表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
かげろうのシーマン  作者: 佐久間五十六


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

96/100

名も無き自衛官達の支え

 空から見る海ほど美しいものは無い。朝焼けや夕焼けは驚くほど綺麗であるし、夜の星空も格別である。最も、任務中は景色を堪能している余裕は無い。長時間フライトしていても、見ているのは計器だけで、操縦者なら飛行に集中せねばならぬし、他の隊員も国籍不明艦艇がいないかどうか、細心の注意を払わなければならない。

 基地に戻るまでは、心が休まる事は無い。それでも、この美しい海を守る為、彼等は任務にあたっている。そう思えるから、毎日飛び立って行けるのである。

 もし、仮に戦争が起きたとしたら、彼等は真っ先に最前線に駆り出される。己の命を犠牲にする覚悟で、誰よりも早く死ぬ可能性もある。こうした感覚は、恐らく自衛官だけのものでは無く、世界の軍人も持つ共通の感覚である。民間人には分からない感覚でもある。

 それは最早、仕事だからと割り切れるものではない。大きな使命感と覚悟があるからこそ、達する事の出来る境地である。とは言え、彼等自衛官や他国の軍人が特別な訳では無い。むしろどこにでもいるありふれた存在である。ましてや、殺戮を楽しむ戦闘マシーンでは無い。

 出来れば戦争は起こって欲しくない。だが、有事の際には命令に従いどこにでも行き、どんな困難な任務でも、成功させなければならない。失敗即ち=死がある。だから戦争中は失敗は許されない。

 そんなリスクがあっても彼等は戦う。自分の信じる正義と信念の為に。正義など所詮立場や思想に左右される脆いものであり、多様性なものであるが、それでも彼等が命をかけるのは、己の正義と信念の為である。戦う理由等そんなものだ。

 特別な理由等無い。祖国を守る。特別何かをしたい訳では無い。それでも、目の前に映るこの国と国民を守る為、平時の今もハードな訓練を行っている。名も無き自衛官達の支えがあるからこそ、この国は存在し繁栄出来るのである。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