第三十五話 レイナの話
第三十五話 レイナの話
魔法使いで、地球と関わりのある人はみんな、地球と魔法星でも通信のできる「ツーシン」というものを持っている。
私もそれを持つ魔法使いの一人だ。
「ピロピロピロロン♪」
私のツーシンがなった。
ОKボタンをおすと、「レイナからメールがとどいています。」と表示された。
私はОKボタンをおした。「ライナへ 遊ぼうよ。〇〇公園で待ってる。 レイナより」と書いてあった。
こんなふうに、さそわれたのは初めてだ。
きっと、なにかあるにちがいない。
私は、公園にいった。
そこで、レイナは約束通り待っていた。
レイナは私に言った。
「ホント、この前伊豆で会っちゃったけど、もうあんたとは会わないつもり。いらつくのよ、あんたを見ると。私、全部教えてもらったの。ねぇ、私達、みょうじがいっしょだし、名前が一文字ちがいでしょ?それはね、私達が姉妹だからなの。あんたが姉で、私が妹。でも、お互いに知らなかったのは、お母さんが私達を産んで、、すぐに死んだからなの。あんたの今のお母さん、あれはお母さんの友達。ははっ、びっくりでしょ?お父さんは私達が生まれる前からいなかったし、わたしたちは捨てられたのよ。あんたは、にくらしいことに金持ちの家庭にもらわれた。でも、私はどうなったと思う?二週間も道で過ごし、死にかけていたところを貧しい人が拾ったのよ!なぜ、あんただけめぐまれるの。一学期末のテストだって、名前のせいで一番に呼ばれるのはいつもあんた。本当に、あんたを見るのがいやで、にくらしくて…。そういえば、私達、守り石の使い手とかいうらしいわね。あら、まだ知らなかったの?その星型の石を見たら一目りょうぜんよ!守り石の使い手は協力しないと世界を救えない。でも、二千年前のルリとリリのように、私、協力なんて出来ない。あんたのようににくらしい人となんて、協力できない。いいえ、協力しない!!」
その言葉を聞いて、私ははっとした。
続く…。




