表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ファッションヤンキーちゃんのVRMMO記  作者:


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

143/189

ファッションヤンキー、決着を

 急に言葉を操り始めたダリグリカ。その内容にいつの間にか隣り合ってる私とシャドルは顔を見合わせ、互いに首を傾げる。


「オウカって食べると龍になれるの?」

「俺にそんな成分は無いはずなんじゃけどなぁ……」


 でも眼と言われるともしかしてと思わずにはいられない。そもそもこの眼、"暴龍眼"だし、取り込んだら何かしらあるんじゃないかな。でも眼を食べて取り込むって、全年齢対象ゲームで止めてもらえません?百歩譲って敵の眼なら分からなくもないけどプレイヤーの眼を食べるのはどうなのよ!そんでシギョク君は涎垂らしてこっち見ないでもらえるかな?


「その眼ヲ……ヨゴせええええええええ!!」


 天に向かって吼えるダリグリカ。すると、奴を中心にした微妙に可視化された強力な衝撃波が放たれた。不味い。この場合の不味いは私じゃなくてシャドルの方だ。見るからに軽い彼女はこの衝撃波を喰らってしまえば飛んで行ってしまうだろう。


「シャドル!俺の後ろに隠れぇ!」

「避難させてもらいまーす!!」


 言うが早いかシャドルは私の背後に回り込み、背中にしがみ付くことで身を隠す。ふわふわした感触もあるからシギョクも隠れたんだろう。私は私で、腕を顔の前でクロスさせ、脚を踏ん張り衝撃に備える。構えて間も無く衝撃が私達を襲う。HPはゴリゴリと削られ、衝撃が収まる頃には回復して半分以上はあった私のHPは3割を切っていた。こんな攻撃を全方位に放つって何してんだこいつ!

 

「ひ、ひぇえ……危なかったぁ……ごめんねオウカ、盾になってもらって」

「構わんわ。じゃけど、これお前がまともに食らったら……」

「死んでたね!っとと"リトルヒール"!」


 苦笑いを浮かべたしたシャドルは、私に対して魔法を唱えた。その名前の通り回復魔法のようで私のHPはみるみるうちに回復……回、復……?あんまり回復しとらんのですが?


「シャドルさん?この回復量は一体?」

「私のヒールは基本的に私を回復させるための物なんだよねーそんで、私のHPはヒールで事足りるんだよねーOK?」


 故にそれ以上の回復量を持った魔法は持ってないんだと。これは……私が体力お化けってだけじゃないな?


「ごめんけど私じゃこれくらいしか無理!ポーションで回復して!」

「そのように」


 それなら回復魔法唱えてくれなくてもよかったんだけどな……シャドルなりの気遣いかもしれないから言われた通りポーションを飲みます。

 さて、ダリグリカはと言うと、おや?何かオーラみたいなものが漏れてません?何あれ。


「あー、発狂モードになったみたいだね!」

「元々発狂しとらんかったか?」

「そうなんだけどね!でも発狂モードに移り変わったってことはもうそろそろで体力尽きるよ!」

「ほぉ、そりゃええ」


 背中から降り、隣に立って笑いかけるシャドルに私も笑みで返す。そっか、ようやく終わるのか。


「ねぇオウカ。自分でとどめ決めたいとかある?」

「気にすんな。お前が来んかったら死んどったんじゃ。それに――」

「とどめさせんでも十分楽しかった」

「そっか」


「食わセロオオオオオオオオオ!!」


 仲良しムードに空気が読めないトカゲさんが耳をふさぎたくなるような大声を上げる。

 ダリグリカは腕を私に向けて伸ばしてきた。相当な速さで逃れることは困難そうだ。ただ避けなくても大丈夫な訳で。念のため隣を確認すると、既にシャドルは動き始めその場からいなくなっていた。彼女なら十分に暴れて来てくれるはずでしょう。私は目の前のこれを対処しなきゃね。

 とは言えやることは簡単。確かに速いスピードだけど急降下攻撃に比べると遅いし、リノギガイアより質量があるわけでも無い。不動嚙行で打ち返す。この手に限る。


「触んなやオラァ!!」


 拒絶と気合の声と共に、思いっきりダリグリカの腕を切り上げる。斬モードで斬れはしなかったものの、腕は大きく弾き飛ばすことが出来た。が、安心したのも束の間。ダリグリカは弾き飛ばした腕をそのまま振り下ろしてきた。

 流石に体力がそろそろ心配なので不動嚙行で受け止めるが、攻撃はそれだけは終わらせてくれなかった。腕越しに見えるやつの口から炎が零れるのが見えた。おまっ、自分の腕ごと焼く気!?私の眼が焦げて消滅したらどうすんのさ!……ていうかさ


「俺ばかり見ていいんか?」


 ボソッと漏らした。言ったところでダリグリカには距離的に聞こえないし、聞こえたとしても理解できてないかもしれない。でも言わずにはいられなかった。

 背にシギョクの翼を広げ、奴の頭上に躍り出たシャドルが見えちゃったから。


「"出力上昇""リスクバリア""自傷作用""ペイン・ゲイン"――"レイ・フレイムボム"!」

「"クエエエ"!!」


 私にも聞こえるほどの声でシャドルはスキル名と魔法名を唱える。シギョクもなんか言ってるけど。8個の火球が出現し、まず1発がダリグリカの頭部に当たり爆発する。近距離での爆発のため、シャドルもダメージを受けるはずだけど、すでにリスクバリアを唱えているから自傷ダメージは軽減されてる。

 ん?残った7個の火球大きくなってません?あ、2発目いった。またデカくなった?

 1発、また1発と爆発していくたびに大きくなっていく発射されていない火球。どういう原理か分からないけど、その分ダリグリカはダメージを負っているようで苦しげな声を上げる。そして最後の1発。


「やば」


 思わず声が漏れてしまったけど、仕方ないよ。だって火球がシャドル並みの大きさになっているんだもん。あんなの喰らっちゃったら私でもひとたまりもないだろう。シャドルやべー……


「じゃあね?ドーンッ!!」


 地面が揺れるほどの大爆発。爆炎はダリグリカの頭部とシャドルを呑み込む。ここまで届かなくてよかったけど、これシャドルとシギョク本当に大丈夫なの?あんなこと言って自傷ダメージでお陀仏なんてことは無いよね?


「いやー、やっぱりこれすると目がチカチカしちゃうなー!」


 何かすごいあっさり出てきた。


"BOSS 狂劣竜ダリグリカを討伐いたしました。"

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] この二人、組んだらけっこう相性良いよなあ ステータス正反対だし
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