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戦神レシェフ

土曜日に二話投稿できなかったので、今日二話投稿します。

そろそろ週末の二話投稿が難しくなってきましたが、出来るうちは頑張ります

 昨日は何とか日が沈む前に馬車まで戻ってこれた

 食事よりも先にシャワーを浴び、身体に付いた汚れを落とす。返り血と埃にまみれたまま食事は勘弁してほしかったからだ

 伶に生活魔法で綺麗にしてもらうのも手だが、やはりお湯の気持ち良さには変えられない

 それでも、魔力の修行中に長湯が習慣になってしまった俺としてはシャワーだけでは物足りないのだが…


 ゆっくり食事する時間も無かったので、保存しておいた魚を焼いて干し肉でスープを作って軽くで済ませた


「一応、レシェフの事を調べてみたんだけど結構、性質悪いわね」

「そうなの?八柱の神様じゃないの!?」


 伶が森羅万象でレシェフの事を調べたらしい

 それによると、『矢の王』という称号が有名なのだが稲妻と悪疫ばらまく様子からその称号が付いたみたいだ

 その他には戦斧を片手に持ちもう片方は盾を持つ凶暴な神さま、死を司る神とか碌な記述が無いらしい


「なにそれ?本当に神さま?どっちかというと邪神よりなんじゃないの?」

「しかも、慈愛と豊穣の女神アスタルテの旦那さんとかいう記述があるのよ」

「はぁ?そんなのと駄女神さまが夫婦とか想像つかない…」

「にゃはは、アスタルテとて、愛と戦いの女神とか言われておるからの。神話なぞあてにできんぞ」


 ラクトリンさんも駄女神さまが戦いを司ると言われた時代が有ったとか言ってたし結構適当なのか

 神話のアスタルテと駄女神さまもイメージが一致しないし深く考えない方が良さそうだ

 ただ、そんな神様さまの試練なんて碌な事が無いに違いない。一応何が有っても良い様に明日に備える事で一致して、その日は早めに就寝した


 早く寝たことが良かったのか、今日は早めの出発ができ、もうすぐレシェフの神殿に着く

 個別の神を祀っている神殿は観光地の様になっていると聞いていたがそんな様子はまるでない

 そもそも、神殿が遠くに見える位置まで来ても道が整備されてる様子もないし、神殿の周りに街や村が有る様子もない

 ラクトリンさんも言ってたようにあまり人気の無い神様のようだ



 ゴーレム馬車を進めて神殿の前の広場に来ると一応は整備されているらしく雑草などは生えていないし掃除も行き届いているようだ

 入り口の横には小屋もあるので、きっと常駐の神官さんが居るのであろう


「あの小屋に行って神官さんに挨拶した方がいいわね」


 馬車から降りた俺達はまず神官さんに話を聞こうと小屋に向かう

 扉の前に何か張り紙がしてある


『神官が来るのは三日に一度です。神殿内に案内板が御座いますのでご自由に見学ください』


 流石に固まった…

 異世界転移させられて、世界に危機を救う為の試練を受けにきた神殿がご自由に見学とか書いてあったら萎えるぞ

 普通、神官が出迎えて『おぉ~よくぞまいられた勇者様』とか『お待ちしておりました使徒様』とか言われそうなんだが張り紙って…


「ま、まぁ取敢えず神殿に入ってみようぜ」


 神官が三日に一度来ては掃除しているのだろう、神殿内部もきちんと掃除してある

 関係者以外立ち入り禁止と書いた扉の奥はたぶん転移門とかが有るに違いない。これで、近所の爺様とかが掃除してたんなら寂しすぎる


 内部の案内板にはレシェフの説明とこの神殿の由来が書いてあった

 それによると、神話での邪神との戦いで活躍したのがレシェフで常に神々の先陣に立ち、味方を鼓舞するとともに邪神の部下たちを倒して回ったらしい

 この場所はレシェフが邪神の片腕でもあった邪竜を打ち滅ぼした場所で、この戦いの以後趨勢は神々たちに傾き、ついには邪神を滅ぼしたという事らしかった

 神話の大戦が終わった後、レシェフは戦いで亡くなった者たちを慰めその庇護のもとに楽園へと導いたとされている


「ふ~ん。これを読む限りはイメージの悪い神さまって感じじゃないな」

「案内板に悪い事かかれてたらどうしようもない神さまって事じゃない。信用できないわね」

「一応、神殿内だからの。滅多な事を言うと後が怖いぞ」


 ローラさんが釘を刺してきたので案内板から目を離し奥の扉に向かう

 扉を開けると奥に石像がある。これがレシェフの石像だろう

 部屋に入り中央まで進むと、駄女神さまに拉致された時と同じ白い空間が広がっていた


『バンッ』


という音と共に今まで空間を満たしていた光が消え真っ暗な空間になる

ローラさんと伶が身構える

俺は刀の柄に手を掛け、二人を後ろに庇いつつ、何時でも抜刀出来る様に身構える


『カシャッ』

『カシャッ』


と連続した音が響き、上空から眩い光がスポットライトの様に照らされる

その光の中心にいたのは、白いスーツの様な上下でスーツの下は上半身裸。黒いマフラータオルの様な物を首から下げたオールバックの男が、中折れ帽で顔を隠した姿で立っていた


『ドォーン』


という音と男の後ろから上がる白い花火。そして手前から照らされるステージライト


「みんな、今日は俺の為にありがとう。最高にホットな夜にしようぜ」


セリフと共に顔を隠していた中折れ帽をこちらに投げる

タオルには赤字でアルファベットが並んでいる


「…永ちゃん」


呟いた俺の声だけが響いた…


ファンの方、気を悪くしたらごめんなさい

次の話で一応フォローも入ってます


いつも読んでいただいて有難う御座います

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