第三十二話 アメジストとラピスラズリ
第三十二話 アメジストとラピスラズリ
「楽しかったなぁ…。」
私はつぶやいた。
この前に地球の河口湖に行った時のことを思い出していたのである。
最近、私は星型のアメジストを身につけて歩いている。
もしかしたら、未知の力が現れるかなぁ…と思いながら。
最近、私はお母さんとよく、旅行に行っている。
お母さんの魔法会もあまりなくなってきたので、いろんなところに行けるのだ。
今日は、日本の伊豆に来ている。
そして、海の近くの道を、一人でゆっくりと歩いていた。
海はキラキラと光り、白い波を立てていた。
ヨットがうかんでいたり、船が通ったりしていた。
私は、ゆっくりとその海をながめていた。
今は二時。
お母さんには、二時半にホテルへ帰ってきなさいといわれていた。
ここまで二十分くらいかかったので、もうそろそろ帰らないといけない。
私は歩き出した。
すこし歩くと、前から女の子が歩いてきた。
その女の子とすれちがったとき、私ははっとした。
ちょうどその時、向こうも私を見た。
その女の子は…
「レイナ!?」
「ライナ!?」
レイナだった。
こんなところで会うとは、二人とも想像していなかっただろう。
二人はしばらく、お互いをじろじろと見ていた。
すると、二人には相手の持っていた、ラピスラズリとアメジストが目についた。
「その石は!!」
二人そろって言った時、二つの石がまぶしい光を発した。ようやく光がやんだとき、その場にライナとレイナはたおれたいた。
静まり返った海辺の街に、潮風がふきぬけていった。
続く…。




