第三十一話 意外な繋がり発覚
エレベーター事件の次の日、俺は近くの市民プールに来ていた。
いかにもリア充が来そうな場所だが、来た理由は一つ。
碧に誘われたからだ。
碧の話によると、藤原さんに誘われて行くことになったが、藤原さんが誘った人と合わせて、人数合わせであと一人必要ということで俺が来ることになった。
ん?合コンかなにかかな?
まあそれはひとまず置いておこう。
俺の今の問題はそんな事ではなく、
「どうした?涼太。着替えねえのか?」
俺と一緒に男子更衣室で着替えている玲二の存在だ。
「まさか藤原さんが誘ったのが玲二だったとはな」
「な?意外だっただろ?あいつも当日までこの事話すなって言われたからな。ドッキリ大成功だな」
そんなこと言いながら玲二は笑ってるが、笑い事じゃない。
まさかあの二人に繋がりがあったなんて。
「世界は狭いもんなんだな」
「どした急に?哲学か?」
別にそんなんじゃないけど………。
「そういえば二人ってどういう繋がりなんだ?」
ずっと気になってた事を聞いてみると、
「いや、ただの友達だな。初めて会ったのは部活で。あいつ、剣道部だからさ」
へぇ。藤原さんって剣道部だったんだ。
「マネージャー?」
「いや、選手。たぶん下手な男子よりも全然強い」
全国レベルの玲二にそこまで言わせるってことは相当強いのだろう。
まあ俺、剣道出来るけど剣道の大会とか全然知らんしな。
「てか大丈夫なのかよ?二人とも部活休んで」
俺が心配してそう言ったものの、
「大丈夫なんじゃね?たまには休憩も必要だろ」
めっちゃあっけらかんと言われた。
まあ玲二がいけるって言うなら大丈夫なんだろう。
「そういえばさ」
「どした?涼太」
「玲二って藤原さんのこと好きなのか?」
何気ない興味本意で聞いた質問。だが、
「は?俺が桜の事好き?あるわけないだろ?」
普通に否定してきた。
そこまで否定されると反応に困るレベルで。
「あっそう」
「なんだ?涼太は桜のこと好きだったのか?」
「んなわけねえだろ。そこまで話さねえのに」
そう言うと、玲二は「だよな」って言いながら、
「だって涼太が好きなのは小鳥遊さんだもんな」
「ぶっ!」
爆弾発言をしてきた。
これには思わず吹いたくらい。
「お!なんで?って表情してんな。こんな涼太は滅多に見ねえな」
「笑い事じゃねえから。………いつから気づいてた?」
俺はこいつに碧が好きだって言ったことない。
まして、俺に好きな人が居るなんてことも言ったこと無いのに。
「いつからって。そんなもん例のストーカー事件からに決まってんだろ」
「マジで?」
「マジでマジで。いやーあれには感動したな。好きな子を救うために命懸けで奔走する涼太。たぶん桜も気づいてるな。てか確実に気づいてる。もう小鳥遊さんと涼太をくっつける作戦まで考えるレベルで」
マジか。
俺の行動ってそこまであからさまだったか?
てか藤原さんまで?
「涼太は頭良いし、運動神経もずば抜けてるけどさ、そこら辺はわかりやすいな。涼太の弱点見つけられて俺はもう満足だな」
そう言って笑いながら更衣室を出て行く玲二。
あいつは今日、溺れさせよう。
俺はそう決心して更衣室の出口に向かった。




