未来と緊張
「ありがとうございました。」
「いえ、こちらこそ。」
リアンダはそっと手を離した。すると…
「リアンダさまぁ!」
遠くから声が聞こえてきた。
「おっと、執事が探しているので失礼しますね。」
「えぇまた会いましょう。」
「そうですね。また…。」
そこで私はリアンダと別れたのであった。
「リーリュッ!」
後ろから抱きつかれた。
「リリィ?どーしたの?」
「誰よ、あの男は?」
ムスッとしてリリィが言った。
「そんな言い方しちゃダメでしょ?今女の子なんだから。」
クスッと笑う。
「そうよね。でどちら様?」
私は少し顔を赤らめて言った。
「私の本の主人公。」
「リリュの人生の⁉︎」
どうしてそんなにロマンチックな言い方しなければいけないのよ。
「そーじゃなくて。私が持っている本と同じ名前なの。」
「そーなの。不思議なことがあるものね。ねぇリリュ…今抜け出せる?」
「え?なにかあったの?」
「貴方に伝えておきたい事が出来たのよ。それでね今アクアから逃げてきたんだ…あれ、ラリアさんは?」
「毎回恒例のスイーツバイキングに行ってるわ。」
「いつものやつね。じゃあこっち来てくれる!」
私はリリィに手を引かれ外へ出た。
「ねぇ…リリュ。今から言う事は貴方を傷つけてしまうかもしてない。でも嫌わないと誓ってほしいの。聞いてくれるかしら。」
「えぇ。貴方はいつまでもどんな時でも私の唯一無二の親友よ。」
「よかった!あの、実はね…戻る事になったの。」
彼女は心配そうな顔で私を見た。
「えっ…本当なの?」
「ええ。シェナに戻るの。がっかりした?」
「いいえ、貴方がその事に喜んでいるなら私は本当の貴方が見れる事がとても嬉しいわ!こんな事で私が傷つくわけ無いでしょ!あはっ!」
私はリリィに飛びついた。
「私は貴方をリリュでなくライトと呼ばなければいけないのよ…?」
「別にもういいの。私、この名前が好きになれそうなのよ!だから大丈夫。安心して。」
「そうなの…?よかった。」
「えぇ、これからもよろしくシェナ!」
「リリュ…いえ、ライト。ありがと。」
彼からは涙があふれた。私もつられて涙があふれてしまった。
あの約束はもう繋がりを無くしてしまったのだけれどもう1つの約束があった事に私たちは気づかなかった。今日交わした私たちの絆はこれからたくさんの傷にやられていく。深く深くこの傷は沈んでいくのだ。
文章を書くっていう技術は簡単には上達してくれませんね(T ^ T)これからも頑張って書いていきます。
閲覧ありがとうございますm(__)m