体とスカルピオンが崩れた後に残った、白い残骸から冠や鎧、剣や盾を作り出して装備している。身に付けた王冠と、自分に殺され魔力や魂を喰われるのが名誉なことだと思っている辺り、古代の王族であった可能性大。
文献や伝承にも残っていないほど昔に封印されたらしく、本人ですら封印期間が長過ぎて自分が何者であったか覚えていない。
しかし見た目やその強さ、保有属性数で只者でないと判明していることから、リッツソリスの迎撃隊からは便宜上『六色の黒骸王』と呼ばれる。
黒骸王の攻撃のほとんどには、イリトゥエルの氷柱の竜巻『アイシクル・テンペスト』のように、別属性の魔法にも闇属性が付与されている。
魔力の属性は火、雷、氷、風、土、強力な闇。
◆◆◆◆◆
・No.12 クロコスネイク
トイス付近の沼地に生息する。蛇のようなヒョロ長い体にワニの頭と足が生えたようなモンスター。鼻先は平べったい三角の刃物のようになっていて、水中から勢いよく飛び出してきてはそれで攻撃する。牙には毒がある。噛みついた瞬間に細長い体をバネのような形にして、回転力と引く力を増大させ一瞬で肉を食いちぎる。魔力を持つが魔法の類は使えず、硬い外皮を持つわけでも無いため防御力は低い。陸地よりも水中の方が素早い。
別名・刺捻水蛇。
魔力の属性は主に水、雷。
◆◆◆◆◆
・No.13 クロコサーペント
トイス付近の沼地に生息する。クロコスネイクの上位種。クロコスネイクを大きくしたような体をしているが、鼻先についていた刃は更に成長してノコギリのようなものになっている。尻尾の先には硬いトゲが新たに生えていて、牙だけでなくそのトゲや爪にも毒を持つ。
噛みつきや鼻先を生かした突進も更に速さや威力を増しているが、クロコスネイクとは違って魔力を扱い魔法を使うことが出来る。主な攻撃は全身から放つ雷と、口から放つレーザーのような細い水のカッター。
アルテミアにあっさりと倒されたが、水中にいる場合は討伐難度が跳ね上がるため、陸におびき寄せたアルテミアの作戦勝ち。
別名・鋸鼻大蛇。
魔力の属性は主に水、雷。
◆◆◆◆◆
・No.14 サードアイズ・ジャイアント
火山地帯に棲む巨人族の一種。他のものと大きく異なるのは額にある第三の目で、これは他の2つとは別々に動き敵を認識できる。そのうえ額の目はそれ単体で魔法を発動することが可能で、両手が塞がっていても盾魔法や攻撃魔法を扱える。
火山の炎で作り出された金棒は頑強で、余程のことが無い限りは壊れない。更に、多くの場合は火山に生息する竜族の鱗を用いた防具を纏うため、盾や額の目と合わせて防御力はまさに鉄壁である。
作中では割とあっさり倒されているが、糸の力を扱えるようになりつつあるジグ、護聖八騎のアルテミア、中級騎士ラジクの3人を相手にしているので、流石に相手が悪すぎたと思われる。
実力を出し切る前に倒された部分があるので、今後の展開次第では再登場させたいモンスターのひとつ。
別名・三眼巨人。
魔力の属性は主に土、弱い無、強い火。
◆◆◆◆◆
・No.15 ロックガルウルフ
ロックウルフの上位種。基本的につがいのパートナー同士が群れを率いる事が多い。見た目は単にロックウルフが大きくなっただけだが、毛皮の硬さや爪や牙の鋭さは大幅に上昇し、更に13才後半時点のジグだと身体強化だけでは対応しきれないほどの素早さを持つ。個体だけよりは群れを率いての攻撃が脅威となるため、仲間を先に排除されて真価を発揮できなかった部分もある。
別名・岩毛牙狼。
魔力の属性は主に土、風。
◆◆◆◆◆
・No.16 トルティガー
