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旅立の時

 何だかんだで一か月が経った

 毎日修行してたまに休んで、宴会してという日々

 結構宴会が多い。獣人の皆さん騒ぐのが大好きなのか何か理由があるとすぐ宴会だった。

 伶が途中で俺の朝練に顔を出していたのはきっとダイエットの為だろう…


「な、なによ智大の顔が見たかっただけなんだから」

「伶、そのセリフはいろいろおかしいぞ…」


 間違ったツンデレを披露した伶にダイエットの事を突っ込んだら可哀想と思い放置した




 一か月の修行で一番変わったのは『魔力操作』を得たローラさんのだった

 というより、『魔力操作』のスキルなしで魔法を使っていたのがそもそも有り得ない事のようだ


「昔から日向ぼっこが好きでの、いつの間にか金狐になっておったのだよ」


 ローラさんの説明が良く判らなくて首を傾げていると伶が説明してくれた


「妖狐が齢千年を経て九尾になると言われてるわ。妖狐になるのには太陽や月の力が必要でその他にも色んな要素で善狐にも悪狐にも成るみたいよ」


 金狐自体は善でも悪でもなく、ただ長い間日の光を浴びて力を蓄えた狐が進化する個体らしい

(ってどんだけ日向ぼっこすればいいのよ、それ…)


「にゃはは、ある日突然魔力が強くなっての。ただ昼寝をするのには不便も無かったから気にしておらなんだ」


 魔力が強くなったのも進化して妖狐になったのが理由で、別に修行するとかはしてなかった様だ

 もともと属性は『火』だけだったのが進化した時に四大属性になっていたらしいが気にしたことは無かったと笑っていた

 ローラさんらしい…


 要は進化した魔力もなんとなく使っていただけで属性が変わったことにより取敢えず魔法が発動していただけだったのが、今回初めて修行して魔力の流れを意識したらしい


 しかも、伶からの助言で尻尾を分けて魔法を使ってみたら同時に複数の事が出来たというのだ

 元の世界だと九尾の狐の尻尾は一本一本違う役割とか変化をしていたりするので言ってみたら、別々の魔法を使えたので伶もびっくりしたらしい

 ローラさんは三尾…

 ゴーレム使って障壁作って攻撃魔法も大丈夫て事だよな。もう移動個人要塞みたいなもんだよな


 (あれ…俺必要?)


 取敢えずネガティブな事は置いといて、俺だって頑張った

 変なスキルが付く位頑張った…

 一番苦手な魔力の修行もお湯が体温より冷める前にはノルマを達成できるくらいにはなった

 ようやく魔法の鞄を開けられるようにはなった。うん、大丈夫成長はしてるんだと俺は自分に言い聞かせた。

 途中で『水風呂耐性』が付いた時には情けなくなったが…


 後はオーラの修行

 伶が創ってくれた試作の刀にオーラを纏わせると、切れ味の上昇と刀の保護が可能になる。

 スキル『身体操作』で生体オーラを活性化させ、その流れを操作するとか説明されたが良く判っていない。ただ食事を食べたい一心で箸にオーラを纏わせていたら、刀にも出来る様になったのだ。


 さすがにポンタさん相手に刀で攻撃は出来ないので、ローラさんにゴーレムを動かしてもらって試してみたら見事に破壊も可能になり対ゴーレム戦でも使える様になってきたのだ

 ただ五分位で限界が来てしまうので、素早くかつ一太刀で倒さなければ複数のゴーレムの相手は出来ない。

 このままでは長期戦はとてもじゃないが無理だろう

 でも熟練度の上昇とオーラの総量を鍛えていけば何とかなると思う


「大丈夫よ、智大。置いていくことはないから…」

「そうだぞ少年、未来は決まっている訳じゃないのだぞ」


 …『精神耐性』を取得した






 伶が作っていた武器やゴーレムの問題もほぼ解決した

 改良は続けると伶は満足していないようだが、旅立つ準備は出来たと言えるだろう

 ポンタさんに告げるとまた宴会を開いてくれると言っていたが、また戻ってくるからと丁重に断った

 出発を三日後に決めて、各自準備を進める事にしたのだ



 出発の日、伶が作ったゴーレム馬車の準備をしているとポンタさんがやってきた

 手には一枚のカード。獣人の集落に行ったときはこれを見せれば守護者だという事がすぐわかるだろうという事だ

 そう、ポン○カードだ。青と白のお店でポイントが…


「下らないことを考えてないで荷物を積んでくれないかしら?」

「…はい」


 今、自分で考えていた事を伶にゴミを見るような目で見透かされて、黙って荷物を積む…


「フム、世界の危機とか考えるのは似合わんぞ。気楽にやれば良いだろう」

「はい、またここに帰ってきますね」


 いつものやり取りをする俺と伶を見てポンタさんが励ましてくれる

 まずは軍神レシェフの神殿へ向かおう

 役に立つかは判らないけど…


雪かきで腰が…


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