航空学生
海上自衛隊の航空部隊で活躍するエリートパイロットの中心はやはり、航空学生出身のパイロットである。自衛隊のエリートの代名詞と言えば防衛大学校や防衛医科大学校出身者を指すが、海上自衛隊航空部隊や、航空自衛隊でのエリートと言えば、航空学生出身のパイロットを含まない訳にはいかない。
視力・体力共に優れている必要があり、座学も成績優秀である必要がある。競争率が極めて高い。航空学生の募集は海上自衛隊と航空自衛隊のみであるが、人気の職種である。昇進のスピードも防衛大学校出身者と対して変わらない為、当然防衛大学校並の学力が要求されるのも無理はない。
航空学生の進路は多岐に渡るが、その中でも花形なのは、戦闘機のパイロットである。優秀な航空学生の中でも一握りの人間しかなれない。戦闘機だけがパイロットの道ではないが、戦闘機に乗りたくて航空学生を目指す者は多い。そう考えると、戦闘機の無い海上自衛隊の航空学生を目指す者は「変わり者」なのかもしれない。
しかし、そんな変わり者でも、哨戒機や艦載ヘリコプターの操縦も、立派な任務であり、戦闘機パイロットの道だけが、全てではない。空に飛び立てば己の命の責任だけではなく、同乗している隊員の命を預かる事になる。一度たりともミスは許されない厳しい世界である。
航空学生はそう言った事も覚悟し成長せねばならない。応募資格は年齢18歳以上21歳未満で、採用試験は一次試験の筆記テストと適性検査。二次試験は口述試験と航空身体検査に更なる適性検査。三次試験は更なる航空身体検査と、なっている。入隊時の階級は一番低い二等海士(二等空士)で、初任給は月額約16万円。衣食住は基地住まいの為、全て無料で支給される。
そして、約2年間の基礎教育を経て三等海曹(三等空曹)に昇任。すると飛行幹部候補生となり、教育航空隊で飛行技術を習得。更に部隊での勤務を経験した後、幹部候補生となり約半年間の教育を受け、入隊後通算6年で幹部自衛官にあたる三等海尉(三等空尉)に昇任する。以後は決められた全国の航空基地や艦載ヘリコプターの副操縦士、さらには機長として勤務して、将来的には航空隊の飛行隊長や、航空隊司令官に出世する者もいる。




