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ファッションヤンキーちゃんのVRMMO記  作者:


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ファッションヤンキー、友と対面する

誰かさん、いつも誤字脱字報告ありがとうございます!

 あの顔にハツラツとした声……間違いなく美影だね、他人の空似だったらビックリだよ。

 さて、どうしようかなぁパーティ組まない発言しちゃったから気まずい……なんてことは無いな。別に美影気にしていないだろうし。強いて言うなら知り合いにこの服見られるの少し恥ずかしいかな?という訳でこっそり退散しよっか。


「あれ?その目つき、もしかしてハルルン?」


 出来るだけ音を立てずに退散しようとしたところで、美影と思しき少女が私の目の前に立っていた。

 こいつ……!あんなに離れていたのに少し考えてた間に近くで私を見上げていやがる!

 そして私をハルルンと呼んだ。これは確定……っていうか私だと分かった理由よ。


「なぁんで、目つきで分かるんかのぉ!そこは背の高さとか他の特徴とかじゃないんかい!」

「あ、ごめ、待って!頭掴まないで!持ち上げないで!リアルでは出来ないことしないで!」


 おぉ、頭を掴んで持ち上げるなんて案外出来るもんだね。まぁこのままにしておくのも可哀想なので下ろしてあげよう。自業自得ではあるんだけどね。

 改めてみるとビーストだけあって頭部に立派な犬ケモ耳が付いている。でも、人間の耳も付いているんだね。これ、意味あるの?


「ったくもう、すぐ手が出るんだからハルルン。」

「すぐ手を出すのはお前に対してじゃけぇ大丈夫よ。あとAFWではオウカじゃけぇそれで呼びぃよ。」

「あ、そっかごめん!私はシャドルね!」


 シャドルね、了解。名前の影を英語にしてちょっと変えたのだろう。変に覚えにくい言葉じゃなくてよかった。

 にしても、美影もといシャドルは何でパックンさんに会いに来たんだろう?

 そのパックンさんに視線を向けると大あくびしていた。


「ふぁあ~あ。あ、挨拶終わった?にしても、アンタら知り合いだったのね?それも結構近しそうな。」

「あー放置しててごめんね、パックンちゃん!私達同じ高校の友達なんだ!」

「へぇ、同じ高校……高校……?」


 その言葉でパックンさんは私とシャドルを見比べる。いやまぁ、言いたいことは分かるよ?身長差約30㎝だからね。

 この身長差のおかげで一緒に帰るとき私のことを知らない交番のお巡りさんに事情聴取されたからね。その後すぐによく知っているお巡りさん来たから事なきを得たけど。


「オウカ、アンタ高校生なの!?てっきり成人しているのかと思ってたわ……」

「この身長じゃけぇ勘違いされることはよくあるんよ。」

「現にパックンちゃん、勘違いしてたよね。」



 何でもシャドルはパックンさんに武器の作成を頼んでいたみたいで、今回その依頼した武器を取りに来たのだとか。動きたがりのシャドルの事だから剣とかかな?でもビーストだから拳系だったりするかな?鉤爪とか似合いだな。

 ――と思っていたんだけどその予想は大きく外れることとなる。


「はい、ソーサラータクトね。」

「ひゃっほう!ありがとう、パックンちゃん!」


 パックンさんからシャドルに渡されたのは1本の棒。名前からするに杖だろうけど、シャドルって魔法職なの?

 私の疑問に気づいたのだろう、シャドルが悪戯っ子のような笑みを浮かべている。


「その顔!私の事近距離タイプだと思ってたんでしょー?」

「普段のシャドルを知ってたらその答えに行き着くじゃろうが。」

「そうね、初見なら絶対近距離タイプだと思うわ。立派な見た目詐欺よ?」

「パックンちゃんまで!?」


 というか、シャドルが遠くから魔法撃っているところが想像できない。……いや派手な魔法を打っているところなら何とか想像できるな。シャドルは、派手なの好きだし。


「でもね、魔法職としては優秀だし、最初のゴリラを討伐したうちの1人よ?」

「シャドルがなん!?」

「えへん!」


 衝撃の事実に思わず声が出てしまったよ。あれでしょ?木刀を受け取った時に話していたゴリラ初討伐のパーティ。剣士と弓使いと魔法使いと生産職であるパックンさんってやつ。そのうちの一人がシャドルって……ちょっと待って。


「パックン、ゴリラ倒したのって何時くらいの話なん?」

「昨日の早朝3時よ?」

「そういえばシャドル、昨日、朝から滅茶苦茶眠そうだったけどまさか……!」

「白熱しちゃって夜通しAFWしてたね!」


 夏休み前だったから授業らしい授業がなかったから良かったものの、こいつ何やってるんだよ!

 でも初討伐のパーティってのは普通に凄いな。私もさっきゴリラを倒せたけどギリギリの勝利だったし、それの何倍も強い初期ゴリラを倒せる気は全くしない。それを倒せたんだらシャドルの魔法使いとしての能力は一級品なのだろう。


「それにね、シャドルの戦い方は魔法職の常識をぶち壊すわよ。」

「うん?どう言うことなん?」

「クックック、教えて進ぜようか?オウカちゃん……!」


 腕を組み強者感たっぷりに笑うシャドル。いや、実際強キャラなんだけどこの子、絶妙に似合わないな。

 シャドルは人差し指を立て、それを私に向けた。


「その身をもってな!私とPVPしようぜ!」

前持って言いますが、お互い了承の上に行われるPVP(所謂PKとかじゃない決闘のようなもの)はレベル差とかいろいろ調整できます。

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― 新着の感想 ―
[一言] シャドルね、了解。名前の影を英語にしてちょっと変えたのだろう。変に覚えにくい言葉じゃなくてよかった。 何か割と拘ってる名前とかな気がする。
[一言] 「あ、ごめ、待って!頭掴まないで!持ち上げないで!リアルでは出来ないことしないで!」 リアルでは出来ない事とかのが成人男性がでもアイアンクローとかのみたいに顔掴んで持ち上げるのはの考察とか…
[一言] あーこれは所謂殴りメイジかな?
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