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25 実地訓練 6 都市防衛戦

「おら起きろ勇者どもー。楽しい楽しいお祭りの始まりだ」


魔法で強制的に寝かされたので、ばっちり7時間ちょっとの睡眠を取った勇者達はシュテルに起こされ、もそもそと準備をし宿を出て北門へ向かう。

時間は5時ちょっと。十分明るいといえる時間帯だ。


「この臭いって……」

「勿論血の臭いだ。冒険者達はとっくに戦闘中だからな」

「何の臭いもしないけど……」

「人間と獣人の差だな」


宿を出てすぐ、血の臭いを感じた清家と、全く感じないその他。


「あれ、ユニエールさん着替えたんだ?」

「戦闘が確定してるから気分的にな」


服をレース満載のドレスから、星晶シリーズへと着替えたシュテル。

所謂鎧ドレスなどと言われる、ところどころ金属が使われた鎧の様なドレスだ。

白いマナタイトクォーツと黒の聖魔布がメインに作られたドレスとなっており、ベアトップでロングスカートのドレスは胸元と、腰にマナタイトクォーツが使われている。そして、肩や背中を隠すようにパーカー的な、足まであるマントにマナタイトクォーツ製の小手が付いている。

割りとお気に入りのドレスだったりする。

ロングスカートかつ、ひらひらの少々膨らみを持った物なので戦いにくそうだが、シュテルは転移や飛行が主な移動手段なので特に影響はない。

そもそも一歩も動かず魔法で吹き飛ばすのがザラだ。



北門に進むにつれ、戦闘音と血の臭いがし始める。

北門には冒険者達や自警団といった武装した者が集合しており、門を出たところに補給と治療用のテントが沢山立ち並ぶ。

更に先に簡単なバリケードが作られ、その先で戦闘を行っていた。


「うわ……うわぁ……」

「これは……予想以上だ……」


際限なく溢れてくる魔物をただひたすら狩り続ける者達。

地は様々な物で汚れ、森までの微かな草原が見るも無残な姿を晒していた。

正しく人類と魔物の戦争である。


「ちょっと待って、出そう……」

「分かる、出そう」

「出るもん無いはずだけど出そう」

「ちょっと! 吐くなら向こう行ってきて!」


男達がぞろぞろ歩いて行き『うげー』としている中、女性陣が強かった。

とは言え、皆微妙な顔しているのは変わりない。そんな中、1人だけ変わらない者がいた。清家である。


「お前、平気なのか?」

「顔色良いね……」

「狐っ娘になったせいかなぁ。臭いなぁとは思うけど、それぐらい」

「まじか。ちょっと羨ましい」


耳がしきりにピクピクしており、尻尾はゆらゆらとしている。

むしろ少々興奮状態と言えるだろう。

そんな清家は一先ず置いておいて、ぞろぞろとバリケードと最前線の中間辺りの、体力の回復や軽い怪我の処置をする第二拠点的な所へ歩いて行く。


「丁度いい、一先ずここで待機だ。水でも飲んで落ち着いたら覚悟ができたパーティーから行って来い。言っておくがこれからがスタンピードのピークだからな。今行った方が安全だ」

「『これから更に増えるの!?』」

「見てみろ、今来てるのは足が速い者が中心だ。狼とか猪とか鹿だな。所謂魔獣。これから二足歩行のゴブリンとかオークが来るだろう。そこからが魔物で本番だ」


スタンピード。つまり魔物が大量にやってくる事だが、当然彼らは走ってくるので走る距離が長い程、足の速い者が突出してくる。

足が速いのとスタミナがあるはまた別だが、足並み揃えたりなどはしていないので足が速い者が出て来るだろう。足が速くてスタミナがないのがある意味理想だ。我々のところに来る頃には勝手にバテてるだろうから、倒すのが楽でいい。

