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第四話 休み時間
第四話 休み時間
今日の休み時間はいつも以上にざわざわしていた。
そろそろ、服作りのおばさんが制服を持ってきてくれるころなのだ。
「ねぇねぇ、制服って、どういうのがいい?」
そう話しかけてきたのは、星空 光≪ほしぞら ひかり≫ちゃんだった。
「あっ!星空 光ちゃん!」
「やだ~、フルネームで呼ばないでえ~。光ちゃんでいいわよう~。」
今日の休み時間、自分専用の制服がくばられるのだ。みんなその服が楽しみで待ちきれないみたいだった。
「みなさ~ん!お待ちかねの制服ですよ~!」
服作りのおばさんが持ってきたのは、むらさき色の服だった。
「やった~。」
わたしの制服は、紫色の短いジャケットのように前があいたワンピースの中に薄い紫と黒のチェックの生地がついていて、その上からベルトをつけるという、とてもかわいい服だった。
「やった!これからこの服を10年着ていくんだ!」
この時、クラスにはこんな歌が流れていた。
♪ぼくらは小さい魔女っ子さ
つえをクルンと回してみれば
シャラリラ シャルリラ
ボワワワワン!
どんな願いもかなっちゃう♪
続く…。




