第二話 勉強会が始まるらしいです
本日から4時更新!
前回のあらすじ。
3ヶ月ぶりに見た少女は急に俺に数学を教えてくれって言いに来た。
「えっとなんで俺に?他に仲のいい友達とかは?」
「実は、その友達も赤点ギリギリでして。なんとかその子は赤点ではなかったのですか、教えてもらうには少し申し訳ないなと。ほら、あれじゃないですか。次その子が欠点になってしまったら完全に私のせいですから!」
なるほどなるほど。とりあえず友達に頼らない理由はわかったけど。
「俺に頼る理由が分からない」
「実は数学の真嶋先生が七瀬さんは数学学年一位だと言っていたので」
マジで!?
「一位を取ったのは数学だけらしいですけど」
あ、さいですか。
「で、本当に俺でいいの?」
「はい!正直七瀬さんに多大な迷惑をかけるとは思いますが、どうかよろしくお願いします!!」
そんなに頼られるならいいけど
「わかった。じゃあ何時から始める?」
「ありがとうございます!そうですね、折角の放課後ですし今からお願い出来ますか?」
了解です!
□■
「そういえば自己紹介が遅れましたね。私は一年二組の小鳥遊 碧と申します」
「よろしく。俺は一年四組の七瀬 涼太」
互いに自己紹介を終わらせた後は早速勉強に取り掛かる。
実はテストまであと1週間。
入学式から3ヶ月たった今はもう7月なので、少し遅い気もするが、まあ問題ないだろう。
「それにしてもよく俺のことわかったな。学校で会ったことないだろ?」
「はいそうなのですが、実は先生から顔写真などを見せてもらいまして、それで」
真嶋先生!?完全に個人情報流出してますよ!!
まあそのおかげで小鳥遊さんに会えたんだからいいけど。
「あ、そこの計算はこの公式使った方がやり易いよ」
「ほんとですか!ありがとうございます!」
そしてつつがなく勉強は終わった。
いや端折りすぎじゃね?って思ったりするけど、勉強中の事って何書けばいいんだよ。
あれか?ただひたすらに勉強して、偶にアドバイスしたり質問に答えたりわからないところを教えたりするところを長々とかけと?それ絶対書いてる方もしんどいし、読んでる方もなんだこれって思ってブラウザバックしちゃうやつだよ!
だからそういう長々としたのは書かない。
これは決して言い訳では無い。これにより作者は書く時間が少し削れ、読者も無駄に長い文を読む必要が無くなる。そうこれは完全にwin-winな関係になってるはず!
「どうしたんですか?」
「いや、ちょっと考え事を」
そう言った俺に対し、?っていう表情を浮かべる彼女。
ちなみに今は既に教室から出て校門に向かってる途中だ。
「そういえば家は何処ですか?真嶋先生も流石に家まで教えてくれなかったので」
「流石にそうか」
ていうかそれで俺の家まで教えてたらちょっとこの先生やばい!って思うけどね。
「家は学校から出て右に曲がって歩いて10分くらいのところにあるマンションの3階だな」
「え!?」
何故か驚いた顔をする彼女。
なんだろうなにか変な事でも言ったかな?
「ちなみにマンションの名前は?」
「確か『トリプルズ』とか言ったけ?」
生まれてからずっと住んでるけどこのネーミングだけはよく分からない。
別に同じマンションが3つもある訳じゃないのに。
そこで、今まで驚いた顔をしていた彼女が不意に顔をあげてこう言った。
「実は、七瀬さんが住んでるマンションの4階に住んでるのですが」
え?
「ごめん、今なんて?」
「実は、七瀬さんが住んでるマンションの4階に住んでるのですが」
そうかそうか………
「はあぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」