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姉に性別バレ

「ゆ、友里....なに....これ?」


姉の蜜葉が私に詰め寄る。

正しくは“私“ではなく“俺“に。


「な、なんで....あっ貴女に....こんな...ものが...?」


そう、俺は蜜葉の妹ではない。

正確には弟だ。

自分の本当の名は思い出せない。俺は幼い頃に両親に捨てられ、この月森家に拾われ養子となった。

その時に月森夫婦とある約束をした。


「私の...か...可愛い妹に、こんな汚らわしいモノついてるはずがない!」


このシスコンの姉のために、妹にになりきって生活するということだ。

いやその設定結構ムリあるよ?

てかバレるに決まってるやん。

と思ったが、渋々了承した。しかしこのシスコンの姉は俺が男だと疑うことすら一度もなかった。

いやもう精神科に行った方がいいと思う。ともあれ、今まで姉は俺を妹だと思い込んでいた。

この時までは。


「ありえない!ありえない!ありえない!ありえない!!」

「分かったわ!これは何かのドッキリね?」

「だって貴女が、あの性欲しか脳にない劣等生物のわけないでしょ!?」


男をなんだと思ってるんだこの人は?

ああ、どうしてこうなってしまったのだろう?

ことの発端は俺が風呂に入ろうと洗面所で服を脱いでいた時だ。


「こんばんわ。私の可愛い可愛いゆ・う・り・ちゃん!」


「わっ!?もうお姉ちゃんびっくりさせないでよ!」

(あわててタオルで下半身を隠す。)


「別にいいじゃない。」

「ところで友里。今日は一緒に風呂に入らない?」


「え?それはダメだよ。いつもお父さんとお母さんに禁止されてるじゃん。」


「今日はお母さんもお父さんも旅行に行ってていないんだからいいじゃない。」


「だいたいあの二人前からウザかったんだよね。たかが親ってだけのくせに私と友里の愛し合う時間を奪ってさ。私たちの愛を邪魔するのはたとえ親だろうと許さない。あ〜思い出すと余計腹が立ってきたわ。もう一生帰ってこなくていいくらい。」


早口で全然聞こえなかった.......てことにしておこう。


「ほら、わかったらさっさとそのタオル脱ぎなさいよ。」


「ちょ!?ちょっとやめてお姉ちゃん!」

(無理矢理服を脱がせられる)


「さぁ!私の可愛い子猫ちゃんの裸をご堪能!ってあれ?なに....これ.....?」


そして今の状況である。


「あ、あの.....お姉ちゃん.....?」


「うるさい!」

「劣等生物の分際で私のことをお姉ちゃんだなんていうんじゃねえ!」

(激しく暴行を与える)

「よくも今まで騙したな!返せよ!私の妹に対する恋心返せよ!」


「いっ痛い...。や...やめてお姉ちゃん....!」


「だからお姉ちゃんって言うなって言ったんだろうが!」

「劣等生物のお前はこのまま大人しく殴られていればいいんだよ!」


なんて理不尽な!

声に出そうと思ったが全身に痛みが走ってなかなか声が出せない。


「ほら!さっさと死ねよ!私の心弄びやがって!そんなクズ男に生きる価値ねえんだよ!」


いやもう意識飛びかけてるんですけど。

てかマジでこれは死にそう。俺の人生こんな理不尽に終わるの?

それから数分たつと完全に気を失った。


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