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かげろうのシーマン  作者: 佐久間五十六


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日米露がぶつかり合い笑う者

 日露の間には未解決の領土問題がある。それにより、今回の軍事衝突は起こった。日本側はその点を反省すべきであり、ロシア側も、日本との平和条約締結に向けて外交的努力をすべきであった。国家同士の軍隊が衝突すると言う事は、当然理由がなければならない。どちらがどれだけ悪かったと言う事よりも、そう言う要因を残してしまった、あやふやにしてしまった事が良くなかった。

 後日、日本側とロシア側は講和条約を結ぶ事になり、一応事態は収束に向かって行った。それでも北方領土に関する明確な意思表示は無かったし、今後もロシアとの小競り合いは起こる事が予想された。ただ、今回の軍事衝突の様に、ロシア海軍はSSBNにトライデントミサイルが搭載されていたし、米国海軍のF-35戦闘機には小型核誘導弾やトマホークミサイルの照準まで合わせていた。核戦争になれば世界は終わる。そうさせない為の講和条約であった。日米露3カ国の首脳もそこまで愚かではなかった。

 ただ、現場は極限のレベルまで緊張していたし、攻撃・作戦中止の判断がもう5分遅れていれば、流血の惨事を避けられなかっただろう。戦略的に見てもここで潰し合えば、最後に笑うのは中国であり、戦争を回避したのは正しい判断であった。現場も司令部も、交戦は不可避であると言う状況であったが政府の力で最悪の事態は避けられた。

 この作戦で日米は改めて相互連係の重要性を確認した。軍事演習程度の成果しか得られなかったのは残念だったが、今後の防衛政策に役立てられるべき事象であった事に違いはない。

 今後は戦争をしない為の法体系とロシアへの領土問題解決が課題となる。持続可能な日露関係を築く様にする為に、まずは矛を収めテーブルにつく必要がある。日米とロシアがぶつかり合って得をするのは、何度も繰り返し言う様だが、スコッティノフ中将の言う様に、第4の勢力である事は明確である。スコッティノフ中将の判断は正しいのである。

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