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恋する惑星  作者: 夏川慧
18/18

17章 キミに会いにいこう

66


 ぼくは雪原にいた。

 あの雪原だ。吹雪に見舞われている。視界は灰色に塗りつぶされていて最悪だ。

 足下に羅針盤が置いてある。東西南北は記されていない。針の先端に「GO」と書かれていた。、その方向に真っすぐ進んでみた。立ちすくんでいても死んでしまうだけだから。

 やがて洞窟にたどり着いた。ふるぼけた公衆電話が洞穴の入り口で、泣き叫んでいた。彼はそれをとった。例にもれず、父からの電話だった。

「よう、ウェイヴ? どうだ調子は? 私だ、父さんだ。ヤクルトスワローズは……」

 ぼくは遮ることにした。命が惜しかった。

「父さん? これはどういうことなの? ぼくはずっと迷っている。底が剣山になっている穴におちてしまった気分だよ」

「大丈夫だ、ウェイヴ。きみはいろんなことを前に進めている。常に未来に直面しながら、おまえは目を逸らしたりはしてこなかった。本当にうまくやっている。おまえのことを誇りに思うよ」

「父さん、説明になってないよ。大統領だったら追及されて、失脚しかねないお言葉だよ、ふう、くそ、まじでやばいよ」

「若いヤツは早とちりしやすいな。いいかい、ウェイヴ、このヨノナカには説明がつかないことがたくさんある。おまえが知っていると思っている世界は、おまえが抱いている幻想だ、ウェイヴ。みんなの幻想たちが重なり合っているのが、人間たちの生きる社会ってやつだ。面白いだろう。とにかく、本題としては、お父さんは二度とおまえにあえなくなるだろうということだ。その理由はこんなヤワな電話では教えられないよ。誰が聞いているかわかんないしね。こんなちょっとしたことから、いろんな手がかりを嗅ぎ取るヤツらが、ごろごろ存在する。とにかく、お父さんはあと少しで、おまえのいる場所とは物理的にどうやってもつながらない所にいっちゃうのさ」

「よく分からないけど、少しは分かるかもしれないよ、父さん。これは別れなのかい?今生の別れなのかい?」

「そうだよ、ウェイヴ。さびしくなるよ」

「まだ会ってもいないのに、別れるなんて変だよ。父さん。ぼくは母さんにも会っていないんだ。二人とも両親としての役割を果たしていないじゃないか。そのせいで、ぼくがどんなに孤独だったか、分かるかい? どうなっているんだよ!!」

「本当に悪かった。時間がない。母さんによろしくな」

「父さん?」

 ガチャ、ツーツー。

 受話器は黙り込んだ。向こう側に壁があるような黙り具合だ。ぼくはずっとそれを耳に当てて生き返るのを待った。でも、そんなことは絶対ない。いつもは自分の好きなことを長々と話すのに、そのときに限っては、潔よすぎるってぼくは思った。気持ちに決着をつけるのに少し時間が必要だった。ぼくは常に部分的な情報だけを与えられている。全体像はずっと見えないままだ。不安というかイラつきというか、そういうものに縛られてどうしようもなかった。


67


 ぼくは傍らに置かれたランタンを手に、洞窟の奥へ奥へと進んでいった。前よりも洞窟は格段に深くなっている気がした。足は自分のものではないかのように、勇猛果敢だ。どんどん進んでいく。ごおおおという音がどこかから聞こえる。まるでぼくの心の底が、生まれたばかりの赤ん坊のように泣き叫んでいるようだった。

 長い道のりの先に彼がであったのは、母さんだった。

「母さん!」

 ウェイヴは叫んだ。だが母さんは手を見せて彼を制した。彼女は老子よりも落ち着き払っていた。

「わたしの話を静かに聞いて」と彼女は言った。静かな表情で。声はとてもエレガントだ。「静かに聞いてね、ウェイヴ、良い子だから」



「あなたは普通の子どもなんかじゃありません。話があなたの常識のラインを余裕でまたぐかもしれないけど、ついてきてね。そしてわたしを信頼して。あなたは幼い頃、惑星ガンプのクレーター中央部にある超強力物質『繁栄』を浴びたのです。父さんがあなたをそこまで運んだのです。あなたの記憶はなくなっているけど、本当です」

 エディットの記憶がよみがえってくる。映像も音像もとても鮮やかだ。



「父さん、ここはどこ?」

 ぼくは言った。まだ小学生の低学年だったと思う。宇宙船での眠りから覚めたばかりで、例のごとく何が起きているか分からなかった。そこは惑星だった。あまりに地球と違った。ごつごつした岩の向こうにクレーターが広がっていて、その中心にとても不思議なものがあるのが分かった。