縞模様の毛皮と鋭い爪と牙に、しなやかな全身の筋肉を生かした柔軟且つ素早い動きが特徴の大型モンスター。大抵は数頭から十数頭の群れで行動する。見た目は薄ら青い巨大な虎だが尻尾は3つに分かれていて、蛇の姿をしており毒を持ち、その蛇の口からは毒を含んだ風属性の攻撃を、トルティガーの口からは雷や咆哮波を放つ。
水辺や森の中で遭遇すると討伐難度が跳ね上がるが、草原などの拓けた平地では力を発揮できないため、討伐難度はだいぶ下がる。
また、全身を液体化させ物理攻撃を無効化することができ、水属性による回復魔法も扱えるうえ群れで行動するため、大火力によって一気に倒せない場合は長期戦になりやすい。
別名・水化毒虎。
奥の手は液体化+雷属性による突進。
魔力の属性は主に風、水、雷。
◆◆◆◆◆
・No.17 ゴブリン
ゴブリンには様々な種類があり、体格が小さいものでも魔法が使えるゴブリンキャスター、隠密と素早い動きが得意なゴブリンアサシンなどに分かれる。
また通常サイズのゴブリンよりも大きな上位種も複数いて、ゴブリンキャスターから進化したゴブリンウィザード、ゴブリンがそのまま大きくなった者が鎧や武器を纏ったバトルゴブリン、筋肉が異常に発達し皮鎧を纏って肉弾戦に長けるゴブリンチャンピオン、近接・魔法戦闘にも優れ一見するとオーガのようにも見えるゴブリンジェネラルなどがいる。
加えて体格によってモンスターは違うものの、ロックウルフやその上位種であるロックガルウルフ、トルティガーなどのモンスターに騎乗して騎兵隊を組むことがある。
上位種の中からは更に位の高いゴブリンブレイバー、ゴブリンキング、ゴブリンロード、ゴブリンエンペラーなど生まれることがある。
ちなみに上位種でもない限り通常のゴブリンは、精々棍棒や拾った武器を扱う程度だが、スウサ砦攻防戦におけるゴブリン軍はルナメキラによる教育や支援を受けているため、装備も整っている。
別名・子鬼、子鬼王、子鬼勇者、子鬼帝など。
◆◆◆◆◆
☆第二部に登場するモンスター ↓
◆◆◆◆◆
・No.18 フレアギャロップ
火属性を持つ馬型のモンスター。真っ赤な体毛に真紅の眼、橙色の尻尾をしており、燃えるような鬣と蹄を持つ。種類的には岳竜の遠い親戚のような位置づけにあり、瞬間的な素早さは及ばないものの長距離踏破に関してはフレアギャロップに分がある。
またモンスターの中でも特別温厚な性格をしており、自分や仲間に危害を加えられない限りは、人間や他の生き物を襲うことは滅多に無い。
逆に自分とって大切なものを傷付ける相手には容赦がなく、炎による攻撃や岳竜顔負けの突進で敵を粉砕する。
ちなみに基本は草食だが、状況に応じて何でも食べられる雑食。
別名・火焔馬。
魔力の属性は主に火。
◆◆◆◆◆
・No.19 プロトシェル
青いヤドカリのような姿をしたモンスター。しかしその体長は2メートルにも及び、非常に硬いヤドを持つ。体は甲殻に覆われていて物理・魔法攻撃への高い耐性が備わっているが、その中でも特に爪は挟む力が強大なだけでなくヤドと同程度の防御力を持つ。
鋏によるものや重量を生かした押し潰しが主な攻撃方法だが、水場が近い場合には泡を用いたブレス攻撃を行うこともある。
体長50~100㎝ほどの茶色をしたサンドシェルの中から出てくる上位種だが、その更に上には赤色または紫色のグランドシェルがいる。
主な攻略法は爪とヤド以外の甲殻や関節、口内への攻撃だが、ヤドの破壊に成功した場合には非常に柔らかい弱点の腹部が露わになるため、そこを狙うとかなり簡単に倒せる。が、そもそもヤドの破壊が困難なため大抵は狙わない。
