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冬告鳥(ふゆつげどり) ―冬のつばさ―

作者: みなはら


実りの秋の、やわらかく、さわやかな風が、


透明で冷たい、刃のような乾いた風に変わってゆく。



澄みわたる高い蒼空(そら)は、遠くどこまでも広がっていたけれど、


空は澄んでいても、どこか、上から覆い被さってくるような感じを受けるものへと変わった。




冬を告げる鳥がやってくる季節だ。




曇天の翼を大きく広げて、冷たく乾いた刃の風を吹かせ、


風雪(かざゆき)の混じる冷たき飛礫(つぶて)を散らし、冬の澄んだ冷たい空気を我らへと届ける。




夏の木々や獣、虫や魚は眠りにつき、


冬の眷属の季節がくる。


冬の翼が大きく羽ばたくような、

切り裂く冷たい風に導かれて、


眷属の冬鳥たちは、

はるか北の、冬の世界からここへと訪れてくるのだ。



挿絵(By みてみん)



昼の光と太陽が退き、


夜の闇と月、星が歩を進める。



冬の寒さと宵闇の季節が訪れる。



人たちは、暖かな住処(すみか)で春の日差しと乙女を待ち、

そして安らかな眠りへと(いざな)われてゆく。



冬の翼は大きく広がって、世界を寛大に覆い尽くし、


世界を静かな眠りへと導く。

世界は白く染まってゆく。




挿絵(By みてみん)



冬告鳥の翼は暁色(ぎょうしょく)に彩られる。



冷たき空気の中、

世界はふたたび目を覚ます。









― あとがき一言 ―


朝の風景をみて思いついたものです。


いい朝を迎えてゆきたいものですね。


余談ですが、

自分の脳内では、自キャラの稲荷狐が朗読してます(^ω^)

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― 新着の感想 ―
[良い点] 感想、二回目ですが、この詩は、本当に、よかった!! 勉強になりますっ!! 自分に、足りないものを、知ったように、思います…。 素晴らしい詩でしたっ!!m(_ _)m ありがとうございます!…
[一言]  読ませていただきました。  そういえば、ずいぶんと冬らしくなりました。  冬の天気のいい日って、空気が澄んでいて、眩い光が射し込んで透明感のある景色ですよね。  よく表現されてます。 …
[一言] >曇天の翼を大きく広げて、冷たく乾いた刃の風を吹かせ こちらの部分が、特に好きです! 表現が物凄く素敵です。 写真も美しいです。 このような素敵な朝を迎えたいですわぁ(*´∀`) …
2020/12/05 18:31 退会済み
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