お守りは災いの元?
“孤高に努力” “孤独に自分を貫いて”、この二つを自分なりのモット
-として精神的な負担を少しでも軽くしようと生きてきた15歳の僕だが、
今日から高校生活がスタートだ!心機一転、心を入れ替えて“友達作れた
らいいなー”なんて思いながらの初登校。ここでいつもの悪い癖が出てしまう。
「あっ、なんか落ちてる。お守りかな?落としちゃダメじゃん、こん
な大事なもの。交番にでも届けとくか」
・・・・・・15分後
「やばっ、電車乗り遅れるっ」
と、いうことで遅刻確定。念願の“根クライフ”が始まるのであった。
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「もしかしてアイツが入学早々遅刻したって奴?神影零
だっけ?声かけてみる?」
「やめたほうがいいぜ?中学んときいじめられてたし、なんつーか
根暗だし。」
「長沢ってアイツと同中だったんだ」「まぁ、一応な」
長沢は幼稚園の時から一緒で中学に上がるまでは仲良くしてくれてた
んだけど、どんどん根暗になっていく僕に嫌気がさしたみたいで、僕に
対するいじめグループのリーダーだった。
まあ、こんな感じで入学初日は何の問題もなく?終わった。
実は僕には現実に唯一の心の支えがある。
下校時、電車を降りて少し行った所の空き地に、毛並みのいい白い野良
猫がいる。