別名・岩壁小蟹。サンドシェルは石壁小蟹。
魔力の属性は主に土と水。
◆◆◆◆◆
・No.20 グランドシェル
プロトシェルの上位種で体色は主に赤や紫。水棲モンスターの中でも屈指の防御力を持ち、体長は少なくとも5メートルあり大きいものだと10メートルを超える。
外敵から身を守るために着けた甲殻やヤドにはプロトシェル以上の物理・魔法耐性を備え、爪の強靱さもそれに比例して高まっている。
爪の力もプロトシェルとは比較にならず、同種が争った場合には互いのヤドを破壊するほどの力を持ち、プロトシェルとは違って水場が無くても魔力による泡のブレス攻撃を行え、麻痺毒や酸も吐くことがある。
また、土属性によって更に防御力を上げられるうえ、自身が不利な場合には地中に潜って逃げることもある。
プロトシェルと同様に弱点はヤド内部の腹部だが、滅多に破壊できるものではないので基本はヤドと爪以外の部分への攻撃が有効。
別名・鉄壁大蟹。
魔力の属性は主に土、水、弱い闇。
◆◆◆◆◆
・No.21 ピクロクラーケン
海に生息するイカやタコのようなモンスター。体長は1メートルほどで触手のような多数の足を持つ。足には吸盤と毒針があり、口からは墨のような闇属性のブレスを吐く。
軟体生物のため体は柔軟でかなり変則的な動きが可能であり、魔法を付与されたもので無い限り打撃にも強いが、切断攻撃には弱い。足は自在に自切することができ全身の再生能力も非常に高いため、一撃で仕留めるには体全体を吹き飛ばすか脳を破壊しなくてはならない。
また、ストルシスーチェと共生関係にあり切断攻撃という弱点を補ってもらう代わりに、ピクロクラーケンは彼らの食事の面倒を見ている。
ちなみに成長するとクラーケンやギガントクラーケンに進化して、体長も20メートルかそれ以上になる。
別名・軟毒小魷。ギガントクラーケンは船沈王魷。
魔力の属性は水、闇。
◆◆◆◆◆
・No.22 ストルシスーチェ
海に生息するモンスター。六角形の石のような硬い殻を背負い、平たい体をした多足の甲殻類。体長は大きくても30センチほど。
自身は守りと逃げに特化した生態であるため、共生関係にあるピクロクラーケンの食事のおこぼれを貰う代わりに、彼らの体を素早く這い回ってはその堅固な殻で外敵の攻撃から守る。
その殻は魔力が続く限りは生成可能であり、破壊されると素早い動きで一旦は離脱するものの、すぐに殻を背負って同じピクロクラーケンの元へと戻る。
繁殖についても自身がコンビを組んでいるピクロクラーケンが選んだ、その相手とコンビを組んでいるストルシスーチェと子孫を残す事が多いため、オスのピクロクラーケンにはオスのストルシスーチェが、メスにはメスが付いている。
たまに1匹のピクロクラーケンに複数のストルシスーチェが付いていることが有るが、この場合はそのピクロクラーケンが強い個体で生き残って進化する可能性が高く、それに合わせて複数のストルシスーチェの中からも、体長が1メートルを超える上位種のシルドシスーチェに進化する個体が出てくる。
別名・六角甲虫。シルドシスーチェは六角盾虫。
魔力の属性は水、土、光。
◆◆◆◆◆
No.23 キャトル・シー・サーペント
海に棲む大型のモンスターで海竜族の亜種。ヒレの生えた三つの頭とその額には白く短い角が生え、長い二本の毒牙と赤い眼を持ち、蒼い鱗に覆われている。
蛇のように細長い首を持つが海中にある胴体は水棲恐竜のようにずんぐりしていて、前後四つの脚の部分には大きなヒレを持つ。
また、先端に大きなヒレのある長い尾を持ち、泳ぐ力は非常に強い。頭から尾の先までの長さは大きいもので30メートルにも及ぶ。
