八百万の神って鬱陶しいよね
※ 八百万の神って鬱陶しいよね
オッス、おらエンシェント・ドラゴン・レペン。最強種族ドラゴンに生まれ落ちて1万と数千年。年を重ねる毎に強くなるドラゴンだゾ。
異界ダンジョンでついに神界に巡り合ってしまいヒノモト特有というわけではないが、多くの神々が存在する神界で久しぶりに本来の姿で暴れまわってやった。
神々は強いが敵ではない。しかしなかなか死なないし、死という概念を持っていない場合もある。そんな彼らでも俺の消滅魔法で消し去ることはできる。死なないという概念すらも消滅させて消す。それが出来るので俺は神々から恨まれているし神々の脅威なのだ。とはいえ流石に神は神であり、時間をおけばまた復活するやつもいるが。
神々に対しては鬱陶しい以外の感情を持たないので全力で一方的蹂躙をしても何も感じない。
久しぶりに必殺技を多数ぶっ放してスッキリした。
ダンジョンから戻り、ヒノモト各地の旅行を堪能するためにフレイなどからの監視や追跡をされないように上手く行動してヒノモト各地をめぐる旅に出た。
基本的にヒノモトで暴れるということはしていない(ドラゴンの価値観では)。
ヒノモトにはあやかし……というか妖怪が存在しており、精霊や魔獣などと似てはいるが異なった存在である。鬼や妖狐あたりは、人型であり抑制されているが俺の強さを知りながら喧嘩を売ってきたので普通に軽く殴って気絶させる程度で終わらせておいた。無益な殺生はする気はない平和主義のドラゴンなのだ。
一年ほどで名所巡りは終わったので、そろそろヒノモトから出国することにした。ちゃんとした手順で出国しようと思っていたし、ちゃんとチケットも予約したが魔法を使って探知したところ出国で使う空港にはフレイがいることを知ったのでしょうがないので転移魔法で移動してしまうことにした。
次は中華あたりで中華飯食べよう。
ヒノモトにとって神話に出てくるドラゴンがヒノモトに来たという事実は、国の上層部にとっては激震であった。万が一気分を害することがあれば国が文字通り灰燼に帰すことになる。
事の発端は遥か昔にヒノモトに移住してきて、長い間、ヒノモトで生活してきた異種族たちの相談役であるフレイ女史からの報告であった。
古きエルフの系譜である彼女の実力は高く、ヒノモトでも3指にはいるであろう実力者であるが、そんな彼女が手も足も出ないどころか、敵対するくらいならばエンシェント・ドラゴン・レペンの側につくとまで言い切ってしまったのだ。
そこでレペンを知る者たちを集め対策を考え、実行に移した結果、ヒノモトは滅びることなく無事に存在ができている。ダンジョン内の方で相当な被害が出たがそれはダンジョン破壊されていないだけましであるし、数日もすれば回復していたので実際の被害は王城に小さな穴が空いたのと、帝に小さなトラウマができた程度でありレペンを知る者たちからすればそれは奇跡的な被害のなさと言い切られてしまったのであった。
利益だけみれば、実際に出た小さな被害よりも、レペンやフレイたちのダンジョン攻略の際に得たモノのほうが大きく、結果として国宝指定出来るレベルの逸品まで手に入ったので文句は言えないといったところだろう。
最大の疑問はなぜ、エンシェント・ドラゴン・レペンが活動しているのか、という疑問だが、フレイ女史から言えばレペンは稀に自由気ままに人間の文化に触れたり人間社会で生活することがあるということであった。
そしてそのレペンはつい先日、ヒノモトを立ち去っておりどこぞへ消えてしまったのである。
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