幸せな夢
あまり好きではなかった学校。希望の進路でも無かった学校。
社会人になって、何年も経つ自分が今あの頃を思い出してしまうのは、何故だろう。
過去を振り返ってしまう。あの日が美しく感じてしまう。昔に戻りたい、やり直したい、君に逢いたい。
今の自分が、あの頃に戻れることができたなら運命は変わっただろうか。
いや、結局同じ結末なのかもしれない。
今を生きろと人は言う。正論ではあるが、今に何の価値があるというのだろうか。
人生を彩る様々な試みをしてきた。
けれども、自分の心には何の光も差さない。
果てしない暗闇が。
幸せは心を育み、希望を与え、人生を美しく彩る。
それが無い人間には、魂が枯渇し、希望は見えず、人生は闇の奥に向かう。
幸せがあるから笑顔になる。生きる力が出る。
まるで、美しい映画や小説のような、心満たされる瞬間を一日だけでも味わいたい。
それも叶わないなら、眠りに落ちて幸せな夢を見ていたい。