四頭海蛇の名の通り、三つの頭の他にも主頭と呼ばれる、もう一つの頭が胸元から伸びて存在している。しかしこちらは基本的には海中から顔を出さず、自身の下方への備えを主な役目にしている。
ちなみにジグたちが遭遇したキャトルシーサーペントは、三つの頭から火、雷、風のブレスをそれぞれ吐いて水の障壁を張ったが、これは個体や生息域の違いによっては属性が異なる。
別名・四頭海蛇。
主な属性は火、雷、水、風。(他もあり)
◆◆◆◆◆
No.24 エターナルタートル
ジグたちがハイワーシズ近海で遭遇した超巨大モンスター。しかし、ハイワーシズのみにいるわけではなく深い海なら世界各地にいる。全種族でも屈指の寿命と魔力を持ち、非常に長い年月をかけて成長したと思われる個体が今までに数体確認されている。
その桁外れの巨体で外敵とも勝負にならないためか性格は温厚で、実際に遭遇した騎士団などが攻撃を加えたところで全く通用しなかった。
島と見まごうほどの大きさゆえに、浮上したり潜るといった行動だけでも災害クラスの大波が生まれるが、人の住んでいるような浅いところには行けないため基本的に害は無い。
普段は深海にいて海面には月に数回しか呼吸しに姿を現さないため、出会うことすら難しい。しかしエターナルタートルの持つ甲羅や、そこに付着している海藻類はその桁外れの魔力の影響か薬や装備の素材として非常に有用で貴重。幸運の証として王族に献上されることもある。
見た目はほぼ海亀だが体には先端に目玉のついた長い触手を持ち、全身から無数に生えたそれによって周囲を認識することが出来る。
別名・薬島神亀。
魔力属性は全属性との説もあるが不明。
◆◆◆◆◆
☆第三部に登場するモンスター ↓
◆◆◆◆◆
No.25 黒大樹
グロースデンにある大樹の森に現れた植物系モンスター。闇属性の黒く硬い樹皮に覆われ、周囲の木々や生き物を取り込んで成長する。
強靱な根を鞭のように振るい、刃のように鋭い葉を飛ばし攻撃してくるうえ、幹にある口から咆哮波も撃てる。
他にも人間の頭ほどの大きさもある、大量の闇の魔力を注ぎ込んだ血のように赤い実をつけそれを落とすが、ドロッとしていて黒い超高濃度の闇の魔力を帯びた液体を浴びた者は、全身の魔力を根こそぎ奪われて即死する。
即死の実に対しては避けるか光属性の属性身体強化や盾魔法で防ぐのが有効だが、防ぐには大量の魔力を必要とする。
また、即死の実から出た液体は犠牲者の魔力を取り込んでおり、そのまま地面に染みこむ事で根から吸収され、犠牲者たちの亡骸も捕食することで黒大樹は力を増す。
魔力の属性は土、強力な闇。
硬質化前は火と氷、硬質化後は土と雷が効果的。
◆◆◆◆◆
No.26 イビルトレント(仮称)
グロースデンに現れたのはノクティナス・イビル・トレントとは似て非なるものだが、ミストクロークは便宜上こう呼ぶことにした。本物は更に大きく、ミストクローク自身も一人で相手できる存在では無いと言い切るほどの戦闘力を持つ。
グロースデンに現れたイビルトレントは体長3メートルほどの人型をしているが、これはモンスターの元となったエヴァンスの影響らしく木のモンスターにも拘わらず人に近い動きをするうえ、ミストクロークに匹敵する素早さも持つ。
見た目はゴツゴツした黒い樹皮のような肌に覆われていて、血のように赤い眼や木が裂けたようなトゲトゲした大きな口を持ち、頭には髪のような葉が生え、額には変身直前のエヴァンスにもついていた魔石が埋め込まれている。手や足も人間のような形をしているが指は木の根になっている。
