王様ゲーム
ゆり…スレンダー美人。黒髪ロング。
美由…ロリ巨乳。茶髪おさげ。
千春…お嬢様。金髪ツインテール。
茜……アホの娘。藍色がかった黒髪ポニーテール。
放課後 教室
ゆり「王様だーれだ!」
美由「うっ」
ゆり「おっ、私ではないか!」
美由「うぅ……」
ゆり「ふむ、どんな命令にしようか」
美由「うぅ……」
ゆり「決めた。1番が王様に今履いてるパンツをプレゼントする!」
美由「ふぇぇっ!? む、無理ですよそんなのぉ」
ゆり「王様の命令は?」
美由「ぜ、絶対とは限らない」
ゆり「よいしょ」
美由「ひゃあっ!? パ、パンツずり下ろそうとしないでくださいっ」
ゆり「なぜだ。私は王様だ。美由のパンツを欲しがるのも当然だろう」
美由「うぅ~当然じゃないですよぉ。それに」
ゆり「それに?」
美由「ふたりっきりで王様ゲームって、どうかと思います……」
ゆり「……」
美由「……」
ゆり「ごほん。し、仕方ないだろう。茜とあいつ、えっとあいつの名前はなんだったかな……忘れた。とにかく二人が用事あるって先に帰ってしまったのだから」
美由「あいつって……ちゃんと千春って呼んであげてください」
ゆり「知らん。というわけで次のゲームだ」
美由「王様ゲームは終わりですか?」
ゆり「うむ。高尚なる部活動に異議申し立てをする不届き者がいたからな」
美由「うぅ……ごめんなさい……」
ゆり「たしかロッカーに……あった」
美由「これは……チェス?」
ゆり「ただのチェスではない。亜空間チェスだ」
美由「ただのチェス盤にしか見えないんですけど……」
ゆり「こうして遊ぶ。よく見ていろ」
美由「はい」
ゆり「こう、黒のキングを手に持ってだな」
美由「じーっ」
ゆり「一気に相手の敏感なところへさす!」
美由「ひゃんっ! た、ただのセクハラじゃないですかぁ!」
ゆり「チェックメイトだ」
美由「うう……ゆり先輩の思考回路はいろんな意味で詰んでますぅ」
ゆり「おっぱいが隙だらけな方が悪い」
美由「どんな理屈ですか……」
ゆり「チェス飽きたな」
美由「はやっ」
ゆり「お腹すいたな」
美由「あ、だったら少し早いですけど、いつものお菓子タイムにします?」
ゆり「うむ、そうしよう」
美由「えへへ、今日はゆり先輩の大好きなアレ持ってきたんですよぉ」
ゆり「なにっ、それはまことか?」
美由「まことです。じゃーん」
ゆり「おお……この神々しい輝きはまさしく!」
美由「はい……!」
ゆり・美由「柿の種!!」
ゆり「ではさっそく開封する。美由隊員、そちらはそちらで楽しみたまえ」
美由「いえす、さー!」
ゆり「ぽりぽり」
美由「あむあむ」
ゆり「美味かったな」
美由「はい」
ゆり「それじゃあ次のゲームするか」
美由「いいですよ」
ゆり「たゆんたゆんゲームをしよう」
美由「たゆ……なんです?」
ゆり「説明しよう。たゆんたゆんゲームとは、ある一定のレベルに達した女子にのみプレイできるゲームで、それに参加し戦う女子たちはそれぞれの夢と誇りをかけてお互いを潰しあう。まさに血で血を洗う、とてつもなくシビアでスリリングなゲームなんだ」
美由「な、なんだか怖いゲームですね。美由にもプレイできるでしょうか」
ゆり「もちろんだ。ではルールを簡単にレクチャーしてやろう。美由、ちょっと私の前に立ってみてくれ」
美由「これでいいですか?」
ゆり「このようにお互い向かいあって直立。これでたゆんたゆんゲームの準備は完了だ」
美由「い、いよいよ本番ですね?」
ゆり「ああ。よし、準備はいいな。私がスタートと言ったら力の限り垂直飛びをするんだ。それも繰り返しな。よし、スタート!」
美由「わ、わ! よーし、じゃんぷ!」
ゆり「そう、その調子だ美由! 良い! すごく良いぞ!」
美由「じゃんぷ! じゃんぷ!」