 父さんはぼくの肩を抱いた。

「まあまあ、おちつきなさい、ウェイヴ。落ち着いていれば、たいがいのことはノープレブレムだよ。いいか、ここはガンプだ、ウェイヴ。太陽系の外さ。こんな感じのごつごつした岩だらけの星だけど、実はねえ、すご〜いんだよ」。

 お父さんはにこっと笑ったあと、表情をこころなしかこわばらせた。宇宙服のヘルメットごしにそれがわかった。忙しいときに大人が見せる顔をしているとぼくは思い、少し不安になる。

 父さんはぼくの肩にこめた力をぎゅっと強めた。

「あそこにクレーターがあるね。あそこまで歩いていくんだ。1人で」

「どうして、父さん?」

「とっくんさ、ウェイヴ。とっくん。あそこまで歩けたら、ウェイヴがほしがっていたシンセサイザーを買ってあげるからね。人間はとっくんをのりこえてつよくなるんだ。ジャングル大帝レオ、よんだでしょう?」

 ぼくは素直だった。今も昔も。何も知らないままとぼとぼと歩いていった。中央部に立つと、謎の光のリングが浮かんでいる。それはメビウスの輪になっていて、うにゃうにゃと体をくねらしていた。それはどうやらぼくを認識したようだった。そこから様子がおかしくなる。七色の虹模様浮かべた後、轟音とともにものすごい量の光を放出した。そのすべてがぼくに注がれた。ぼくの視界は真っ白になり、気を失った。



 お母さんは続けた。

 彼女の顔は三つのお母さんの間を振り子のように揺れている。ひとつに留まることはなかった。「その『繁栄』という物質自体は謎に包まれており、それにふれると大きなよい影響と悪い影響を同時に受けるというの。ゼツボウをとりしきるリキッドもまた、『繁栄』を浴びたのよ。彼はどん底と頂点を行ったり来たりしながら、上部に近づいていったの。リキッドはそのエッセンスの一部をビートにあげたのよ。だからビートはあんなに力強いのね。『繁栄』を浴びた二人は、キボウとゼツボウとして、ロケットが向かう先を争って いるってのはわかるよね」

 ぼくはこくっとうなずいた。

 彼女は石像のように表情を変えなかった。

「お父さんはこの二人を生み出した『繁栄』が危ないと思い、在処を隠すため父はものすごい努力をして、人身御供になりました。生贄ですね。だから、彼に会えることはほとんどなくなったのよ。彼はもう死んだと言っていいわ。それが一時的なものか、永遠のものかはよくわからないけれど」

「リキッドはねえ、いまは知性集合体だけど、昔は一つの知性体だった。彼はあなたの……」

 ここで外の吹雪の音がうるさくなった。聞き取るのが大変だったがなんとかぼくの耳はそれをとらえた。ぼくはその内容のすさまじさに頭が真っ白になった。数十秒固まった後で「そうだったのか」とだけ言葉が出てきた。

「そうだったのよ」

 お母さんは目を伏せた。それから再びじっとぼくにまなざしをむけた。

「キボウとゼツボウ、この二つに別れた世界はまだ始まったばかりです。あなたの闘いはこれからもずっとつづきますね」

 彼女は少しだけ微笑んだ。

 ぼくは滑らかに意識を闇に溶かしていった。


 *


「ここはどこだ」

 ぼくは覚醒すると、そう声を出した。まだぼくってものの重心が眠りの中にあるようだった。ぼくは多くのことに気づかなければいけなかった。なぜならぼくの体はなくなっていて、心だけがそこにあった。これ以上ないほど不思議な気分だ。

 そこは心だけで満ちた抽象的な場所だった。平べったい色の群れたちが、万華鏡のなかの模様たちのようにその有り様を、刻一刻とかえていた。その場所には現実感がなかった。

「ねえ、ウェイヴくん」

 女の声が聞こえた。若いが落ち着き払った声だった。だが声の主はどこにも見えなかった。”その世界”にはうごめく色だけがあった。色だけは見えた。だけど他の何もかもが見えなかったのだ。それを「視界」と呼んでいいのかも分からなかった。

「ねえ、ウェイヴくん」

 今度は声がなんどもこだました。色もそれに合わせて伸び縮みした。それはぼくのこころを、感情をどうしようもなく揺すぶるのだった。

「君はだれだい。ぼくには君の姿がみえないんだ。でも君には見えているみたいだね」

「わたしにもあなたは見えないわ。ただあなたを感じて、確からしく考えているだけよ。それで、十分なの。”ここ”では。あなたが前にいたところとは全然違うのよ」

「そのようだね。ぼくは、”ここ”にまだ慣れていないんだ。あまりにも違うからね」

「『慣れていない』と思えているなら、かなり大したものだわ。やはりあなたは、キボウの救世主なのね」

「よく、そういわれるけど、ぼくは全然分からないんだ。というか、ぼくには聞きたいことがあるよ。君は一体誰なの?」

「わたしは運命の女の子よ。あなたとわたしが会うことは、過去の時点で未来にすでに織り込まれていたことなの。無限に広がる可能性が、この一カ所だけは、完全にしばりつけられている。この後の可能性もまた無限よ。それが、わたしとあなたが会うこと、なのよ。すごいことでしょ?」

