親友の激ヤバ告白
「ほら、入って。」
「お、お邪魔します。」
まさか花梨の家がここまで豪華だとは思わなかった。
いや俺の家も普通の家と比べたら十分豪華なのだが、花梨の家は格が違う。
まず玄関の広さが並大抵なものではない。
そしてその後に続く廊下が横にも縦にも長い。
「花梨の家こんなに豪華だったんだな。」
「まあ、お父さんが外資系に勤めていて、お母さんが病院で働いているからね。」
俺の養母養父もそれなりの収入は得ているが、それよりも格別な高収入だと思う。
たく、なんで俺の周りには金持ちばかりいるんだ。
「ちょっと待っててね。今何か飲み物持ってくるから。」
「ああ、わかった。」
リビングのテーブルもかなりでかい。
キッチンはリビングにはないようだが、多分他の部屋にバカでかいキッチンルームがあるのだろう。
それにしても何もかが高級だ。
よくヨーロッパ映画とかで見る、城の食堂みたいな感じだ。
ところで、今姉は何をしているのだろうか?
あのヤンデレのことだ、血眼になって俺のことを探しているに違いない。
いつかここもバレてしまうと思うと、恐怖が増してくる。
そんなことを考えていると、花梨がワイングラスを持って戻ってきた。
「はい、オレンジジュース。」
「ありがとう。」
オレンジジュースと言ってもそこら辺で手に入るやつとは味が違った。
どうせイタリア製とかのやつなのだろう。
ったく、この家に普通な物はないのか?
「ま、まさか友里が男だったなんて....。」
いきなりデープな話を振ってきやがった。
「あ、あのね。私はまだ友里が男の子だったなんて信じきれてないけど、べ、別に変だとは思ってないわよ。」
「え?」
「だって、こんな私に最初に話しかけてくれたのは友里が初めてだもん.....」
「そんな私の親友の性別が違うからって、それがなんだっていうの?たかが親友から恋人同士になるだけじゃん。」
「花梨...」
ダメだ、本当に泣きそう。
本当にいい親友ができたと思う。
どっかの女尊男卑ヤンデレお姉さんとは大違いだ。
これからも花梨とはずっと一緒にいよ......
ん?恋人同士?
「あ、あの恋人同士って.....?」
「え?だって友里男の子なんでしょ?じゃ晴れて恋人同士になれるじゃない。」
何言ってるんだこの子?
え?さっきまで感動ムードだったやん。
「いや〜ずっと友里と恋人になれる日を待っていたのよ。貴方には言わなかったけど、私小さくてか弱い男の子が大好きなの。でも何故か私はそんな男の子と縁がなかった。そんな時貴方と出会ったの。最初は可愛い美少女だとしか思ってなかったけど、貴方の瞳、声、仕草を見て、美少女というより男の娘みたいな感じがしたの。その時確信したわ。この子しか私の欲望を満たしてくれるものはないって。」
よくもまぁこんな激ヤバ告白をすらすらと言えたものだ。
ちょっとこれは早めにこの家から退出した方が....
いや待て、今外を歩いていたらきっとあのヤンヘラお姉さんに見つかってしまう。
さて、どうしたものか。
まぁ、花梨はヤンヘラお姉さんと違って監禁とかしなさそうだし大丈夫だろう。(フラグ)
そういえばなんかさっきから視界がぼやけるな。
「あ、あのさ花梨。」
「ん?どうしたの?」
「な、何かさっきら視界がやけにぼやけているからそのソファーに横になっていい?」
「あ!やっと効き目がでたのね!?」
え?
「いや〜なかなか効果が出ないから内心焦ってたのよ。」
ま、まさか。
花梨もあのヤンヘラお姉さんと同じ種族だったなんて。
「あ、全然寝てていいのよ?私がベットまで運んであげるから。」
「こんな可愛い男の子の寝顔なんて滅多に見られるものじゃないから早く堪能したいわ//」
はいフラグ回収。
クソ、どうやら限界みたいだ。
意識が朦朧としてきた。
また監禁ルートに戻るのかよ。
ああ、これはまた壮絶な脱出劇の始まりだ。
そんなことを思いながら俺は意識を手放した。
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