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ステージ1-B・護衛隊の護衛隊、その2

「護衛隊だと!?そんなもんがあるなんぞ私は知らんぞ」


「まぁそんなこといいじゃんね!俺達のおかげで助かった。つまり結果オーライってヤツじゃんね!」


バラッドは謎のおじ様に助けられた。

さらに援軍なのか、たくさんの種族が集まってきていた。


板種、獣種、精霊種という自分達と同じ種族だけでなく他にも人種や妖精種、機械種なんかも集まってきていた。

そしてその顔ぶれを見る限り、その全ての人達は一貫して『自分達の客』であることを悟った。


そう、護衛隊の護衛隊とは単純に彼女らの指名客だったのだ!


寄生植物種、プランターグール種、そう言われている種族には『性欲』が備わっていない。

それはプランターグールは多種に寄生し、枝挿しによって繁殖するためである。

そもそも生殖行為をする必要が無いのだ。

ゆえに自分が相手をしただけでこれほどまでの人数が集まるとは『性欲』とはなんなのだろう?

と、バラッド、カレット、タバトは思った。


「「「この戦いが終わったら、きっとサービスしてくれるっ!」」」


その掛け声とともにでかくなる護衛隊護衛隊の希望が一つに合わさりエゲツない力になる。

放出された白く、眩く光る希望は極太の熱線に代わりテルクルの側面を穿つ。


「いや、そんな事言ってないやん!」


カレットが叫ぶも誰の耳にも入らない。


「「「タバトちゃんのしなやかボディはすぐそこにあるではないか!!」」」


その掛け声とともに放たれる斬撃は希望の力により収束させられ、テルクルの周りを飛ぶ石版に亀裂を作る。

さらにその石版で防ぎきれなかった弾が当たり鱗が剥がれる、鮮血が迸る。


「私のしなやかさ……ってなに?」


タバトは呟くが護衛隊護衛隊の声にかき消され聞こえなかったようだ。


「「「ゆえにバラッドたんのスラッとした足を救った貴様を評価しよう!だが抱っこするなどけしからん。死ね!!」」」


浮遊していた石版が砕ける。

テルクルに黒い線がいくつも走り、その線に沿って鮮血が飛び出す。


「お前死ねって言われてるぞ」

「それだけの事をしてしまったってだけじゃんね!だけど幸せだから別にいいんじゃんね!!」


下から殺意だけが向けられる。

滞空時間がやたら長いと思ったらどうやら浮遊することを願っていたらしい。

バラッドは空中でふよふよ浮いていた。


突然の爆発音。


あたりの木々が衝撃波でさざ波を起こし、護衛隊護衛隊が吹き飛んでいく。

地面から新たな石版が立ち上がり、テルクルの体の傷はみるみるうちに消えていく。


「あれは……絶対進化権『再生』!?幼少時に体の欠損等の大怪我を負った者が稀に発現するやつだ!」


「あれがついてる『偉大な爬虫類』ってステージ5に分類されてなかったっけ?」


ちなみに『ステージ』とはこの世界における戦闘力の推移だ。もちろんこの言葉は日本語に無理やり直しているだけである。この言葉は『舞台』という意味の言葉らしい。


なおステージ1に分類されているのは小動物系の生命


ステージ2に分類されているのは人族の一部と小動物系の知的生命、妖精種など


ステージ3に分類されているのは人族の一部と危険生物、板種、獣種など


ステージ4に分類されているのは強い危険生物と人族の中でも特に強い種族、龍種、鬼種、寄生植物種など


ステージ5に分類されているのはステージ4に分類されている種族が戦闘に役に立つ、もしくは倒す際に厄介となりうる力を絶対進化権によって会得していた場合、正義種、怪物種、巨種など


ステージ6はもう既に次の次元の存在……


なんだそうな。


それに気づいた時にはもう遅く、三つしかなかった石版が六つに増え、護衛隊護衛隊を薙ぎ払っていく


「「「だがしかし護衛隊護衛隊は護衛隊を護衛するために存在する!この程度でやられるようなやわな体は持っていない!」」」



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