プリディクト
「・・・ん?ここは?受付する所みたいだけど。あれ?僕確か死んだと思うけど・・・ってことは」
「そうです。ここは天国です。」
「えーと、誰ですか?」
「私はあなた様のような方のための名も無き案内人でございます。どうぞこちらへ。」
「僕のようなってどういうこと?」
「それはあちらで説明しますので」
そう言って大行列ができている受付とは違い誰一人いない受付に連れてこられる。目の前にいるのは眼鏡をかけた知的な美人。目を奪われているうちに案内人はいなくなってしまっていた。
「あなたは神影零・15歳、死因は猫を助けてワゴン車に撥ねられる・・・交通事故。合っています
か?」
「え?あ、はい。」
「あなたはあることが原因で地球とは違う世界、いわゆる異世界に転生してもらうことになります。
その世界(惑星)の名前は“プリディクト”。地球とは違い世の理に空気中の魔力というものが強く
反映れます。その為生き物、特に体が大きい程体に魔力が浸透し、魔物・・・モンスターになって
しまうことがあります。もちろん人間も例外ではありません」
「えっ、じゃあその世界は...」
「いえ、知性を持つ生き物は魔抗を持ちます。これは魔力に対する抵抗のことです。それは齢をとれば
とる程、知性が大きければ大きい程強力になります。しかしながらこの世界では魔力を利用する方向
に発展しました。モンスターは食事などのために、人はモンスターを倒したりするために。魔力を使
って魔法を使ったり、日々の生活を豊かにするために。ですが、その世界の神“イナキュレトディクタ
ー”不確かな予言者である彼は衰退の未来を見たのだそうです。彼はギリギリの範囲で地球に干渉し、
あるものを落とした。」
「まさかあの変なお守りが!?」
「そのまさか。あれを最初に拾った者は死後、記憶を失わずに転生することになるのです。」
「じゃあ、あの交通事故も...」
「あれは違いますが...」
『.........』
「ところで、零さん」
「はい、なんでしょうか。」
「実は向こうの神様から言われていることがありまして。“次は楽しく生きろ”だそうです。あと、【イ
ナキュレト】というスキルをもらえるそうです。それでは、良い異世界ライフを~」
「ちょっと急すぎない!?ほかにも聞きたいことっ!」