第八話 100年に一度の魔法
第八話 百年に一度の魔法
今日は魔法祭の七日目である。
先生の話によると、今日が魔法祭の中で一番盛り上がると言うのだ。その理由は、ある大事な行事があるからだそうだ。そして今から、みんなでその行事に参加するらしい。
「”ある行事”だってさ。わざわざ『ある』をつけるってことは、絶対何かあるよね。」
ひかりんが話しかけたきた。
「確かに。よく考えてみると、『ある』をつけるなんて、すごいあやしいかも!」
私とひかりんがさわいでいると、夜空先生が急に話し始めた。
「今年は100年に一回行われる、大事な魔法をかける日です。この魔法をかけるからこそ、私たちも100年間安全にくらすことができるのです。魔法をかけられる人はただ一人。その人を参加者の中から選ぶのです。やさしくて、思いやりがあり、元気で、勇気があり、魔法を大切にしている人ではないといけません。もしかしたら、みなさんの中から一人、選ばれるかもしれません。」
先生はそう言った。
そのとき、
「先生!何回も選ばれる人っているんですか?」
と、質問した人がいた。
それは、白井 空≪しらい くう≫ちゃんだった。
「そうですねぇ、魔女の寿命は長い人で900年くらい生きますからー、何回も選ばれた人はいると思いますよ。」
先生がこう言った。
「あっ。もう始まる!」
誰かがさけんで言った。
街に集まった人が、一斉にステージを見た。
最初に、かみの長いきれいな人が出てきて、こう言った。
「魔法祭も、もう最後になりました。では、魔法選を始めます。」
おじぎをしてその人は行ってしまった。
ピンポンパンポン♪
そしてアナウンスが流れた。
「第100回 魔法選の魔女は…月野 来菜さんです!」
わたしはビックリした。こんなにたくさんの人の中から一人っていう確率なのに、自分が選ばれるなんて思ってもみなかった!
「すごいわ!まさかここから出るなんて!」
わたしは、さっきのきれいな女の人に連れられて、学校の外見と少しにてる建物に入った。わたしは冷たい水を浴びた後、きれいなにじ色のまるい石をさわらせられた。その石の光り方は初めて魔法星を見たとき─そう、宇宙から見た魔法星にそっくりだった。
そう思っているうちに、何か薬を飲まされ、私はその場に倒れこんだ。
続く…。




