表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
83/97

リベリオン VS リベリオン

 俺の住み慣れた住宅街は、もはや目も当てられぬ惨状と化していた。


 そう。まさに地獄だ。


「なんで……」


 まわりを見渡しながら、俺はひとり呟く。


 もともと古山の目的は《いじめっ子への復讐》だったはずだ。

 それがいったい、何故こんな真似をするようになったのか。


 どこからともなく、無機質な男の声がひっきりなしに響いてくる。


『大規模テロ情報。大規模テロ情報。当地域に、テロの危険が及ぶ可能性があります。住民の方は避難してください……』


 テロ。

 まさしくその通りだ。いまのリベリオンは凶悪なテロ組織。

 同情する余地すらまったくない、憎むべき悪の組織だ。


 古山の奴、どうしちまったんだよ……!


 一緒に転移してきた彩坂や佐久間たちも、みな動揺を隠せないようだ。ひっきりなしに周囲を見回しながら、この惨状に慌てふためいている。


 なにしろ警察までがテロ行為に荷担しているのだ。これに絶望しない者がいるだろうか。


 それだけではない。

 佐久間たちも異世界ではリベリオンの構成員だったのだ。自分たちもこうなる運命だったとは、到底信じられないのだろう。


 だが、俺たちはこの世界を救いにきた。一緒になって慌てていては世話がない。


「勇樹くん……」


 育美が俺の腕を掴んできた。俺は彼女の頭をぽんと叩くと、佐久間たちに大声を張り上げた。


「古山以外はレベルもたいしたことはない! 慌てずに対処すれば勝てない相手じゃない! 頼むーー力を、かしてくれ!」


 俺に世界を託した未来の彩坂育美のためにも。

 そして、俺自身の父親のためにも。

 ここで逃げるわけにはいかない。


 俺の発言にすこしは平常心を取り戻したのか、構成員たちの表情がいくぶんか和らいだ。


「よし、まずは古山の居所をーー」


 俺が言い掛けた、そのとき。


 どこかで男の悲鳴があがった。


 振り向くと、幼い娘を抱えた父親と思われる男性が、いままさに、テロリストによって殺されようとしていた。


 ーー危ねえ!

 気づいたとき、俺は咆哮していた。走り出していた。


 スキル《闇の双剣》を発動し、一瞬にして間合いを詰め、テロリストの腕を切断する。こいつらはもう最悪の殺人者だ。手加減する気はいっさいない。


 悲鳴をあげるテロリストをよそに、俺は親子に向かって言い放った。


「危ないから逃げててくれ。あんたたちは俺が守る」

「ま、守るだって……? しかし、街はすでに……」

「安心しろ。すでに俺の味方も動いてる」

「み、味方……?」


 目を向けると、俺の行動に発破をかけられたか、構成員が勇猛にテロリストたちに戦いを挑んでいた。闇の可視放射で攻撃し、敵をおおいに驚かせている。


「な、なんだ、闇の魔法か!」

「なぜ闇使いがこんな大勢いる!」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