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また君に逢えたから  作者: 花野拓海
序章 恋の息吹
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第一話 あの日の少女

という訳で今日だけ2話投稿です!!

今思えばもうあの日から始まっていたのかもしれない。


それは土砂降りの雨の日のことだった。


俺はその日特に理由があるわけでもなくただただ外を歩いていた。


強いて言えばなんとなくだ。


そして近所の公園に着いた時、その姿を見た。


少し雨に濡れていたその姿。


とても綺麗で、それでいて透き通っていたあの瞳。


とても儚げに見えた彼女の姿にオレは………



□■



「おい、聞いてるのか?」


「は?」


「だから!聞いてたのかって聞いてんだよ!」


突然話しかけられて驚いた。

いや、突然では無いんだろう。

どうやらさっきまでの過去の回想中に話していた事を聞いてるらしい。


「ごめん聞いてなかった」と言って、とりあえず謝っておく。

「なんだよ、ちゃんと聞いとけよ」って言ってくるけど、まあいい。


「ところで何の話だ?玲二」


「いや、そこからかよ!?」


何故か驚いてるが、無視無視。


「あれだ、もう高校に入学してから3ヶ月が経とうとしてるがお前は彼女の一人や二人出来たのか?っていう話だ」


成程。確かにそんなこと言ってたような言ってなかったような………いや、やっぱり記憶に無いな。


「っていうかな、まず高校に入学してまだ3ヶ月しか経ってないのになんで彼女が出来るんだよ」


そんな俺の最もな意見に対し、


「いや、確かにそだけどさ、あれじゃん?結構周りの奴らも付き合ってるやつとか出てきだしたって聞くし」


「いや、まず友達がお前しか居ないのになんで彼女が出来るって思うんだ」


そんな俺の言葉に対し、「確かにそだな」とか言いながら何処かに歩いて言ったあいつはいつか締めようと思う。



□■



「はぁ」


ため息を吐きながら学校の廊下を歩く人。はい俺です。いやもう最近まじでいい事がない。


そんな時はあの日見た少女の事を考えようとしたけど、いつも通り「あれ?これって変態ぽくね?」とか思いながら考えるのを辞める。


それにしてもあの少女を見てからもう3ヶ月になる。


あの日は入学式の前日の話だったからよく覚えてる。


そんなことは別にいいか。


悲しいことだが恐らく俺はこれから二度と彼女に関わることは無いだろう。


だって?名前分からないし?家分からないし?行ってる学校も分からないし?なんなら年齢も分からない。


俺とあの子が出会う事すら難しいと言える。


もしかしたら同じ学校かもしれないが、俺は基本自身の教室を出ないから彼女が廊下を歩いた時くらいしか分からないと思うが、同じ学校なら一度はすれ違うと思うから多分違うだろう。


もし近所に住んでるとしても、昼間は家から出ないので会うことは無い。


っていうか近所なら絶対1回は会ったことがある筈だからそれもない。


という訳で俺はあの子の事は忘れようと思う。


多分それが1番いい選択だから。


「あの、すみません」


だからありえないんだ。ありえたらいけないんだ!


「七瀬 涼太さんですか?」


彼女がここにいることは。


「そうですが」


動揺を必死に堪えて返事をする。


「すみません数学教えてくださいこの前の中間テストで赤点を取ってしまって次の期末テストも赤点を取ったら成績が欠点になってしまうんです!!お願いします!!」


………は?


この話が良かったと思っていただけましたら、ブックマークや評価出来なかった分まで応援いただけると幸いです。


執筆のやる気の向上に繋がります。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 一年の中間テストで赤点とは、いきなりハードモードですよね。 [一言] 単純に苦手だと苦労しそうですね。
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