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異世界の最強ドラゴンに転生したら年を重ねるだけで無敵になって無双できるようになってた  作者: 多聞天
第二章 数少ないダンジョン攻略配信者をやってみる編
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ダンジョン攻略系アイドルの存在

 第二章 数少ないダンジョン攻略配信者をやってみる編


  ※ ダンジョン攻略系アイドルの存在


 希少性というのはどのような商売であれ、有効性のある購買心理だろう。身近な言葉で言えば、期間限定や数量限定、地域限定など表現方法はいくらでもあるが、希少性が高ければ高いほど欲しくなるという心理が働くことがある。逆に宣伝文句としてプレミアなんたらと希少性を出すための表現方法が陳腐化しており、表現方法が悪いが故に、希少性を感じられないという現象も起きているようだが、ダンジョン攻略において女性が活躍するというのは世界的に見ても希少性は高い。

 そんな希少性の高さに目をつけたのが、多くの芸能人を抱える芸能事務所だ。その芸能事務所は人間以外にも異種族をもアイドルとして売り出したり、俳優として売り出したりと手広く事業展開をしており、芸能事務所の社長自体も妖精族であり人類が生まれる前から存在していると言う噂が芸能界にある。

 そんな芸能事務所がダンジョン攻略に目をつけないわけがなかった。異種族が経営している芸能事務所には、異種族が集まりやすくそれに伴い、働きやすい環境も整えられている。だからこそ、異種族が集まる芸能事務所として強いのだ。強さという点で言えば、人間よりも異種族の方が戦闘能力が高い場合が多く、生まれつき力が強い、頭の回転が速いなど人間以上の能力を持っている異種族は多い。

 世界初、ありそうでなかったダンジョンアイドルユニットを生み出せたのはこういった理由があったからだろう。


 本気でダンジョン攻略を目指す場合、ダンジョン攻略の際に必要なのがチーム作りとチームワークである。リスク管理をする司令塔のリーダーが一人は必要であり、前衛は二人から三人、後衛が二人から三人、最低でも五人は必要だと言われており、事実として五人以下のチームの生存率は低い。特にリーダーに求められる資質は、強さではなく、危機管理能力でありそれは臆病さとも言えるものであり、まだ大丈夫と考える時点で引き返せる臆病さ、慎重さが求められる。必要なことは生きて帰還することであり、リスクを取ってリターンを得るという考え方は死を招くだけである。決して無理をせず余力が残っていても引き返す判断ができるのが良いリーダーである。

 ダンジョンギルドもそれを認知しており、ダンジョンギルドが運営するダンジョン合宿やダンジョン訓練やダンジョン体験ツアーの際にそういったダンジョン攻略に向いているリーダーを発掘している。そしてリーダーの資質を持つ者は悲しいかな、現実の会社や学校等では疎まれる傾向にある。


 慎重過ぎる臆病者が一躍してかわいいアイドルユニットのリーダーとなれる。そのような現実が起こるのが、非日常のダンジョンでありダンジョン攻略配信の日常である。

 ダンジョン攻略アイドルユニット、D48は文字通り48人のアイドルたちが集まって出来たアイドルユニットである。この中に純粋な人間のアイドルは数名しかいないが、人型の異種族たちは総じて可愛いか美しいのである。ダンジョン攻略をメインに活動するアイドルだが、ダンジョン攻略に当たる際のリーダーは外部の者という形であり、ダンジョン攻略の際に動画撮影をしているのもリーダーだったりするので、動画に映るのは基本的にアイドルであり、リーダー自体は映ることは滅多に無い。ダンジョン攻略配信をする際には基本的に10名程度のアイドルが参加する。そこに外部のリーダーが入り司令塔となる。リーダーがやることは少ない。動画撮影とリスク管理が基本的な仕事であるがどちらも責任だけは重い。動画撮影は参加しているアイドルたちの活躍を余すことなく撮影しないとファンに文句を言われるし、命を預かっているので誰一人として死なせるわけにはいかないのだ。危ないと思う前に撤退する。これは出来そうで出来ないことであり、リーダーというのはそれが出来るからリーダーなのである。


 ダンジョンギルド本部と支部にはそれぞれ代表がおり、支部長、本部長などという名前はあるがその全てを差配できるダンジョンマスターという役割があり、ダンジョンギルド代表と言えばダンジョンマスターとなる。つい先日、世界政府の緊急会議があったが、今回の緊急会議はギルド内のものであり、ネットワークを使ったオンライン会議となっているが、それでも会議の内容は重大なものである。

 一つは、毎回会議に出てくる頭を悩ませている万年人手不足への対策。一つは、ダンジョン攻略前の訓練などの充実が二大テーマになっている。そしてこの2つの問題に対して大きな変化が現れた。ダンジョンアイドルが出てきたおかげでほんの少しは増えたが、まだまだ足りていない。しかし、バトルトーナメント優勝者のダンジョン攻略参加は世界中にその波紋は広まりバトルトーナメント出場経験者、本戦トーナメント経験者などがこぞってダンジョン攻略挑戦に乗り出しており、ついこの間、バトルトーナメント参加者のチームがダンジョン攻略を達成した。

 もう一つのダンジョン攻略前の訓練など要するに、死なないように鍛えたり、最低限生き残れる実力を身につけるのには時間と費用がかかる。特に費用に関しては優秀な指導者や実戦経験を積むためにダンジョン内での指導をする指導員の確保、質の良い武器、防具、魔法道具などなどに費用がかかる。

 そこに、降って湧いて来たのが、レペンであった。ダンジョンギルドに対して100億ドルもの献金をポンっとしたのである。本部長がレペンと話したときにバトルトーナメントの優勝賞金くらい費用があれば充実した訓練が出来て質の良い人材も育成できるという感じのことを話したときに、話の最中にネットワークのできる携帯端末でささっと振り込んでいたという。

 当時、それを確認した本部長は口から泡を吹いて倒れてしまい後日、小市民な本部長、泡本部長などというあだ名が付いてしまった。その様を見ていたレペンは爆笑して動画を取って世の中に広めようとしていたが、流石に本人に確認して了承を得ることを忘れていなかった。後日ギルドを通してネットに動画を公開することは承諾された。そう、ギルドを通して……。


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