第二十三話 光る本の内容
第二十三話 光る本の内容
私は落ちてきた分厚い本を拾って、ゆっくり読み始めた。
[この本を読んだ方は学校の屋根の先についているアメジストを見たであろう。あのアメジストは、この学校を守っている石であり、校内の様々な物と関連している。その中の一つがこの本である。この本は屋根の先のアメジストを見た者だけが中を見ることのできる魔法の本である。
まずは伝説、いや伝説とよばれるが事実のことをお話しよう。昔、まだ魔女がこの星にいなかったころ、この星には人間が住んでいた。そこにマジック・ストーンをいつも身につけている一人の少女、マカがいた。
マカは十二才の時からほおに星がうかび出ているのである。マカは以前から不思議な少女とよばれ、魔法のような力をもっていた。しかし、十二才になるとその不思議な力はどんどんと増し、マカを見かけたらすぐににげなさいと言う親もいたそうだ。
マカは後に魔法学校を設立し、その魔法が今の魔女の原点なのである。]
私は一度顔を上げてからページをめくった。
しかし、そこはまっしろ。何回も何回もめくっても、まっしろなままだった。
「おかしいな。こんなに分厚いのは書いてない紙の分?」
私はそう言って本を閉じた。
本がまた光って、もとの場所にもどった。
私は教室にもどろうと図書室を出た。その時、本のスキマから星形のアメジストがコロン!と落ちてきたのであった。
続く…。




