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キュベレーの試練

 目の前にいる麗しい見た目の女神キュベレー。この神殿に来る前の心労から解放された俺は、例えこの女神さまがどんな性格であろうとも、試練がどんなに難しくても、最早問題にもならない気がしている


「女神キュベレー様。お会いできたことを嬉しく思います」


 伶の挨拶もどこか嬉しそうだ。違う意味でも本当に嬉しく思っているのだろう


「堅苦しい挨拶は不要ですよ。貴方達は私達の愛しい御子なのですから」


 ああ、元々大地母神という事はある。どんな事でも受け入れてくれる、そう思わせる慈愛に満ちた女神さまだ


「キュベレー様。邪教徒達の事はお聞きと思います。今度はアンデッドを使った企みをしている様なのですがお心当たりは有りませんでしょうか?」

「はい、私が与える試練とも関係が有るのですが、最近安らかなる筈の眠りを妨げられ輪廻の輪から外される者達が出てきています。邪な呪法が使われているのは間違いないでしょう」


 どうやらナティさんの調査は間違っていなかった様だ。


「呪法、ですか。魔法や魔術では無いと?」

「そうです。報告されている邪人たちの召喚もそうですが、厳密には魔法や魔術では無いようです。今回の事も普通の死霊術や自然発生したアンデッドならば輪廻に影響は無い筈ですので明らかに違う呪法が使われていますね。詳しい話はイシスが調べているところです」


 邪人であろうと魔獣であろうと召喚術で契約したのならば魔法の一種という事になる。しかし今まで会った邪教徒達は一人で複数の魔物を召喚していた。本来であれば契約上あり得ない話で普通は魔力が足りなくなる


 今回のアンデッドの件も含めて通常の魔法では無く邪な儀式によるもの・・・邪神が係っているに違いないという事らしい。


「ふむ、思っていたよりも邪神の力は盛り返しているようじゃの」

「魔法神イシス様もでも調査中ですか・・・」


 八柱の神、魔法を司るイシスはこの世界の魔法の全てを把握している筈だ。例えそれが禁呪や失われた大魔法であってもだ。しかし、イシスが知らないのであれば・・・


「力を盛り返した邪神が邪教徒を操っているのか、邪教徒が何かしらの秘術を編み出したのかはまだ不明ですが、今回のアンデッドの件は私としては見過ごせません」

「しかし、呪法が確立されているのであれば防ぎようもないと思いますが・・・」


 そうなのだ、仮に今回のアンデッドの問題を片づけても、一度呪法として確立してしまえば他の誰かが使う可能性は残ってしまうだろう


「そこは心配ありません。輪廻に干渉できるような呪法が誰にでも使える筈がないので、それを操る者を倒す事が出来れば当面は大丈夫でしょう。その間に呪法を解析して二度と輪廻に干渉できない様にプロテクトを強化しておきます」

「という事は、呪法を操る者の発見、無力化が試練でしょうか?」


 伶の言葉に頷くキュベレー様。


「しかし、今回の相手は一筋縄ではいかないでしょう。なにしろ相手は強大な呪法を使いこなす者です」


 おそらく、呪法を操っている者には邪教徒達も警護を付けているだろう。邪人の召喚やブロックの様に武器を持った人間もいるかもしれない


「ですので、今回は私の眷属を補助につけます。アッティス!アッティスはいますか」


 キュベレー様の呼び声に反応して光が集まっていく。その光が収まりそこに現れたのは・・・


「「「「!!!!」」」」


 蝶ネクタイは付けているが何故か上半身は裸。サスペンダーで吊るされているのはエナメル質のピッチピッチのホットパンツ。アメリカの警官が被る様な帽子に、上半身裸だが大事な部分はサスペンダーが辛うじて隠してくれている。プレイメイトに出てくるセクシーな女の人みたいだ。但し口元には髭が生えてる事と筋骨隆々の身体付きを除けばだが・・・


「あら~ん、お呼びかしらお母さま」


 そう言いながら内またでクネクネしながら近づいてくる


「はぁ~あれ程服装には注意しろと言ってるのに・・・」

「だって~他の服じゃ窮屈だしセクシー度が下がってしまいますわ」


 まさか、まさかここでか・・・

 一度油断させておいて、ここで出してくるか!・・・ブルータスお前もか!!って叫ぶシーザーも吃驚だよ!!!


 驚く俺達に勘違いしたのか自慢のセクシーポーズからウインク&投げキッスを放つアッティスさん

 思わず縮地を使ってそれを全力で躱す


「あら~ん照れちゃって。可愛いわね♪」


 いや、うちのパーティに可愛いのはスラちゃんだけだ。決して俺は可愛くないぞ!


 まさかまさかのフラグ成立で現れた漢女(おとめ)のアッティスさんが場の雰囲気を全て持って行ってしまった


「使徒の皆は驚いただろうが、私の息子のアッティスだ。昔から私の信者には一定数こういうのがいるのだが、その者達には特に人気なのだが基本無害だから心配しなくてもいい」

「やっぱりいるのか!信者にもこんなのがいるのか!!」

「あら~ん。ノンケの子には手を出さないから心配しないで」


 うー、神話の正しさが証明されてしまった・・・


 ハルカさん!視線を下げ過ぎです。どこを見てるんですか!!・・・安心してください。付いてないですよ


 って違うだろ!!少し違うだけだけど全然違う!!


 駄目だ、思考が着いて行かない。これから何をするんだっけ?


「と、取敢えず彼?彼女?と邪教徒達を呪法を操る邪教徒達を殲滅すれば宜しいので?」

「あら~ん。私達はニュージェンダーよ。好きに呼んでくれればいいわ。あぁ・・・時が見えるわ」

「それはニュータイプだ!ファンに怒られるぞ!!」

「はわわ、お姉さま・・・」


 ハルカさんが一番無難な答えを見つけ出す。アッティスさんも満足そうに頷いているが、なんか納得できない


「ま、まぁ、内容は判った。奴らの居場所は判らなくて困っているのじゃがキュベレー様は何か心当たりは無いかのう」

「歪な魂の集まりが在りますので、そこに本人がいるか、少なくても手掛かりはあるでしょう」


 駄女神さまの地図で場所を教えてもらう。そこは帝都の近くにある村だった


「村の住人が丸ごと邪教徒なのか?」

「いえ、住人はもう・・・」


 死と再生を司る彼女が言いよどむのだ、住人達はもういないのだろう。つまりはそういう事なのだろう。


「狂気ですね」

「そうじゃの。自分が正義とは言わんが、鉄槌はしっかりと下してやろう」

「いや~ん、戦いは野蛮よ。でも時には愛の鞭も必要ね、しっかりと可愛がってあげなくちゃ。キャピ♪」


 その一言に身震いを感じてしまう。・・・きっと武者震いだ、そうに違いない!


 あれ?スラちゃんのツルスベの身体にも波が打っている。きっとスラちゃんも武者震いだね


「き、きゅう~?」


やっぱり出しちゃいました・・・上げて落とすみたいな感じです


読んでいただいて有難う御座います

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