第八回戦!!永久欠番
第八回戦!!
世界代表!大長秋、趙忠!日本代表!永久欠番、沢村栄治!
煌びやかな官服。豊満な太鼓腹。視線など気にせず我が物顔で連れ歩くは霊帝直下の西園軍。権力を専横した十常侍である。
対するは大日本野球倶楽部のユニフォーム。日本野球史において初の永久欠番になった14番を背負う悲運の球児である。
第八回戦、開始!!
趙忠が手を振り下ろすと西園軍は不満顔をしながらもただ1人の敵に向かって走り出す。
それを見る沢村英治は投げるだけ。
時速160キロメートルの豪速球は正確に飛び込んだ。西園軍は見えない。何が仲間に飛んできたのか。
次々と倒れる仲間たち。最初の方に倒れた仲間は激痛と嘔吐だけで済んだ。
最後の方に倒れた仲間は激痛と嘔吐をして気絶に堕ちた。投手との距離が近過ぎたために剛球の威力が強すぎたのだ。
西園軍が後退りすると沢村栄治は狙いを修正し、振りかぶって投げた。
聞こえるの摩擦音。空気抵抗をものともしない豪速球はキャッチャーミットの如きクッションのような脂肪のついた腹に深く減り込んだ。
ミスタータイガース・藤村富美男
「沢村は軍で肩壊して死んだらしいからなぁ。軍には恨みしかないんやろなぁ。やけど、またアイツのピッチング見れるなんてほんま嬉しいわ。」