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手品
「…。説明ありがとうございます。」
今まで経験した事柄とは次元のちがう話のため唖然としたが、103歳まで生きたことにより、何とか一言神様へ返事をした。
(なんかすごいことねぇ…。まさか、103歳までの長い人生の後にこんなことが待っていたなんて。本当に、人生ってわからないものだわ…。)
「これは、今決めなくてはならないのでしょうか?」
(とにかく、頭が現状をすべて把握できていないので、どれくらい猶予があるかだけでも確認したいわ。)
「いいや、ここは時間だけはたっぷりある。ゆっくり考えていいぞ」
(真っ白い空間って、落ち着かないな…)
「ふぉっふぉっ、ふぉ。そうじゃな、おもてなしもなしに、すまんかった」
「え…、いえ。」
(また、よまれた…)
突然、くつろぎやすそうなちゃぶ台や座布団、お茶のセットが真っ白だった空間に置かれた。
「えっ…」
(…、びっくりした…手品みたい)
「ふぉっふぉっふぉっ、手品とはな。他にも必要なものがあれば、でるから考えてみるのじゃ」