しかし、残念な事に魔獣や魔物はスタミナがある。野生かつ《身体強化》で非常にパワフルだ。


「ゴブリン……オーク…………。楓に長嶺、今行こう! 今! 人に近い二足歩行が来る前に! ゴーゴー!」

「確かに……魔獣の今のうちに行っておくか……」

「おっけー」


早速突っ込んで行きそうな宮武を長嶺が掴まえ、『まあ待て、慎重なぐらいが丁度いい』と装備の最終チェックをして3人で突っ込んでいった。


「そうか……人に近い二足歩行より、魔獣の今のうちの方が気が楽と言えるな。精神的な意味で……どうする? 俺らも行くか?」

「そうだなぁ……行っとくかぁ……」


そして3人の会話と行動に触発されのそのそと向かっていく勇者達。

残された者達がそわそわしてた。


「別に焦る必要はないが、魔獣の今のうちの方が気が楽なのは確かだ。この世界で生きるなら必要な事だからな。いずれ逃げるのも限界が来るぞ」

「……怖くて体が動かないんだよ……男なのに情けない……」

「最初に言ったはずだ、得意不得意があるものだとな。そこに性別など関係ない。怖いものは怖いのだ。恐怖の感じ方も人それぞれであり、それに向き合う方法もまたそれぞれだ。長嶺、清家、宮武のようにさっさと割り切れる者もいれば、行ったは良いがいざ本番となると足が竦む者もいる。同じ勇者でもあれだけ違うんだ。お前みたいなのもいるだろうよ」

「俺も並んで戦いたい気はあるはずなんだけど……体がなぁ……」

「今回はかなり特殊なケースだからな。本来なら多くても6匹とか相手にするぐらいだろう。まあ、ここまでちゃんと来た時点でお前達は十分だよ。宿から出ないという選択肢だってあったんだからな」

「それは……ユニエールさんやヒルデさんがいるからかな……」

「ふむ……ならば、お前達に目に見える護衛を付けてやろうか」


カオスロード、ホーリーロード……マーナガルム。


「ほう? 戦場か」

「悪いがこいつらを護衛してくれ。デビュー戦だ」

「なんだひよっこ共、これが初めてか。中々ハードな事をする」

「戦場を知り、立ち上がる事ができるなら……大体なんとかなるだろう。次から次へと殺しに来るのだ。命を奪うことに対する悩み何か浮かばんだろうよ」

「強き者が弱き者を食う。実にシンプル。結構なことだ」

「弱肉強食……実に結構。世界規模で見れば適者生存だがまあ、今は良いだろう。そんな事より現状が酷い」


後方で勇者やマーナガルムと話している最中も、絶賛戦闘中である。

当然突っ込んで行った勇者達のサポートはしている。致命傷になる攻撃を防いでいるだけだが。その場合当然念話でお説教だ。


『怪我したらさっさと戻ってこいよ。失った血は戻らんぞ』


正直、問題は勇者達ではない。デビュー戦にしては戦っている方だ。動けていない者もいるが十分と言えるだろう。

何が問題って現地人達の冒険者や自警団だ。


「これは……酷いな」

「ええ、まったく。集団行動がお粗末すぎます」


防衛戦の基本。対スタンピードの基本である集団戦闘が全くなっちゃいない。


「なぜ防衛線を崩すのか。あぁ、危なくなった方に全員で行くな。ほら穴開いた。見事に囲まれたな。こいつら少年サッカーでもしてんのか? ……おいそこの、指揮官は誰だ」


帰ってきた言葉はまさかの『いない』だった。


「おかしい、妾に頭痛は無いはず……なのに痛い気がするぞ」

「奇遇ですね。私もです」


2人して目頭をぐりぐりしていた。

指揮官なしに集団戦ができるはずないのだ。パーティーごとに好き勝手動いてるからこその不安定さである。


騎士達は対人かつ集団戦に優れ、冒険者達は対魔かつ少数戦に優れる。

よってこういった防衛戦は騎士団の隊長が指揮官となるのが、10番世界では常識である。騎士団で防衛ラインを構築、対魔物の専門家である冒険者を均等に配置。

そしたら真正面からぶつかり、冒険者達をパーティー事に遊撃に回す。

少なくとも南の大国、ファーサイスでおきたスタンピードはそうしていた。


こちらはこの有様である。そもそも騎士がいない。自警団はちょっと腕っ節の強い一般市民だ。違う言い方をするならボランティア集団の治安部隊。スタンピードには無力としか言いようがない。


