表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
7/18

六話 初日終了

 ワグと仲間になったところで、僕の頭の中からまたあの音が聞こえた。


{職業 あ レベルが1上がりました。}


 ステータスも確認したいけれど、今はワグに聞きたいことがある。後でゆっくり確認するとしよう。


「ワグ、ここから一番近い町はどっちだ?」


 立ち上がったワグに尋ねる。すると、ワグは気まずそうに目をそらした。

―しまった、気づかなかった。ワグは町に入れない。


 必死に解決策を探す僕を見て、その考えを察したかのようにワグがこう言った。

「アッチ、デス。ソレト、カミノツカイ、トアラバ、シタ、ガウ。」

そう、僕がワグを飼っているという形をとるのが最も明快な道。だが、他者を力で従えるようなそれに抵抗を覚える。


「兎に角、まずはそこに向かうよ。」


 今は、答えを出さない。町に行けば別の道もあるかもしれないから。



 町への方角は、僕が最初向かっていた方で合っていたらしい。歩きながら、ワグに神のことについて聞かれた。神様達のことは僕もよく知らないし、答えられなかった。けれど、ヨルフェンの家について話すとまさに興味津々といった風に聞いてくれた。そうしてしばらく僕たちは歩き続けた。


 この世界でも日は一つのようで、沈みかけるそれが空を赤で染める。その頃になってようやく遠くに町らしきものが見えてきた。


 ワグ曰く、近くに木の実の群生地があるそうで、今日はその森で野宿することにした。


 その木の実は、黄色くて檸檬のような形をしていた。殻は硬くて、割って中の実を食べる。


 なかなかの味だった。一個で舌が痺れ、二個でスキル麻痺耐性を得られるとは。


 その夜は幸い暖かく、風も弱かった。これまで何にも襲われなかったことに安心して、僕たちは深い眠りに落ちた。



~木原 研士の力~

 年齢 十六歳  身体状況 一部麻痺(弱)、睡眠

 職業 あレベル2 (学生 天波高校 現在未認証)

 第一称号 転移者


 体力 35

 魔量 9

 腕力 37

 脚力 42

 魔力 11

 反射速度 46

 運 -169~510(170×3)


 取得スキル 阿レベル1、測定(m,g,s)レベル1、麻痺耐性レベル1


 保持称号 転移者


 特記事項 無し

 四話を少し修正しました。

 四話と五話のワグが研士君を見つけるタイミングですが、見つけたのはワグが振り返った時となります。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