ダンジョン内で無双したらえらいことになった
※ ダンジョン内で無双したらえらいことになった
俺たちの目の前には大金が山のように積まれている。迷宮ダンジョンに潜って半日程度だったが、迷宮ダンジョンのモンスターの強さはランダムであるにもかかわらず、何故か高レベルのモンスターばかりが出てきた。なのでその素材や落としていった魔石や結晶体などが高額で売れたのだ。また市場も荒れたらしく、その動揺を狙って何かしらフレイが動いて更に儲けを昇華させていた。
俺はというか俺以外もだが、金には困っていない。が、あって困ることもないので取り敢えず稼いだ分は山分けにした。それでも一人頭5億円ほど手に入ったのであった。ヒノモトの通貨が円というのは日本と同じだが、もはや気にしていない。
ちなみに俺は複数の名義の口座を持っているが、ヒノモトで使うための口座には今回儲けた5億が入っている。決済方法にカード払いがあるが、このカードは魔法の技術も加わっており偽造はそう簡単にはできないらしい。俺はやろうと思えば出来るがフレイたちに止められた。
「寿司うめぇ」
ダンジョンで儲けたので、打ち上げとしてフレイたちと寿司を食べに来ていた。ここは超高級寿司屋であり、当然回らない寿司屋だ。それに完全予約制らしく一見さんお断りでもあり、普通の金持ちでも予約待ちをしなくてはならないのだが、そこはフレイたちの人脈で本来は休日で休みなのに、店を開いてくれたという。そのためチップを多めに渡そうと思ったのだが、フレイたちがそれこみで支払いは気にしないでほしいと懇願されたので気にしないことにした。
「ありがたき幸せ」
亭主の魚人族が俺の美味しい発言に対してお礼を言ってきたが、魚人族が寿司屋とは? と思ったが気にしないことにした。最強ドラゴンは細かいことを気にしない。
「あ、そうそう。リヴァイアサンの方には俺からこのあたりの領海をあんまりあらすなって言っておいたから、今後も精を出せ」
四人がビクリとした。なんか、最近このあたりの海が荒れていると魚人族の亭主が言っていたので調べてみたらリヴァイアサンがこのあたりにいたので、話を聞いてみたところ『美味い魚が多いから』って言ってきた。俺が美味い寿司が食えなくなるだろって言ったら、何故か半泣きで謝ってきて『今後は気をつけます』といってどっかに消えていったのだ。
「リ、リヴァイアサンがいたのですか? それにいつのまに……」
「あいつも長生きなドラゴンの系譜だから念話だな」
念話と言いつつ、脳内で直接感じることのできるテレビ電話のような感じだが。
寿司屋でたらふく寿司を食べたがおごりだったので俺はただ飯だった。会計が一千万近く言っていたが俺は知らん。マグロを一匹食べきったが知らん。もともとの体型を考えればどれだけでも俺は食えるが、人型を取っている以上は人の限界というものがある。まあ、消化スピードや内臓を少し魔法でいじればドラゴン並みに食えるが。
これはワンチャン、美少女フードファイターとして動画配信デビューしても良いかもしれないが、あまり人型の顔を歴史に残すと面倒になる。顔を変えようと思えば変えれるが結構細かな魔法を使い続いけなければならないので面倒なのだ。
美味い寿司を食べた翌日。俺はフレイに呼び出され、帝に会うことになった。何故かはしらん。権力者というものは大概阿呆だからなぁ……。過去にも俺を利用しようとした者は多かったし、不老魔法をかけてほしいと願った者もいるが、そういった俗物は文字通り、存在そのものを世界から消滅させた。フレイがそれを知らないはずがない。
帝の元へ行く道中に理由を聞いてもはぐらかされたが、まあいい暇つぶしになるだろうと思ってフレイに付き合うことにしたのだった。
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