勇者達のデビュー戦どころの話ではなさそうだ。このままでは確実に飲まれる。

幸い勇者達は残っていた者もマーナガルムと召喚騎士を連れて前線に行った。

ある意味こちらの目標は達したと言えるが……対二足歩行の魔物も経験させてしまうか。それまでは……しかたない。


"ナビゲート"


『これより妾が指揮を執る。思ったよりも状況が酷すぎるので勇者達も防衛に組み込む。各自円が見えるはずだ。その中で戦うように、リーダーは注意しておけ。指示に従わない者は好きにしろ、即座に切り捨ていないものとする』


シュテルを知っている勇者達はすぐに動き、状況が分かっているベテランの冒険者達もすぐに動く。問題は変なプライドのある中堅だ。

が、宣言した通り動かない者は即座に切り捨てる。状況的に邪魔にしかならん。

空いている場所は召喚騎士で埋め防衛させる。


『休憩が終わった者はこちらへ来い。交代する場所を指示する。怪我人はさっさと退け。血を流す前に手当をしないと長期戦が辛くなるぞ』


能力により拡散されるシュテルの落ち着いた指示と、オリジナル魔法"ナビゲート"により徐々に形になっていく。

気分はまさにシミュレーションゲームである。全体を見て次々と指示を出す。


"ナビゲート"は名前の通り、その対象の脳内や視界にマーカーを出す便利な魔法だ。『ここに行け』や『このルートでここを目指せ』など、割りと自由な誘導魔法と言える。



そして魔物……ゴブリンやホブゴブリン、オークやトロールが現れ始める。

ゴブリンはF、ホブゴブリンとオークはD、トロールはBとなる。

この討伐推奨ランクはその1体Vsそのランクの1パーティー4~6人。これが一般的に安全に倒せる……と言うランクである。

所謂安全マージン、もしくは安全基準がこのぐらいですよーという事だ。

とは言え魔物にも人にも個人差は当然あるし、パーティー構成にもよるだろう。武器の相性や魔法属性の相性もあるのだから、あくまで一般的、参考程度。




「人型に近い二足歩行言っても……あれだな……」

「これは思ったより……」

「見た目違いすぎてどうでもいいね!」

「『ボコれー!』」


勇者達は端っこの方で逞しくやっている。

中にはダイブ型のVRゲームをしており、セオリーというのが分かっている者がいるのだ。後は現実とゲームの違いが掴めればある程度戦えるようだ。


「楓ー! オーガ来た! 助けろ!」

「地雷撒くよー! "スタティックライトニング"!」


突っ込んできたオーガを長嶺がブロックし、宮武が周りの雑魚を止める。

ゴブリンが黄色い球体に突っ込んだ瞬間弾け……運が悪いと即死、良くても状態異常の麻痺が発生する。

雷系だから少々効果にムラがあるが、足止めには優秀な魔法だ。基本的な生物に雷は致命的だろう。


片手剣と盾というスタンダードなスタイルの長嶺。オーガ相手にタンクを担当。

パワーが特徴の細マッチョがオーガだ。ゲームとは違い、盾で受け止めると腕が持ってかれる可能性が高いので、盾で受け流すように耐える。

その最中、オーガの頭上に飛び上がり《棒術》で使用している長柄の棒を振りかぶる楓の姿が見える。


「狐火……焔!」


持っている棒が炎に包まれ、そのままオーガに振り下ろすと炎がオーガに移り、その身を焼く。


「宮武ー!」

「おっけー吹っ飛べ! "エアハンマー"!」


宮武から放たれた"エアハンマー"で炎に包まれたオーガが後方に飛んでいく。

その間に回りの小物を倒して回る。走ってくる奴らをひたすら叩き、地雷で倒れてるやつは遊撃の清家が仕留めて回る。