肌は非常に硬く刃や魔法を簡単には通さないうえ、体術に優れる。短い溜めで咆哮波を放つことが出来る。
別名・悪魔木人。ノクティナス・イビル・トレントは邪神木人。
◆◆◆◆◆
No.27 グリフォン、アイスブルー・グリフォン
(初出387話、大山脈を越えて その2)
大山脈に生息する、蒼い鷲のような頭と翼、鋭い鉤爪のある強靱な前脚を持ち、腹から下は白い獅子のような姿をしている体長2メートルほどのモンスター。
嘴は猛禽類の特徴とも言える鋭く折れ曲がった形をしていて、獅子のような後ろ脚も力強い。
嘴はもちろん危険だが鉤爪による引っかきは獲物を容易く切り裂くうえ、空中から叩きつけるような前脚の蹴りも驚異的な威力を誇る。
獅子の後ろ脚も強靭で、時には体格に勝るワイバーンの体当たりを小さな体で受けきる。羽毛や肉質も硬く、個体によってはジグの風の糸でも簡単には断てないほど。鳥類のような頭を持つ割に学習能力も高く、危険の察知や対応も早い。
グリフォンは牛や馬の肉が好物で、馬系のモンスターに属するフレアギャロップの天敵。基本的には群れを作るため単独で現れることは稀。
大山脈においてはワイバーンと共に空の支配者であり、強さと力のワイバーンに対して数と速さのグリフォンがの勢力が、互いに拮抗していることで生態系のバランスが取れている。このためエルフの里の襲撃後にはワイバーンが減った分、冒険者や騎士がグリフォンを減らさなくてはならなかった。
余談だがグリフォンの肉は鷲の部分が油少なめでモサモサなのに美味だが、獅子の部分は肉付きもよく柔らかいのに臭みが強くてマズい。ただし、スズカは獅子肉の方が好みだった。
ちなみにジグたちが遭遇したのはグリフォンの中でも特に強く、大山脈以外にはなかなかいないアイスブルー・グリフォンの群れだったため、攻撃・防御の両面で優れていて特に苦戦した。
前述のもの以外にもアイスブルー・グリフォンは特徴があり、獅子の下半身にある尻尾の先端には尖った宝石のような菱形の結晶が付いていて、光属性の魔法を放つことができ、暗闇を照らしたり闇魔法で隠れている獲物を見つけ出せる。また、六角形の氷の盾を作り出して攻撃を防ぐ。
プライドは高いが賢いため、一定以上の食料を差し出せば襲ってこない。人間と真っ向から対立するのは危険なのも知っているため、仲間がやられたとしても引き際は弁えている。
別名・獅子鷲、蒼氷獅子鷲。
魔力の属性は生息地によってまちまちだが、大山脈のアイスブルー・グリフォンは風、光、氷。
◆◆◆◆◆
No.28 氷銀狐
大雪原や寒冷地に生息する狐のモンスター。全身は蒼白い毛で覆われ、口元からは上顎に生えた二本の青みがかった色の長い牙が下に向いて飛び出している。
それらの特別長い牙は常に火属性の魔法を打ち消すほどの冷気を帯びている。
毛で覆われた柔らかな尻尾が三本もあり、大きいものは頭から尻尾の先まで10メートルに達する場合がある。また、尾の部分を属性変換することで通常より強力な魔法を扱える。ただし、元々持っていない風と氷以外は不可。
肉球は大量の毛で覆われていて雪に沈みにくくなっているうえ、氷足にある鋭い爪がスパイクの役割を果たすため氷上と雪上のどちらでも素早く動ける。
氷魔法全般が得意で氷槍を放ち、盾魔法なども扱える。
特に体の周囲に10センチほどの小さな三日月型の風を無数に生み出し、それらで獲物を切り裂く攻撃は殺傷力が高いうえ、予め氷膜で逃げ道を塞ぐため絶大な効果を発揮する。その威力はジグ、イリトゥエル、ルミアの三人がかりで風の盾を展開しても瞬時に外側の二枚まで破られるほど。
