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異世界の最強ドラゴンに転生したら年を重ねるだけで無敵になって無双できるようになってた  作者: 多聞天
第二章 数少ないダンジョン攻略配信者をやってみる編
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フリークス事件前編

 第二章 数少ないダンジョン攻略配信者をやってみる編


  ※ フリークス事件前編


 俺はダンジョン攻略と動画配信を少しの期間だが休むことにした。数ヶ月前から感じている違和感の正体を未だに掴めていないのだ。神は隠れようとしないのでわかりやすいが、違和感の正体というか、何者かが俺の感知から逃れているのは本能的な勘ではあるが、何故か確信している。ドラゴンの本能はこの違和感を早期解決しなければ面倒なことになると感じている。

 しかしこの俺をして、数ヶ月もの間、何も掴めなかったという事実は長い時を生きてきた中でも珍しいことだ。昔は実力不足でそういったこともあったが、ある程度の強さを得てからはそういったことは滅多に起きなかったのだが、今回のことはもしかしたら未経験の何かが起きるかもしれないという謎の期待感がある。

 おそらく、放置しておけば人類社会に多大なる被害を与えるだろうが、数ヶ月も解決しない問題なのでその問題が発生してから対処しても良いかもしれない。人類がどれだけ被害を被ろうとも俺には関係のない話だ。


 現代はネットワーク常時接続の携帯端末を使えば個人が世界中に向けて発信できる世の中だ。そして、ほとんどの人類や異種族も含めてこうした携帯端末を持っている。ダンジョン攻略でも攻略組と言われる本気でダンジョン攻略を行っている者たちも、ことのついでに動画配信をしているくらいだ。万が一を考えるとどんなモンスターに負けたとか、このモンスターは手強いなどのデータを残す役割もあったりするが。稀に見たこともないモンスターを偶然遭遇して撮影に成功する場合もあったりする。

 そういった中で、ダンジョン攻略本気勢であり、攻略組と呼ばれる中でもトップクラスのチームが不幸な放送事故を起こしていた。言う慣れば、見たこともないモンスターに遭遇して、ライブ動画配信中に全滅したのであった。その動画は途中で途絶えたが直前までの動画はネット上に永遠に残るであろう。偶然とはいえ、初見である程度モンスターと戦って戦闘記録を残せた、というその功績は後に評価されることになる。


 ある程度の実力者になると動画を見ただけでその強さがわかる。それは経験からくる判断である場合が多いが、解析魔法を使えばどの程度の脅威度なのかを参考程度に測れる者もいる。

 ダンジョン攻略トッププレイヤーたちの死亡原因を調査するというのは、ダンジョンギルドとしても優先度は高い。特に強力なモンスターの出現や新しいモンスターの発見は把握しておかないと、死亡率が上がってしまうからだ。それに、ダンジョン内部で何かが起きているのではないか、という漠然とした不安感があったのだ。

 ここ数日間、ダンジョン攻略をしているチームが劇的に減った。その理由は、各チームのリーダーがダンジョンに入ることを拒否しているからであり、それはダンジョン攻略のリーダーに必要な危機管理能力からくる判断でありなんとなくのレベルであるが、ダンジョンに入るとまずい気がするという理由で攻略活動を停止している。

 そんな中でもレペンの休暇は大きな影響があり、むしろレペンの配信したお休みします動画が、他チームの休暇に繋がっていると考えられるほどである。ダンジョン攻略をしばらく休むという内容であったが、理由は不明だ。ギルドとしても聞くに聞けないところであり、強制も出来ないので諦めるしか無いことである。


 俺はダンジョン内部にいた。ここは、未発見のダンジョンである。というか、人類未踏の地と言われている地域に存在しているダンジョンなので未発見だろうと勝手に決めた。そのダンジョン内部で久しぶりに本来の姿であるドラゴンになっていた。

 高い空とだだっ広い高原の世界に俺と同じドラゴンが飛び回っており、そいつらを消滅させて回っていた。同種だろうが、俺と相手では存在のレベルが異なる。また大きさも俺のほうが倍以上でかい。某モンスタハンターの飛竜と古龍みたいな違いはあるが、同じドラゴンではある。黄金に輝く鱗を持つ俺のほうが美しいけどな。ちなみに相手は黒い鱗。

 何をしているかと問われれば、軽い運動と答えるのが正解になるだろうが、最近ドラゴンの姿でドラゴンらしい力の使い方をしてなかったのでドラゴンらしい戦い方で戦っただけと言えばそうなる。

 違和感の正体が現れるまでの暇潰しとも言えなくもないが、ドラゴンの本能はこの形態で全力で戦うことになる可能性を秘めているかもしれないし、ただ単にやはりたまにはドラゴンの姿に戻っておこうというものなのかもしれない。

 ともかく、人類の脅威となる存在が現れる前兆として勇者や英雄が生まれ出る可能性が非情に高いのでそれを待っていれば良いだろう。たぶん。


 フリークスは気付いていた。自分より遥か格上の存在のことを。そいつに勘付かれる。そして今のままでは負ける。だから擬態しながら逃げて捕食を続け強くなる。ダンジョンの外には強い奴がたくさんいる。もう少しだ。もう少しで多少強いやつならば捕食が出来る。

 

 ――世界中で激震が走る。バトルトーナメント優勝者が次々と消息不明になる事件が起きており、他にも著名な達人や武人といった戦闘能力が高いとされる者たちが次々と消息不明になる不可解な事件が起きるようになったのだ。



 

 

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