プロローグ
目の前の少女の顔がよく見える。
何故だろう。
今は夜で辺りは暗い筈なのに。
街灯のせいだろうか。
或いは今も続いている花火だろうか。
彼女の顔を見ているとあの時を思い出す。
初めてこの子を見た日を。
あの雨の日を。
周りは薄暗かったのにたった一ついや、二つだけ輝いて見えたあの瞳を。
何よりも煌めいていてそれでいていつか消えてしまうのではないだろうかと思わせるような儚げな瞳を。
そうだ、この瞳はあの日の瞳と一緒だ。
あの雨の日の記憶を。
あの素晴らしき日の思いを。
あの日見た君への憧憬を。
今、君へと伝えよう。
たとえこの気持ちが君の心に届かなくても。
たとえこの想いが君の救いにならなくても。
必ずこの言葉を今日伝えよう。
もう二度と逢えないと思っていたから。
絶対に君に言うことはないと思っていたから。
あの日の勇気の分まで精一杯君にこの気持ちを伝えよう。
そう
また君に逢えたから
こんにちは!!
この話しを読んでいただきありがとうございます!!
プロローグはかなり短めになってしまいましたが第一話からは明らかこれよりは多くなる予定なのでよろしくお願いします!!