義弟と私が夢の国
リーンゴーン、リーンゴーン
ワー、ワー!
パチパチパチ
ヒューヒュー!
「はっ!!!!」
サリーは陽ものぼりきらぬような朝に魘されて目が覚めた。
な、なんだろう…悪夢を見たような気がする…暑すぎるわけでもないのに嫌な感じの寝汗にヒヤリとした悪寒が…!
「なんの夢だったっけ…確か、てんとう虫がどうの…いや、やめよう。きっと思い出さない方がいい。」
頭をふり、もう一度布団に潜り込む。
起きたばかりだが、悪夢のせいか疲労感に襲われていたため、眠れないというわけではなさそうだ。
「ん、大丈夫?」
「ええ、大丈夫よ。二度寝するわ、っておいおいおい?おいおい?いやいや、なんでさ、なんでいるのさ?」
「え、あ、大丈夫、昨日はまだ何も無かったよ。あ、でも寝顔、可愛かったなー」
一人用にしては広すぎるベッド。
潜り込んで寝返りをうった先に昨日許嫁に返り咲いた義弟がいた。
「“昨日は”とか“まだ”とか含みある言い方しないでよ…まるで近々ナニかあるみたいじゃない…」
サリーは先ほどとは違うあぶら汗をかいていたものの叫んだり騒ぐことなく返事ができた自分を褒めてやりたい気持ちだった。
「子どもは何人欲しい?」
「だからやめれって」
義弟の距離の詰め方がお姉ちゃんにはさっぱり理解出来ない。
つうか、あの悪夢はこやつが居たせいでは…。
「悪夢じゃないよ、僕たちの結婚式の予行演習ってとこかな?ちなみにホントにある式場だよ、気に入った?」
「やっぱアンタのせいじゃない…夢にまでっ夢にまで追いかけてくるなんて…!!」
私のプライバシーはどこだ、トイレか?トイレだけなのか?いや、もうトイレすら信用ならん…。ていうか、こいつの部屋あるよね?母上が残してるしね?いくら許嫁奪還したからって同衾をアレな年齢の我々に対して父上が許可してるわけもないし、てことは完全に不法進入やないか。
あ、くそ、これも読まれてんのかな。ええい悪態もつけん!
「ごめんね、もう思考を読むのはやめとくよ」
「え、ええ是非そうして。」
「君のお口からちゃんと言葉で聞きたいしね、」
「あ、なんかヤダ、いや、もう読んでいいよ。」
「うーん、じゃあいざという時にだけする。」
「どういう時だよそれは」