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また君に逢えたから  作者: 花野拓海
序章 恋の息吹
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第十六話 最後の追い上げ

今日はテスト前日の木曜日。


今日は久しぶりに碧と一緒に勉強をしていた。


ちなみに今日は碧の家じゃなくて俺の家だ。


今日も碧の家で一緒に勉強するのか?と尋ねたところ、「今日は涼くんの家で勉強しない?」と言われたのだ。


というわけで今日はテスト前日の最後の追い上げ。


碧も今回の数学や、他の教科にも気合いが入っているようで、学校から帰ってきてから、ずっと勉強している。


俺も前回は逃したけど今回こそは学年一位を目指さないとな。


「ねえ、ここの問題なんですが」


「おっと。どれどれ」


たまにこうして碧の勉強も教えているが、俺の勉強は概ね順調に進んでいた。


今日は母親が帰ってくる時間が遅くなるそうなのでおそらく碧が帰るまで二人きりだろう。


まあだからといって何かが起こるわけでもないが。


俺たち付き合ってる訳でもないし。


余計な煩悩を追い払ってただただ目の前の問題を時進めていく。


そういえば何時からだろうか。俺がこんなに勉強をするようになったのは。


中学に入学した頃は全く勉強してなくて順位も下から数えた方が早かったな。


そんな俺をこうして変えてくれた恩人がいるのだが。その人とはもうあれから会ってない。


最後にあったのはあの人が中学を卒業した日だろうか。


俺の恩人であり、憧れであり、原点でもある人。そして、俺の初恋の人。


あの人は今どこで何してるんだろう。


「涼くん?どうしたの?」


過去を振り返ってる間に碧に呼ばれてたみたいだ。


「悪い悪い。で、どうしたんだ?」


「うん。この問なんだけどね」


まああの人のことは今はどうでもいい。


今目の前にある日常だけが今の俺の全てだから。



□■



「よし!勉強終了!これだけやったら充分だろ」


「そうかな?もう少しやった方が」


碧が心配した様子で言ってくるが問題ない。


「今から変に勉強したところでそんなに何点も点数が上がる訳でもないし、それに無理して勉強して体調不良で学校休んだら本末転倒だしな。それなら今からでもゆっくりしといた方がいい」


「そういうものですか?」


「そういうものだよ」


俺がそう返すと、碧は「そうですか」と言って椅子に座った。


よし


「じゃあ今から夕食の準備するけど碧は何食べたい?」


「え!?折角お世話になったんですから私が作りますよ」


そんな事言われてもな


「前回も碧に作ってもらったんだし、今回は俺が作るよ。ていうかここは俺ん家なんだから折角だから碧は招待されたんだと思ってゆっくり待っててよ」


そう言うと碧は渋々ながら椅子に座り直した。


さて、何を作ろっかな。


そして暫くしてから


「ごめんごめん。思ったより時間がかかっちゃったよ」


「いえ、大丈夫です。ありがとうございます」


そう言って碧の目の前に出したのはまあ、普通のオムライスだ。


何がいいかなと考え続けた結果、これを作ることにした。


碧も嫌いじゃないって言ってくれたし、これなら美味しく食べられるだろう。


「それでは、頂きます」


そう言ってオムライスを一口食べた碧は一言


「………美味しい」


「!!良かった」


満足そうな表情をしているし、思ったよりも好評そうだ。


「じゃあ遠慮なく食べってってね」


「はい!」


そうして、俺と碧は明日の期末テストの範囲が広すぎることについての愚痴や、碧の友達とあって話した事を話した。


「え!?涼くん桜さんに会ってたんですか!?」


「そうそう。いやーあの時は急に話しかけられてびっくりしたな」


そう思い返していると、


「ところで大久保 玲二っていう人を知っていますか?」


「知ってるも何も俺のクラス内の唯一の友達だけど」


自分で言ってて悲しくなよな。


とか思ってると


「実は、その大久保 玲二さんと先日話しまして」


「は?」


聞いてみると、あいつはなんか碧になにか言いたいことがあったらしく、それを言い終わったらすぐに別れたそうだ。


玲二といい藤原さんといい、あの二人って実は裏で繋がってたりするのか?


その後は雑談をした後、


「今日は本当にありがとうございました」


「こちらこそ楽しかったよ」


そう言って俺と碧は別れた。


そして運命の期末テストが近づいてきた。

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