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バトル漫画みたいに闘技場で戦ってみる後編

 第一章 ドラゴン放浪記編


  ※ バトル漫画みたいに闘技場で戦ってみる後編


 本戦トーナメント開始である。俺は勇者の系譜の人間と戦ったり、ドラゴニュートと戦ったり、なかなか強いやつと戦ったりしたが、手こずることなく本戦トーナメント参加を達成した。たぶんトーナメント戦で戦っている時間よりも露店巡りしていた時間の方が多いだろう。

「お噂は聞いておりました。一度手合わせしてみたいと思っていたので、今回は幸いな限り」

「エリュクスの騎士団長が随分と変わったな」

 ボーン・ナイト。骨の騎士だ。とはいえ武器を持っていないので、打撃と魔法で戦うつもりなのだろう。アンデッド系はなかなかおもしろいやつが多いからな。

「はははっ。この姿を見て生前を知るのはもう貴方様くらいです」

 アンデッド系は死んでいるので、消滅させるに限るのだが、殺すというか消滅させる気はない。気絶はしないだろう。ならば降参させるしかないだろう。いやぶん殴れば起き上がれないかもしれん。

「ま、せいぜい消滅しないように頑張れな」

 本戦トーナメントが始まった。


 俺のことをエンシェント・ドラゴン・レペンであると知っているやつが本戦トーナメントに何人かいる。懐かしい顔も見受けられるが、数千年ぶりな奴らが多い。容姿がガラッと変わってボーン・ナイトになってたりしても魂が変化しているわけではないので気付けるが、魂ごと変化することは稀なのでたぶん元知り合いはいないと思われる。ボーン・ナイトは魔法で身動きできないように軽く封じたので戦闘続行不可能とみなされて負けを言い渡されたので、本戦トーナメントでも魔法は使うことがないだろうという俺の予想は外れたのだが、相手が相手だったのでしょうがない。一発殴ったけど全身の骨がひび割れたし、粉々になったらアンデッドとはいえ滅びる。


 手こずることなく決勝戦まで進む。なかなか面白い相手がいたが、こんなものだろう。ルール無用の殺し合いの方が得意そうなやつもいたが、それはそれだ。

 決勝戦の相手は人間だ。見た目だけでいえば俺も人間で、人間同士の決勝戦というのは珍しいようだ。そして同じくダークホースの存在。お互いに初出場のその名前も、実力も知られていなかった同士。

 なるほど、決勝戦まで上がってくるわけだ。

「闘神の生まれ変わりか。面白い」

「……」

 多くの神々の中でも面倒くさいタイプだ。戦いの最中に急激に成長して強くなっていく。その成長速度と成長に上限がないので早めに消滅させておかないと俺を超える可能性も出てくるのだ。とはいえ、今回は生まれ変わり。成長の上限は今の俺を少し超えれる程度で頭打ちと見た。現時点ではそこまで辿り着いてはいないし、辿り着くとしたら毎日生きるか死ぬかの戦いを10年は続けなければ無理だろうが。厄介なことに相手が強ければ強いほど、成長速度に加速がかかるのだが、俺が相手なのでそれはない。


 闘神の生まれ変わりは神に至ることはない。彼は古代格闘戦士ミノタウロスとボーン・ナイトに引き取られというか、ほぼ無理やり修行をつけられることになった。良くも悪くも戦うことが大好きな奴らに好かれる傾向がある闘神の生まれ変わりは、次回のバトルトーナメントで優勝するだろう。運が良ければ……。

 俺は優勝賞金を受け取り、どうやって使い切るかを考えていた。なお、単純明快が売りなバトルトーナメントなので、優勝賞金はその場で支払われる。支払い方法は優勝者が選べるので、俺は現金だと面倒なので銀行に振り込んでもらった。

 ちなみにだが、決勝戦のテレビ中継は過去最大の視聴率であり、ネットの動画配信も同時接続数も過去最大となりいつも以上に広告料が入ったとかなんとか。

 俺は世界的有名人の仲間入りしたが、一過性のものだと知っている。前回優勝者も時の人を体験したが一年か二年もすれば忘れられると言っていた。バトルトーナメントの開催が近づくとまた取り上げられることもあるとかなんとか。

 そのあたりは気にしていないし、取材は全て断っている。超絶美少女の安売りはしないのだ。


 後日談。レペンが自費出版で出した写真集は世界的に売れた。基本的にご飯を食べている様子だけを集めたグルメ写真集というジャンルは謎に爆売れした。この写真集に載った飲食店は常に予約が難しいという嬉しい悲鳴が続いているそうだ。

 またプライベートビーチらしき場所で水着姿になっているレペンと何故かそこにいる巨人王タイタンの写真が世界中の人々に使われている無料の写真共有ソーシャル・ネットワーキング・サービスのin starインスターにアップされ、再び物議を醸すことになった。その場には、ボーン・ナイトやミノタウロスもいたのだが、タイタンは二度目の炎上を体験した。

 

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[一言] 戦闘シーン1ミリも無くて草
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