基本的に強いうえ初見殺しの攻撃も持っているため、大雪原ではかなり実力上位のモンスターである。
魔力の属性は強力な氷と風。
◆◆◆◆◆
No.29 氷竜・アイスドラゴン
竜族の中でも岳竜や四頭海蛇などの亜種とは違う純血種。青く硬い鱗に覆われ、頭から長い尻尾の先までは30メートルほどある。頭には黒く真っ直ぐな短い角が二本生えていて、閉じられた口からは鋭い犬歯が僅かに覗く。
前足と一体化したコウモリのような翼には鉤爪があるが、基本的に体を支えるのは強靱な後ろ脚という、いわゆるワイバーンと同じ翼竜である。
体のバランスを取るのは後ろ脚だけでなく太く長い尾も同様で、その先端は鏃のような形になっており普通のモンスター程度ならその一振りで倒せるほど。
ひと睨みで相手に恐怖を与える黄色い瞳は猫のように縦に裂けた瞳孔をしていてドラゴンの獰猛さをよく表し、地の底から響くような低い唸り声は立ちはだかる者をこれでもかと威圧する。
その存在感は圧倒的でそこに居るだけ、ただ見るだけで他の生物から抗う意志を失わせるほどであり、この恐怖を乗り越えなければ戦うことはおろか逃げることすら叶わない。
基本的にドラゴンは氷竜なら氷、火竜なら火といったように、その種類の持つ属性ごとの魔法しか使えないが、そのどれもが強力。
氷竜の得意技は空中で周囲に氷の結晶を生み出し、それを更に細かくした氷の粒子を降らせることで一帯を急速冷却して敵を凍てつかせる『ダイアモンドダスト』
◆◆◆◆◆
No.30 ウォルスノーベア
(初出は名前のみが400話、戦闘は401話)
大雪原に生息する熊型モンスター。白く硬い毛皮に長く鋭い爪、獲物を容易く食い千切る牙を持つ。冬眠はしない。
通常なら硬い毛皮によって刃も通さないほどの防御力を誇るが、ラジクの剣の斬れ味には敵わず叩き切られた。
大雪原では割とポピュラーなモンスターで、食物連鎖の中間~上位に位置する。別名・白雪熊。
◆◆◆◆◆
No.31 氷雪族の守護者 (初登場413話。厳密にはモンスターではないけれど、こちらに記載)
氷雪族の住むシェシャン集落の地下から続くダンジョンの先、集落の裏手の山にある墓地の最奥に安置されていた、一族の宝である戦鎚の守護者。
集落に住む氷雪族の中でもごく一部しか知らない墓地にいる彼の正体は、大昔の氷雪族の戦士である。
特殊な方法で肉体を持つアンデッドと化した彼にはルミアの浄化魔法ですら効きにくく、生前の彼自身が氷雪族の中でもかなり優れた戦士であったことから、その戦闘能力は死後も非常に高い。
そんな彼の役目は最奥の部屋と外を隔てる扉の溝に鍵代わりとしてはめ込まれた戦鎚が、山側の扉から何者かが侵入するのを阻んで墓地を荒らされないようにしているのに対し、その戦鎚が集落側からやって来た者の手によって奪われないよう守る事である。
そして長年に渡って戦鎚を守り、時にはそれを助けとして必要とする子孫たちに貸し与えながら、彼は使命を果たしてきた。
しかし、侵入してきたモナヴィンディーによって一瞬で部屋ごと氷漬けにされ、身動きを封じられているうちに戦鎚は奪われてしまう。
そしてその後間もなくやって来たジグたちをモナヴィンディーの仲間だと思って襲い掛かったが、守護者として力を振るえるのは最奥の部屋のみであり、協力してその場から離脱したジグたちを追うことは出来なかった。
◆◆◆◆◆
まだそんなに数は出ていませんね。
新しく登場したら、ちまちま書いていこうかと思っています。
矛盾点や、誤字脱字、書き忘れ、こんなモンスターが出て欲しい、みたいな要望や指摘などがありましたら、出来る範囲で修正したり、応えたいと思っています。