チートの始まり
初めての投稿で文章を書く才能がないことに気づいたので気になったことがあればぜひ教えてください。一緒に読んでくれた方の意見をもらいながら書けていけたらなって思ってます。
俺は今どうやら神の前にいるらしい。
今日は高校に入って初めての夏休みが終わり、休みの感覚が抜けない体で登校した。
夏休み明けのせいか普段より騒がしいクラスを横目に自分の席に着いた。
10分ほど経ちそろそろ担任がこの騒ぎを沈めてくれると思っていると、突然教室が白い光で包まれた。
目を開けると一面真っ白な場所に立っていた。
「ここは、どこだ?」
あたりを見渡すとどうやら自分のクラスだけではないらしく見知らぬ顔も多く見える。
「一体これは何なんだよ!」
「なにが起こったの!?」
混乱して叫んでいる奴らもちらほら見える。
するといきなり、宙に浮いた20代前半ぐらいの黒髪のスーツ男が現れた。
「はーい。注目ー。」
すると、あれだけ騒がしかった声が静かになった。
おいおい、これ声が出せないどころか身動き一つとれないぞ。
「君たちが静かになるの待ってたら話が進まないから黙らせちゃった!」
笑いながら目の前の男は言った。
「これから君たちを呼んだ理由を説明するから黙って聞いててね♪」
「まずは自己紹介からだね。僕は君たちが住んでいる地球とは違う世界アルメリアの神でーす。
神といっても邪神だけど。」
舌を出しながら冗談を言っている。
「こっちの世界は君たちの言う剣と魔法の世界でダンジョンがあるんだよね。
でも、こっちのダンジョン自然に任せて適当にしてたらどんどん壊されちゃって僕ちょっと
イライラしてたんだ。」
「だから、君たち青蘭高校1年生100人にこっちのダンジョンのマスターになって調子に乗ってる
人間や亜人どもを黙らせてほしいんだ。もちろん、ただで行かせるわけではないから安心してね。」
これは、めんどくさい展開になった。俺はもう戦いはしないって決めたんだがな。
「じゃあ、詳しい説明はあとで君たちの頭に知識として入れとくから自分で理解してね。」
「では、早速君たちにあげる力を決めていこうー!」
神が言うには、今から50枚のカードを俺たちの前に出す。
そこには、1~5の数字が書かれてあり引いた数字によって、あちらでのステータスの初期値が決まるという。
ステータスはE~Sまであり1~5でそれぞれE~Aと振り分けている。
1~3が90枚、4が9枚、5が1枚らしい。
5のカードはチートもチートだ。
5はステータスがAスタートな上にランダムでチートスキルを1つくれるらしい。
「はい、じゃあシャッフルするねー。」
神は目に見えない速度でシャッフルをし始めた。
ん?なんかあのシャッフル違和感があるな。
「では、一人づつ動けるようにするから引いていってねー。あ、ちなみに引いたカードはまた戻して
ね。みんな平等のほうがいいでしょー。」
そして、一人目が呼ばれた
「はい、じゃあ1組出席番号1番から行くよー。」
そして呼ばれたのは、運動神経抜群イケメンNo.1といわれている神道明だ。
「俺が最初か。」
神道は迷いもなく神からカードを一枚引いた。
「おー!君すごいねー。いきなり4だよー。」
確率で言ったら約10%引くやつもいると持っていたがいきなりとはイケメンな上に運も持っている。
「はい。じゃあカード戻してねー。このまま君のダンジョンに送っちゃうね。ちなみに、
君のダンジョンがダンジョンNo.1になるから覚えててねー。じゃあいってらっしゃい。」
神道の体が光りだし消えていった。
あんな感じで移動させられていたのか。
「はいどんどん行くよー。」
ちなみに、俺は4組で出席番号は一番後ろの25番なので最後にひくことになる。
まあ、カードも減らないならいつ引いても一緒だが、この違和感が気になって仕方ないので、
時間をもらえるのはありがたい。
どんどん引いていきやはり1~3の確率が多く、俺の番まであと一人というところで4を引いたのは5人だった。
そう考えている間に俺の前のやつが引いたようだ。
「はい。きみは3だね!行ってらっしゃーい。」
ついに俺の番になった。もう少しで違和感が解けそうなのだが残念だ。
「はい、最後の一人は君だねー。じゃあシャッフルするよー。」
神はまたも目に見えない速度でシャッフルした。
「あ!」
「ん?どうしたのさあカードを選んで。」
「いやー、あんたなかなかのペテン師だな。」
さすが邪神といったところか。
「どういうことだい?意味の分からないことを言ってないで選びなよ。」
「じゃあ選ばせてもらうわ。」
俺は邪神のジャケットの胸ポケットに手を伸ばした。
「わおっ!」
「このカードもありか?」
俺はカードを裏返した。
「まさか僕のシャッフルを見破る人間がいるとはね!」
そのカードに書いてある数字は「5」だ。
俺が最初のシャッフルの時に違和感を覚えたのは残像が残るほど速いシャッフルの残像が少しぶれた気がしたからだった。
「最初は違和感程度だったが、最後目の前で見てようやく理解できたよ。」
「すごいよ君、名前は?」
「佐藤怜だ。」
「レイ君だね。君には期待しているよ。スキルはあっちについてからのお楽しみ。」
スキルはここではもらえないのか。
「わかった。一つ質問だ。俺たちを呼んだ本当の理由はなんだ?」
神は自然に任せたらだめだったと言った。ならば俺たちじゃなくてもそちらの世界の人間をダンジョンマスターにすればいい。
「うーん、君には教えてあげる。本当の理由は・・・」
もったいぶるなー。
「いいから早く言え。」
「本当の理由は、暇つぶし?」
「は?」
「じゃあいってらっしゃーい!」
神、いや邪神は笑いながら手をかざした。
「おい、お前覚え、、」
俺は光に包まれ転移した。
今度会ったら絶対1発ぶん殴る。
「僕のシャッフルについてこれるなんて、楽しみだよレイ君♪」