「楓に宮武!」

「「なに!」」

「そろそろ一回退きたい! 盾が不安だ!」

「あー、消耗が酷いか。予備は!」

「これが既に予備だ!」

「じゃあ一旦休憩だな!」

「おっけー。"シグナル"」


宮武からポンッと真上に弾が上がり、静かに弾ける。

その直後にシュテルの召喚騎士が出現し、代わりに敵をなぎ倒し始める。


「撤収!」


長嶺、清家、宮武の3人は真っ直ぐシュテルのところへ下がって行く。

走りながら3人は『あの騎士だけで良いんじゃね?』とも思ったが、元々実地訓練だったな……と思い直し、考えるのを止めた。




「勇者が云々より、怠け過ぎだなこいつら」

「勇者が魔王討伐に行っている間に勝手に滅びそうですね」


3人に交代用の召喚騎士を出した後、周囲を能力で把握しながらしみじみと呟くシュテルに同意するヒルデ。

この際召喚された勇者達が魔王を倒すのは良いとしよう。だが、倒しに行っている間に防衛できず、滅びるんじゃねぇ? という気がしてならない2人である。


「まあ……それならそれでいいか」

「この世界の人類はその程度だった……と言うことですね」

「人類という種が他の種に負けただけだからな。何もすまい……さて、戻ったか」

「「「ただいまー」」」

「うむ、ご苦労。お前達は何の問題も無さそうだな。水分取っておけ」

「「「へーい」」」

「他の勇者達も頑張ってはいるが……何人か向いて無さそうなのがいるな。やっぱ感触が問題か?」

「「あー」」

「私魔法だから分からないや」

「何ならゴブリンでも《身体強化》してぶん殴って来い。銃と似たようなもんだ」


魔法は簡単に生物を殺せる力がある。それは自覚して貰わないと少々困る。

覚悟できない者が初めて生物に魔法を撃った時、予想以上の効果でショックを受ける……なんてことも無くはない。


魔法使いは常に凶器を持ち歩いているわけだ。とは言え、結局力は使いよう。

包丁は食材を捌く物。ひげ剃りは髭を剃るための物。でも使いようによっては人だって殺せる武器となる。

核は最悪の兵器にもなるし、生活を支えるエネルギーの源にもなり得る。

魔法だって同じだ。敵を倒す力にもなり、生活を豊かにする力にもできる。

全ては使いようなのだ。

できることは何か? 正しい使い方や心得を教えればいい。

それをするのが先に生まれた大人の役目である。


宮武は片手のメイスを持って召喚騎士のところへ殴りに行った。

到着した時、召喚騎士がゴブリンを1体宮武の方へ飛ばす。


ふんっ! という声とともにメキョッと叩き潰し、物凄い渋い顔で帰ってきた。


「うん、確かにこう……背中がゾワゾワするね」

「まあ、気持ち良いもんじゃないよなぁ……」

「でも戦闘中あんま気にならないよね。集中してるからかな?」

「ああ、うん。分かる。と言うかまさに殺らなきゃ殺られるから、そんなの気にしてる余裕はない」



指示を出しているシュテルの周囲にはすっかり勇者が集まっていた。

それもそのはず、お天道様は今日も変わらず……いつも通り真上で輝いている。

つまり戦闘開始から約7時間ちょっと……お昼である。

これがデビュー戦なのもあり、体は体力作りと《身体強化》でともかくとして、精神的な疲労が溜まっている状態だ。


これ以上勇者を動かす必要も無いだろう。

なんたって、他の冒険者達も限界が近いのだ。防衛ラインはズルズルと後ろに下がり、ほぼ前線は召喚騎士が支えている状態と言える。

勇者達のお守りから開放されたマーナガルムが魔物のど真ん中で好きに暴れている状態である。


「つまらん!」


