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ファッションヤンキーちゃんのVRMMO記  作者:


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ファッションヤンキー、困惑のうちに倒す

「えぇ……?」


 強烈な爆発音の後に上の方からクレメオの困惑するような声が聞こえた。その気持ちはよく分かる。私も気を抜いていたら同じような声が出ていたかもしれない。

 しかしステープラさん?あなたこんな攻撃魔法持っているのなら先に言ってくれても宜しいのではなくて?条件があったのかもしれないけどさぁ……

 さて、今はステープラを追及するよりもティラノだ。今の爆発で倒れてくれればいいけれど、ティラノはアナウンスが出るほどの強襲ボスだ。倒した時にもアナウンスが出なければおかしい。ということでティラノはまだ生きている。爆発によって砂煙が巻き上がってしまっているから姿がよく見え……ム、前方に動く影あり!


「やっぱりまだ生きとったんか!おらステープラとっとと下がれ!」

「大丈夫!その理由はあれにある!」


 そう言ってステープラは砂煙の中にいるはずのティラノを指さす。あれにあると言われても君さっきティラノの攻撃受けてスタンになって滅茶苦茶ピンチになりましたよね?加えてさっきの"アウトバースト・エモーション"なるものが大ダメージだったのならステープラにヘイトが剥いているはずなのでは?猶更下がっておいた方がいいのでは?

 が、私のそんな懸念は砂煙が晴れると同時に吹き飛んだ。


「えぇ……?」


 これは私の困惑の声。そう、私、気を抜かれちゃったみたいなんですよね。だって、目の前のティラノが


「グルァッ……ググッ……グァッ」


 発狂していた時に付けていた被り物が取れ、肌に浮かび上がっていたはずの多色のラインも消え失せ、頭を地に伏せて息切れしたティラノがそこにいた。心なしか雰囲気老けていません?

 さっきまで憎たらしいほどに魔法を放っていたティラノ君の元気な姿はなく――じゃねぇ!


「発狂が解けとるんか?」

「みたいですねぇ……?」

「ふっふぅーん!」


 困惑する私達2人とは対照的にステープラはどや顔だ。それはもう憎たらしいほどに。

 すぐにでも問い詰めたいところだけれど悠長に話している場合ではない。疲弊して進んで襲ってくることは無さそうだが、それでもティラノは生きている。

 なので、私とクレメオでボコった。と言っても本当にギリギリ生きていたようでクレメオが攻撃した後、私が思いっきり不動嚙行を振り下ろしたら倒れちゃったんだけどね。


"強襲ボス???を討伐しました"

"討伐パーティメンバーの内1人でもいいのでベースキャンプに戻ることで討伐モンスターの情報を更新することが出来ます。"

"ボスを討伐いたしましたので10分間、半径20メートル間にモンスターは発生いたしません。"


 さて、終わったことだし、ステープラにさっきの魔法について聞かなきゃね。そう思い視線を動かしたところ、私の目にティラノのドロップアイテムの内のある一つの物が飛び込んできた。アカン、見てしまった。

 ……あの、暴龍眼さん?その、なんでティラノの生肉のような物体を凝視してらっしゃるんですか?ちょっと、私ステープラとお話ししなきゃいけないんですけど。


"眼が求めています"

"取り込みます"


「馬鹿止めむぐぉ!」


 こんちきしょう!また勝手に体動き出してティラノの生肉を素手で掴んで口にぶち込んできやがった!うわぁんフルーティなグミの味がするよぉ。見た目除けば普通に美味しい奴だよこれぇ。

 しかもさぁ、何か背中に視線感じるんだよね、2つほど。まぁクレメオとステープラなんだろうけど。


「ヤンキーさぁんなにしてるんですかぁ?」

「え?お兄さん生肉食べてるの?頭おかしくなっちゃった?生肉って食中毒になるんじゃないの?」


 やめろぉ!見えないけどそんな目で私を見ないで!私じゃないの!いや、食べているのは私なんだけど動かしてるのは私じゃないんだよ!ってかステープラは結構辛辣!

 しばらくして、私は何とかティラノの生肉を腹の中に収めた。うん、グミって一口サイズで十分なんだね。


「まぁ、ヤンキーさぁんの奇行は置いといて」

「そうしてくれると助かる」


 切に。


「でぇ?魔女さんのさっきの魔法はなんだったんですかぁ?状況からして発狂モードを強制解除させてたようですけどぉ?」

「あぁあれ!あれはねー」


 ステープラの説明によると"アウトバースト・エモーション"とは、対象にかけられたバフや自身に対するヘイト値を参照して攻撃力の変動する嫌がらせ魔法の必殺技ともいえる魔法なのだとか。

 射程は魔法の癖に短く対象に近づかなくては発動できないらしい。が、射程に入り発動させてしまえば効果は絶大。必中の爆発ダメージに対象にかけられていたバフ効果は全て消滅。さらには確率で発狂モードなどの一部形態変化を解除させることが出来るとのこと。


「つまり嫌がらせして怒らせて怒りの感情を利用して攻撃すると?」

「そうだね!」

「敵対したくないですねぇ」

「あー、安心して!私嫌がらせ魔法を対人で使うのはPVPの時かPK相手だけだから!」


 あの、ステープラさん?そこで敵対したくないって言ってる奴、もしかしたらPKかも知れませんよ?おい、そこのゴスロリエルフ。目を逸らすんじゃないよ!

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― 新着の感想 ―
[良い点] 案の定食ったか~。 [気になる点] ステプーラの情報(独占しなければ) Pk掲示板で、情報共有されるヤーツ [一言] 一様、討伐おめ\(^_^)/
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