第十八話 新しい友達
第十八話 新しい友達
私は六級になった。
今日は、転校先の新しい学校に行く。
私はうきうき、るんるん♪としていた。
どんな感じかな~?と期待していた。
転校というのを不安に思うのは当たり前のこと。でも、私は大丈夫だった。それどころか、逆に楽しみだ。
私はほうきに乗り、新しい学校へと出発した。
「いってきま~す!!」
ほうきが勢いに乗りすぎて空中で3回転した。
「うわぁぁぁぁ~!!」
目が回るぅぅ。頭に血が上るぅぅ。ジェットコースターに乗った気分~。
どすっ!!!カランカランカラン
私はしりもちをついてしまった。
ほうきが転がっていっちゃう~と私は慌てていた。
そのとき、強い風がいきなり吹いた。
その風がほうきを吹き飛ばしてしまい、私があせってジャンプすると…見事にキャーッチ!!!
らんららららん♪
高まっていた気分がもっと高まった。
私は気を取り直して、もう一度ほうきにまたがった。
さあもう一度、出発!
プシュー
街に並ぶ家々が、ものすごい速さで通りすぎてゆく。やがて、むらさき色の屋根の建物が見えてきて、とうとうそこに着いた。ここが学校だ。ここのドアも、「ギイィィィ。」なんて音がするのだろうか。
カチャッ
「あれ。」
思いの外、簡単に開いてしまった。
くそっ。もっと不気味な音がすればいいのに。そう思った。
中に入り、そこで待っていたのは、まっすぐにのびた、きれいな黒かみの先生だった。一見、きりっとした先生に見えるが、やさしそうな目をしている。
「こんにちは、月野さん。わたしは3級B組のたんにん、月夜 光です。みんながあなたの事を待っています。では行きましょう。」
月夜先生に連れられて、わたしは教室に入った。そこには8人の子が座っていた。
「今日は、新しく転校生がやってきました。」
月夜先生が言った。
「こんにちは。月野 来菜です。わたしは、人間界にある魔法学校から転校してきました。このクラスで半年間、よろしくおねがいします。」
わたしは自己紹介をして、開いていた席にすわった。
鐘が鳴り、中休みになった。
わたしが机で折り紙をおっていると、となりの席にいた子が、
「わぁ、すごい!!うちにはできないなぁ。」
と言ってきた。
わたしがふり向くと、そこにはせが高くて、頭をポニーテールにした女の子がいた。わたしの作った折り紙をじっとのぞきこんでいる。
「わたしは月 瑠々香。これから、私のこと瑠々って呼んで。よろしく。」
わたしは瑠々におそるおそる聞いてみた。
「瑠々ちゃん…?、身長何cm?」
「149。」
瑠々のさらっとした即答が返ってきた。
「ひゃ…149cm…。えぇ!?」
デカ!!
これはなんと言うことだ。
平均的な私と9cmもちがうではないか。
ガガガガーンと私はショックを受けた。
その時、先生がガラッとドアを開けて入って来た。
続く…。
ライナメモ
1学年にはA、B、C組がある。Aは魔法がよくできる、Bはふつう、Cはあまりできない。というクラスになっている。ちなみに半年に1回クラス替えをする。




