第四十六話 推理
第四十六話 推理
「おはよー。」
私が、集合場所の魔法公園に着くと、レイナが待っていた。
「あれ、レイナ来るの早くない?」
「うん、家にいてもやることないし、親が昨日からいなかったから早く来れたの。」
「そうなんだ~。でも、カナがいないね?魔法つかえるのに。」
私は不思議に思った。
「う~ん、おはよ~う。」
カナが目をこすりながらやって来た。
「カナ、ずいぶん眠そうだけど…大丈夫?」
「う~ん、昨日夜一時まで本の解読をしていたの。依頼されちゃって。」
「それは大変だったね。…あとはウルが来ればいいだけ。」
レイナが言った。
「ごめ~ん!」
突然、どこからか声がした。
ぼんっ
けむりとともにウルが現れた。
「げほげほっ。みんな…遅れてごめん…。」
「もう~、どうしたの?」
「いや~、新しい瞬間移動の仕方がないかと思って…。いろいろ試していたら、時間とか忘れちゃったんだよ。」
ウルは息を切らしている。
「もう!早くしてよね、じゃあ行くよ。」
私が言った。
「#$&%<*…!!」
しゅん
「おっ、上手く地球に着いた!」
カナが声を上げた。
「よし、じゃあ”魔法と水の地下道”を探そう!」
「ねえ…、ひとついい…?」
ウルが言った。
「ライナは分かるかな。私が一時期閉じ込められていたあの…。私をに閉じ込めた魔法使いは私達のようにただ呪文を唱えて魔法をかける方法を使っていなかった。きっと、一部の人しか使えない強大な魔力を用いていたんだわ。あまりはっきりと覚えてはいないけど…『大いなる水の力よ、魔力と合わさり、強大な力を発揮したまえ。』といってから、呪文を唱えていた気がする。」
私とレイナが「えっ。」と言って首をかしげた。
カナは魔法の力が目覚めたものの、呪文を使って魔法をかけることをやったことがない。私達の話はよく分からなそうだ。
「でも、あれは魔法星にあるよね。」
私は言った。
「そうでしょ。私の考えだとどこかに同じ地下道があって、地球と魔法星がつながってるんじゃないかって。」
ウルがスラスラと説明した。
「なるほど。でも、それだったら地球に来なくてよかったんじゃない?」
レイナが言った。
「あ。」
みんなが一斉に顔を見合わせた。
「しょうがない、戻るか。」
そう言って私達は魔法星に戻ることとなった。
帰りはみんなでほうきに乗って帰った。カナは私の後ろに乗せて、わいわいおしゃべりをしながら。
「ライナ、地下道へはあんたにまかせるよ。」
続く…。




