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かげろうのシーマン  作者: 佐久間五十六


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階級

自衛隊に限らず、世界各国の全ての軍隊において、階級と言うのは絶対的なものであると言える。階級は大きく分類すると4つに分けられる。兵、下士官、士官、将官の4つである。更に細かく分類すると、大中小一等二等三等…。と言う細かい区分に分けられる。この階級こそが、軍隊をその体制を維持する為に、必要不可欠なものであり、階級が無ければ軍隊は成立しない。

 部下が上司にたてつくと言う小説のワンシーンがよくあるが、軍隊においてそれをやってしまうと、指揮命令系統が滅茶苦茶になってしまう。そうなってしまうと、最早部隊として成果を残す事は不可能である。階級が存在するのは、単純に給料に差が出るとか年功序列だとか、そうした民間企業の理屈だけではない。軍隊は完全実力主義だからである。確かにそうした側面はあるが、軍隊における階級と言うものは部隊として機能する為の序列をつけているに過ぎない。

 全員が一律同じ階級では戦いにならない。最もそんな事は有り得ないが、指揮をとる者、現場部隊を仕切る者、最前線で戦う者、がいて初めて軍隊は機能する。どんな状況でも上官に従うのが暗黙のルールであり、部下の務めである。それも軍隊を機能させるのに必要なピースである。

 昇進ばかり気にする人間は軍隊に向いていないと言われるのはその為である。現場の経験のないエリート士官に従うのは気分の良いものではない。だが、そう考えると、桐生雅人は、若くして既に三等海佐(諸外国では少佐相当)であり、彼が限られたエリートの証でなのである。

 自衛隊では昔から階級の事を星の数と言ったりもするが、軍隊(自衛隊も含む)で最優先されるのは、先任の隊員よりも星の数が多い隊員が優先される。立派な士官、将官になるだけが道ではないが、どうやら軍人であろうとなかろうと、出世を望むのは、万国古今東西共通の様である。階級はそれだけ軍人にとって重要性のあるものなのだろう。

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