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女神さまとの出会い

校門を抜けると左手に駐輪場が、右手には偉そうな誰かの銅像と花壇があり真ん中に校舎へと続く道があるはずなのだが、今は白い空間が広がっている。

俺と伶が立つ場所が円形に一際白く光っており、奥へ行くほど光が弱まっていく。

暫らくポカーンとしていたが周りに変化もないので、お互いの顔を見てうなずいた後奥に歩いていく。

一人であったならば取り乱したかもしれないが、今は伶がいる。

難しいことは伶が考えてくれるという安心感とカッコ悪い所は見せられないという気持ちが半々。

おかげで俺は落ち着いていた

伶も俺がいるという事で安心感を…

と思いたいが、むしろ俺はあてにならないとか考えてそうだから、あまり考えないようにした



俺たちが進むと円形の光も進み立ち止まると止まる。

不思議なものだと思っていたら、少し広めの空間に出た。

全体が白い光に満ちていて壁などないのだが、何故か広い空間だと思い足を止める。

俺は伶を守るように半歩前に出て、後ろに庇いつつ周りを注視した。

すると、眩しい位の光が上方から降りてきて、人の姿を取り始める。



俺は警戒度を上げて光を注視していたが、その光が徐々に女性の様だと判りある事を想像して少し警戒を緩める。

…が伶に足を蹴られた。

いや、何故判る…

取敢えず気を引き締めその光に注意を向ける

眩しさが退いていきはっきりとその姿が判る。どう見ても神話に出てくる女神さまだ。神々しい光に包まれ背には羽が生えている


「ようこそ勇者たちよ。どうかそのお力で我が世界をお救い下さい」

「お断りします。それでは」


伶は女神さまのセリフに被せ気味に断り、さっさと振り返り戻ろうとする。


「いやいや、ちょっとまって~」

スタスタ

「話だけでも聞いてください~」

スタスタ

「私神様ですよ~信じて下さ~い」

スタスタ


女神さまは焦って追いかけてくるが、伶は俺の手を引きつつ振り返りもしないで歩いていく。

どこかの3姉妹の女神さまとは違いかなり焦っている。

いや、長女と妹はそんな感じだったか?


しかし、どれだけ歩いても元の世界には戻れず伶は振り返り女神さまを睨み付けた


「拉致監禁の現行犯ですが、私たちが選ばれた理由と動機の説明を求めますが、意思の疎通は可能ですか?」


目が点になる女神さま


「拉致監禁…ってそうじゃなくて」

「違うとでも?」

「えーと ですから世界を救っていただきたいと…」

「あなたは神様ですよね?」

「はい~、慈愛と豊穣の女神です~」

「御自分で救った方が早いと思いますが?」

「私達は世界に干渉できないのです~」

「干渉できないと言いつつ私達を監禁しているのは干渉している事には当たらないのですか?」

「いや、ですから監禁ではないと…」

「名乗りもせず事情も話さず拘束しているのでは?あと私達が選ばれた理由も答えてませんが?」


涙目になる女神さま

実際、伶の疑問形での質問攻撃は結構きつい

声を荒げるでもなく質問をしていくが、矛盾があると容赦なく突いてくる

表情を変えずに痛いところを突いてくるので、まるで怒られてるみたいになるのだ


威厳の欠片もない女神さまと無表情の伶のやり取りは続いているが、俺は興奮していた。

ファンタジーの小説によく出てくる物語。実はその手の話が大好きな俺としてはワクワクしていた

異世界から償還された勇者が魔王を倒す、それで最後はお姫様と結婚してハッピーエンドだ

剣と魔法の世界で神様からチートなスキルを貰って大活躍するのだ

ドキドキしながら涙目で狼狽える女神さまを見つつ先の展開を想像していた


「ですから…の魔法が………戦いが……なのです~」


女神さまが説明している


「それですと……が矛盾しませんか?」


伶が質問という名の攻撃を浴びせ妙に間延びする女神さまの返答を横で聞きながら、俺は自分の想像が当たっていた事でさらに興奮し次の展開への想像が膨らんでいく


今回、神様達の代表として女神さまが来たらしく他にも複数の神様がいるらしい事

自分達の世界には直接干渉できないので、他の世界の住人に力を与えて自分の世界に転生させる事で間接的に世界を救おうとしているらしい事

世界を救い神様たちの力が回復したら元の世界に戻れる事

すでに召喚の儀式は始まっていて、断ることはできない事

そして、ギフトとして身体能力の強化と自分に合ったスキルを選ぶ事ができる事


伶の攻撃でかなり情けない顔になりつつ、涙目の女神さまは必死に説明していた


「断る事が出来ないなんて…横暴にもほどがあると考えますが?」

「まぁ戻れるんならいいじゃないか。これ以上苛めると女神さま、泣いちゃうぞ」


呆れた様子の伶が不満を述べる中、期待に胸を膨らませる俺は寧ろ楽しみにしていた

俺が仲裁に入ったことで女神さまは少し表情を明るくして次の説明をしていくようだ


「それでは、ギフトとこの世界の説明へ進ませて貰います~」


読んで頂いて有難う御座います

まだ、うまく話が纏められなくて長くなりがちですがよろしくお願いします

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