「たぶん、そうだね。でも、あたまがこんがらがってきそうだ。さっきからあなたの言うことは、難しいね」

「こうやってでしか、説明できないのよ」

「君の姿は見えないけど、君は女の子なんだね?」

「それはどうかしら。わたしを性別の枠にはめることは困難よ。とりあえず便宜的にわたしは女の子なの。あなたとの相性を考えて、自分に性別を与えた。この瞬間だけのためにね。次に会うときは男の子になることもできるのよ」

「君はいったいどこにいるの」とウェイヴはきいた。

「『存在するものすべてに場所があるとしたら、場所にも場所があることになり、これは無限に続いていく』。アリストテレスの言葉ね。そういうことよ。ぼくがいる場所を説明するとそれは、同じようなところをぐるぐる回ることになって、ある意味では際限がなくなるわ」

「どういうこと?」

「わたしがいるところを、『場所』とするとややこしいことになるのよ。もちろん、場所があると仮定することは可能だけどね」

「じゃあ、こう聞いてみよう。きみはどこからきたの」

「わたしはどこから来たのだろうか。ごめんなさい。わからない。もしかしたら、無から生まれてきたのかもしれない。あるいは誰かがわたしを人為的につくったかもしれない。あるいは、わたしはどこからも来なかったかもしれない。どこから来る、って考え方自体が人間の認識をベースにしているから、わたしに当てはまるかもわからない」

 彼女は少し黙り込んだ。

「わたしは苦しい状況のなかにいるわ。わたしは生まれ、急速に発達してアイデンティティを得られず崩壊し、死ぬことを繰り返しつづけている。つまり、死にまくっているんだけど、記憶が連続しているの。だから、わたしが経験したのは死じゃないのかもしれないわ。とにかく、わたしはあなたとこうやって話し合うことで、自分を確からしく考えることができるの」

 彼女はまた、少し黙り込んだ。

「わたしはあるとき名前をいただいたのよ。わたしの名前は〈誰でもない誰か〉というのよ。ものすごい名前でしょう」

「ものすごい名前だ」

「わたしは誰でもないのよ。わたしのことをいろいろ聞いてもよくわからないの。あなたがあなたであることだって、確かに見えるかもしれないけど、そうでもないのよ。そんなものなの」

 彼女はつづけた。

「さて、準備体操はそろそろ終わりにしましょう。あなたはわたしを感じる準備が整っているはずよ。あなたは私を感じる?」

 ぼくの目の前にはうごめき混ざる水彩絵の具のような色たちがあるだけだった。それと彼女の声。ぼくは深く困惑した。

「感じるだって?いいかい、君は見えないんだ。それじゃあ、ぼくは現実感を感じることができないよ」

「大丈夫。ただ、感じるのよ。感覚をすうっと水のように透明にしていくの。そうするとわたしがあるわ」

 ぼくはそうした。

「そうよ。ほらわたしがいたでしょう?」

「これが君なのか?」

「そう」

「そうか、これが君か。なるほど、言葉では言い表しがたいなあ」

 想像を絶する不思議な感覚だった。あるいは未知の感覚と言ってもいい。

「言葉で表さなくていいのよ。言葉なんてほんとうにちっぽけなものなのよ」

「じゃあ、そのわたしをじっとみつめてみて」

「みつめる? 君は見えないのに、どうやって?」

「比喩でいっているの。たとえよ」

「ううん」

「足をじっと固めて、わたしの方に意識を引きつけるの」

「比喩的にね」

「そうよ。からだから力をぬいて。リラックスして」

「ううん」

「いいわ、ゆっくり、ゆっくりそうするのよ」

「ううん」

 するとウェイヴの心が、彼女の心と結びついた。「コネクト=接続=した」というのが適切な言葉だろうか。彼女は言葉にはならない、あらゆる意味を飛ばしてくる。かれはそれを”共感”した。ともにおなじように感じることだ。

