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哲学と心理学   作者: 佐藤守華
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生徒A

次の(ツッキー先輩いわく)ピースを求めて

証言を聞くたびにでている途中、たまたまけい先輩達にあった


あれあれぇ?

こんな所で道草を食っていいとでも思ってるんですかぁ?全力で煽っているツッキー先輩

さっきまでの不思議なカッコ良さはどこかに吹き飛んだのか


それとも、僕の幻覚アンド幻聴だったのかと疑うほどだった


「はぁ?こっちはこっちで現場検証してたところなんだケド?というかこっちの方が先に解っちゃったんですケドね?」

と見下すように笑っているケイ先輩

怖いよ


というか、この二人は仲がいいのか仲が悪いのかよくわからない

その割には一緒にいるし、仲が多分いい気がする


あとで、聞いてみよ

と密かに思っていると

「こっちもわかりましたしぃ

この子がわかりやすいように証言を取りに行くだけなので」

とドヤ顔で告げる

そのちょこちょこ入る小文字がむかつくな


というか本当に僕だけのためにしさを取りに行くのか

なんか、申し訳な気がしてきた


カイくんは何かを考えるように

黙っている

僕と同じ状況なのだろうか

「ねぇ?何か考え事?」

と聞いてみた

多分、二人は喧嘩みたいなのしてるしきずかないだろう


ん、と今頃僕の存在に気が付いたように

一瞬驚いた顔をしてニカッとわらった

「考え事ってほどじゃないんだけど…」

といわれ


うんうんと相槌を打ちつつ

次の言葉に期待した


「お腹減ったから、夜ご飯何かなーって」


僕の期待が一瞬で藻屑となった

お茶目か君は!

お腹減ったって、高校生でなかなか聞かないぞ

いや、僕の友達がいなすぎて分からないだけかもしれないが


あまりに意外すぎて

「あ、そうなんだ

夜ご飯ね」

となんか曖昧に変な返しをしてしまった

これがコミュ障のダメなところか


といったところで

「もう!邪魔しないでくださいよ!

5時に部室集合ですからね!」

と大声で話をしているツッキー先輩


多分、話が終わったのだろう


「わかってるから大丈夫!

5時のやつは1年は帰ってもいいからネ?」

とこっちをすごい形相で見てきて言われたので

頷くしかない


カイくんはそんなに怖くないようだ

さすが、運動部

伊達に恐ろしいあの体育の先生の部活に入ってるだけあるな


とりあえず、ツッキー先輩の後を着いていくと

美術室の前で止まった

そして、ガラッといきなり開けると

「お時間少しいいですか?」

と丁寧な口調で問いかけた


いきなりそんなことを言われた美術部の方々はポカーンとしていた


確かに急に入ってきてお時間いいですかって聞かれても困惑するだけだろう……


ツッキー先輩はそんなこと気にしてない様子でいきなり携帯を取り出し、何かしらの操作をし始めた


……いや、あの…この静かすぎる困惑された空気に僕を置いたままにしないでくださいよ

めっちゃこっち見てるじゃないですか

視線恐怖と人間恐怖症入ってるんですからね僕……


と思ったところで変わらないのは知っていたが考えずにはいられなかった……


ツッキー先輩は何かを見ながら

ゆっくりと女子の軍団の方に歩いていった


いや……こわ……

よく近寄れるなあの人……と思いつつ静かについて行った


「あの、3組の方ですよね?」


と女子の軍団の1人に話しかけた

その子はよく分からないという困惑の顔をしながらも頷いた

そしてその子は「この4人とあっちの男子の1人もです」と答えてくれた


「うんじゃあ、普通にお聞きしますが

3組への嫌がらせの件は知ってますかね?」

と基本的な事を聞いた


その子……いや、名前は忘れたからA子としよう

A子は頷きながら「あれの事で何かわかったんですか?」と聞き返された


まぁとツッキー先輩は誤魔化しながら

「もっと情報がほしいので聞き込みをしてるんですよね」

と言うと


なんでこの人がそんなことしてるのだろう

と言う顔をされていた

確かに、ただの生徒が探偵ごっこのようなものをしているようにしか見えないのだろう


上級生だから言わないんだろうな……


「何個か質問させて頂いてもいいですかね?」とツッキー先輩が首をかしげた


まぁ、大丈夫です

とA子が答えた


「では、1つ目

3組の嫌がらせは上級生が行ってると思いますか?」

あれ、なんか質問というか……

尋問みたいだなぁ……


A子は少し考えるような仕草をして

頷き

「多分……そうだと思います…」

なぜです?と聞いてみると

なんとなく気まずそうに

「学年のスリッパって色別じゃないですか

その色が上級生の色だったって聞いたんですよ

あと、顔を見たって人がいてそれが2年生かなって話に出てて、皆そう思ってるんだと思います」


ふーむと言ってツッキー先輩が

「あれですか、見たって言ってた人って誰だか分かります?」

と聞いた


うーんと悩んだ後

分からないんですと答えた


「なるほど、了解しました

では、二つ目

貴方は掃除の時になにか被害にあった人を見ましたか?」


と携帯をちょっと見ながら質問した


「私は教室掃除なんですけど、植木鉢とか黒板消しとか落ちてきてクラスメイト当たってるのを見ましたよ

流石に植木鉢はかすったぐらいで大事にはならなかったんですけどね」

と詳しく教えてくれた


なるほどと呟くと

では失礼しました

と言って美術室を出た


「何かわかりました?」

と聞くと

意味ありげに微笑んで

いつの間にか取られていた僕の携帯を渡しながらメモの機能ありますよね?と聞いた


「そりゃあ、まぁ……ありますよ?」と嫌な顔をすると

「そんなに嫌な顔しなくても……」

と作ったような傷ついたという顔をした

わざとらしい……

つくづく掴みどころのない人だな

だから、人に好かれるのだろうか


「まぁ、その機能で自分なりに考えてみてください」

とクスッと笑った

この顔はお前には分からないだろうと言う顔だ


「わかりましたよ……」

と渋々引き受けて


ツッキー先輩は

ケイ先輩との約束の時間ということで

解散という形になった


僕は家に帰ってそれなりに考えてみようと思いながら帰路についた

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