ただの咆哮ではない、魔力を乗せた咆哮によりマーナガルムの周囲の敵が地面と共に吹き飛ぶ。ドラゴンなど一部の強者は割とやってくる魔法攻撃の一種だ。

と言うか、やっていることは完全に弱い者いじめだ。マーナガルムは召喚の超級。その中でも上位に位置し、推奨討伐ランクで言うとSSかSSSランクである。

月の守護神獣とも言える存在だ。

いくらFからBの魔物が集まろうが、かすり傷すら不可能だ。


変わらず瞳を閉じたまま、腕を組んで仁王立ちしているシュテルであるが……。


「もう後もないし、潮時だな」

「そうですね。既にユニ様の召喚によって支えられていると言えます」

「では始めるとしようか。マーナガルムと残りの冒険者達、戻ってこい」


すぐに空を駆け戻ってくるマーナガルムである。


「なんだ、まさかぶっ放すのか?」

「ちまちまするのも面倒だろう?」

「まあ、弱いし面倒なだけだな」

「妾もちまちま殺るのは面倒だ」


何言ってんだ!? 的に下がらない残りの冒険者も召喚騎士で後ろに放り投げる。

逃げるだとか、危ないからとかで言っているんじゃない。


純粋に邪魔だから言っているんだ。


遂に、シュテルンユニエールが動き出す。


「刮目せよ、我が力! 我が威に従え、大自然よ!」


煩いはずの戦闘音を無視して聞こえるはっきりとした声。


「"崩壊した星(コラプサー)"」


大地は割れ、風が視覚できるほどに荒れ狂い、発火、放電、はたまた様々なサイズの氷が飛び交う。雨が降ったと思ったら雪になり、突如真っ暗になり何も見えなくなり、かと思ったら白く発光したり。

物理法則も魔法法則も無視し、まさに崩壊した惑星の様な光景が眼前に広がる。


そして今度は、甲高い音と共に荒れ狂っていた空間の中心と言える部分が急激に赤から白へと光り輝き……一瞬音も光も無くなった直後……。


大地を……いや、惑星を揺らしかねない大爆発が発生。

その大爆発は規格外の熱量と風圧を持って周囲の全てをなぎ倒す。



シュテルは街を隔離するように次元結界を張ったので、街や戦闘に参加していた者は無事だ。だが、それ以外は一切配慮していない。

よって街『だけ』避け、超特大クレーターと、焦土が残った。

魔獣や魔物の死体どころか、森……? という状態である。

街の東西南北にある門から先はクレーターで、そもそも高さがあっていない。

クレーターのほぼ中心地に街だけ残った……と言った方がわかりやすいか。

シュテルだからこそできて、この程度で済んだ……とも言える。


当然ヒルデとマーナガルムを除いた他の者達はフリーズ状態である。

むしろ脳が拒絶していると見える。現実逃避中だ。


「派手にやったな、主よ」

「この国の上層部が我々の力を見たいようでな。期待に応えたまでだ」

「ふむ? この程度で良いのか?」

「まだ見たいと言うなら、今度は王都で見せてやれば良かろう」

「一回の必要もないか」

「そうだな。ではマーナガルム、ご苦労だった」

「うむ、次はもう少し手応えが欲しいものだな」

「機会があればな」


マーナガルムを送還し、次を考えるシュテル。

爆発による影響は壁には出ていない。現在の修復率は58パーセント程。

次元の壁は順調と言える。


となると……このまま城に殴り込んで召喚陣の破棄。


我が『威』に従え……本来『意』でしょうが、神というのもあってわざと『威』を使用しています。攻撃が自然神の能力を使用しているので。

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