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道
親に手を引かれながら
物心ついたときから一本の道を歩いていた
18年間その道を歩き続けた
枝分かれした道も言われる通り進んだ
こちらが正解だ、と
一人になることを選んだ
自分の道は自分で切り開く、と
後ろ髪は引かれたが
後ろは振り返らないようにした
バラが咲き乱れる道なき道を見つけて歩んだ
でも、トゲが痛くて
深紅のバラと同じくらい
辛苦の血が赤くて
進めば刺さり
止まっても刺さり
退こうとすれば蔓が手足に巻きついた
傷だらけの全身に
冷たい風が吹きつける
でも、花が綺麗で
薄紅のバラのように
未来もバラ色で
傷だらけの心に
柔らかい風が香りを運ぶ
バラが咲く限り
私は歩き続ける