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第二回戦!!枕草子作者
第二回戦!!
世界代表!最恐の海賊、エドワード・ティーチ!日本代表!枕草子作者、清少納言!
髑髏の旗を掲げる帆船と共に現れる、豊かな黒い顎髭と六丁の拳銃を持つ男。大海賊、黒髭である。
対するは十二単を纏う美女。手には書物と筆と墨。紫式部のライバルであり平安の女流作家。
第二回戦、開始!!
「降参した方が身のためだぞ?女。」
「私は情景を書き記す作家です。あるがままに筆を走らせるだけです。」
「意味がわからん。」
「では、読んで差し上げましょう。
春はあけぼの やうやう白くなりゆく山際。」
清少納言が枕草子を朗読し始めると黒髭は動きを止めた。
「………冬はつとめて 雪の降りたるは言ふべきにあらず。
………あら、もうおしまい?
まだ第一段なのですれども。」
歌人・能因法師
「清少納言は文は力を持ち、彼女にとっては情動を揺るがす景色を写すが敵対者には永遠に近い時の流れを感じさせると言う。」