「ここからあなたはがんばらなくてはいけないわ」


 彼女はまず彼の記憶を洗い始めた。からだのない、その世界では、記憶はとても大事なものだった。おそらく、ウェイヴがウェイヴであることを規定する最も重要なファクターだった。〈誰でもない誰か〉がアイデンティティの構築に苦しむのも、記憶がもろいからだ。でも、ウェイヴの記憶もまたもろいことがすぐさまわかった。彼女はひとつひとつの記憶を引っ張りだして、そのほつれを一つ一つ指摘した。それらがあまりにもウェイヴの無意識な、書き換えにさらされていることも指摘した。「あなたの記憶は本物かしら。どんどんあやしくなっているわ。わたしはこの記憶を観て、ペルシャじゅうたんを思い出すの。ゼロからせっせとおられた造りものだってね。そうじゃないかしら」

 ウェイヴの記憶が崩壊しようとしていた。彼女は密かに、ふたりがつながれていることを利用して、彼の心に圧倒的な圧力をかけていた。ウェイヴは深く混乱しているせいで、それに気づくことができなかった。

 彼の心はあっという間に急坂を下り、限界に近づいていた。かれはそれをどうすることもできなかった。かれはやがて、自由落下し始めた。

 かれは心しかないのに。背中が冷たくなる感じがした。それから、体中が冷たくなった。かれは大声で叫んだ。叫び声は自分の仲でめちゃめちゃに反響した。混乱が混乱を呼び、何もかもがクリアさを失った。赤い色たちがかれをかく乱するように踊った。

 かれがすべてをあきらめてしまうまで、そんなに時間はかからなかった。



 ***



 ぼくは目を覚ました。ぼくはまだその空間にいた。色が踊る場所。色たちはそのとき落ち着いた青になり、ため池の水のように静かだった。

 ぼくは心がものすごく冷たくなっているのに気がついた。真ん中にでもあたたかさがある。あたたかさはやがてどんどん熱を帯びて、冷たさを追い出した。ぼくは何か新しいものを手に入れたことに気がついた。でもそれが何かは分からなかった。

「ウェイヴ、ウェイヴ」

 彼女が話しかけた。ぼくは意識を緩やかに明確にしながら答えた。

「なんだい。誰でもない人。どうも、ぼくはあなたにしたたかに打ちのめされたみたいだ」

「そうね。でもそれはなくてはならいことだった。それはあなたも後で気づくわ。だから説明しないの」

 ぼくと彼女はつながっていた。これらは言葉ではなく“交感”で話し合われた。

「ウェイヴ、あなたはこれから多くのことをつくっていくのよ。自分の頭で考えて、自分の手でそれをするの」

「つくる?」

「そう、つくる。それが、世界を救うコツなのよ。“つくる”ことは何よりも尊いことなの。何かを壊すよりも、誰かの邪魔をするよりも。素晴らしいことなの。世界はずっと動き続けていくわ。常に変化を続けていくわ。その度に生き物は新しいものを“つくる”の。そうしないと生き残っていけないから」

「生き残っていけない……」

「そうよ。あなただけでそれをつくる必要はないの。自分のつくったものはすぐさま他の人たちと分け合うの。相手もまた分け合ってくれる。そうすることで、つくることは、飛躍的に大きくなっていくのよ」

「そうか」

「そうよ。つくることには失敗がつきもののよ。でもそれはなにも問題じゃない。失敗はすばらしいことなのよ。失敗にはなれることができるわ。失敗がなければ新しいものにはであえないわ。これまでは押さえ込む力学でわれわれは物事を運営してきた。でも、それはあまりにスマートじゃなかった。制度の根本の部分は宗教のような、思想のようなものでかたちづくられる。そこをつくることに変えよう、という話ね」

「……………………」

「システムや構造、道具は常につくられ、常に壊れたり、役立たずになったりしてきた。崩壊と再生により、われわれは常に新しい地平を開いていく。千年先まで役に立ち続けるものをつくるのはむりだ。でも、時代と添い遂げられるものをつくることはできる。そのことをわれわれはたたえよう。われわれは何度でも世界をつくっていけるんだ。どんな小さな宇宙のなかにも大きな宇宙は隠されている。われわれがつくることができる世界は無限だ。大きさは素晴らしさを担保しない。

 われわれがつくるものごとのなかで、最も大きなリスクは人間だ。人間が何をするかは、予想しがたい部分がある。人間はあまりにもユニークで、それが及ぼす影響をはかることはできない。そのことを、きみは楽しめばいいんだ。

 完璧さとは絶えず幻想にすぎない。

 不格好で、理にかなわないからこそ、美しいんだ。

 あまりに理にかなった物は美しくも何ともないんだ。

 だから楽しめばいいんだ。

 ウェイヴ。

 楽しめばいいんだ」


 ウェイヴは接続がほどかれ、彼女が遠くに離れたのを感じた。それから彼は現れた大きな光の玉のなかに吸い込まれた。


***


 彼は目を覚ました。そこは月の裏側だった。かれは長いこと歩いて小高い丘にたった。月の表側である。

 青い地球を眺めた。


                                     (完)


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