ゆり「素晴らしい! エクセレント!」
美由「じゃんぷ! じゃんぷ!」
ゆり「お胸様がたゆんたゆんしてる! これだよ! 私が見たかったのは!」
美由「じゃんぷ! じゃんぷ!」
ゆり「上下に残像を残しつつ揺れる大きなおっぱい。至近距離でそれを眺めるこの瞬間だけが、私に神の存在を感じさせてくれるんだ!」
美由「はぁっ、はぁっ」
ゆり「なに止まってるんだ! 美由がんばれ! キミならまだたゆれる!」
美由「…………」
ゆり「がんばれがんばれできるできる絶対できるがんばれもっとやれるって! やれる、気持ちの問題だよがんばれがんばれそこだそこで諦めるなよ絶対にがんばれ積極的にポジティブにがんばれがんばれ北京だってがんばってるんだから!!」
美由「……ゆり先輩」
ゆり「どうしたんだね、私のことなど構わず続けたまえ。ほら、じゃんぷじゃんぷ」
美由「…………」
ゆり「ほら、じゃんぷ、じゃん……」
美由「…………」
ゆり「…………」
美由「騙しましたね?」
ゆり「な、なんの話かね」
美由「ゆり先輩」
ゆり「はひ」
美由「美由にだけじゃんぷさせるなんて、ひどいです」
ゆり「うぐ」
美由「ゆり先輩はこんなのばっかりです。いいかげん美由は怒りました」
ゆり「あ……」
美由「罰として、ゆり先輩とは一週間口きいてあげませんっ」
ゆり「がーん!」
美由「ぷいっ」
ゆり「美由……美由?」
美由「つーん」
ゆり「口きかないなんて、嘘、だよな?」
美由「…………」
ゆり「み、美由……」
美由「…………」
ゆり「す、すまん美由! 私が悪かった! だから――」
美由「なーんてね」
ゆり「……え?」
美由「怒ったと思いました? 冗談ですよ~。これぐらいで怒ったりするわけないじゃないですかぁ」
ゆり「…………」
美由「ゆり先輩にこういう風にされるのはもう慣れっこなんですから」
ゆり「…………」
美由「って、聞いてますゆり先輩?」
ゆり「うりぃぃぃぃーー!」
美由「ひゃあっ! ちょ、ちょっとゆり先輩、どこ触ってるんですかっ! あんっ!」
ゆり「この胸が、この胸が全部悪いんだぁ!」
美由「あ、ひゃんっ、そ、そんな強く揉んじゃだめですぅっ!」
ゆり「うりうりー!」
美由「あっ、ふぁっ!」
ゆり「もみもみー!」
美由「んっ、あっ!」
ゆり「ぐにぐにー!」
美由「あっ、だめですっ、へんなの、きちゃうっ!」
ゆり「とどめー!」
美由「ふぁ、ああっ、んんーーーーーっ!!」
ゆり「ふう。堪能した」
美由「ふぇぇ……ぐすん。汚されたぁ……」
ゆり「なにっ、私の可愛い美由を汚したやつがいるだと! どこのどいつだ!」
美由「ぐすん……もう、ゆり先輩は悪ノリがすぎます」
ゆり「私は悪くない。その大きすぎるおっぱいが悪いのだ」
美由「み、美由だって好きで大きくなったわけじゃないですっ」
ゆり「にしてはでかすぎないか? Eぐらいはあるだろう」
美由「……Eじゃないです」
ゆり「じゃあDか? いや、まさかのF?」
美由「……Gです」
ゆり「!?」
美由「な、なんでそんな嬉しそうなんですかぁ!」
ゆり「いや、これが世にいうロリ巨乳かと思ってな」
美由「そういうゆり先輩だって世にいうスレンダー美人じゃないですか。いっぱいいるんですよ、ゆり先輩のファン。美由の同級生には特に」
ゆり「知らん」
美由「もう、興味ないことにはとことん無関心ですよね、ゆり先輩」
ゆり「私が興味あるのは美由の体とそれを包む下着だけだ」
美由「変態ですっ!?」
ゆり「と、もうこんな時間か」
美由「そうですね。そろそろ下校します?」
ゆり「そうだな。ああそうそう、ひとつ言い忘れてたことがあった」
美由「なんですか?」
ゆり「好きだ美由。付き合ってくれ」
美由「いきなりですっ!?」
ゆり「どうなんだ」
美由「み、美由の気持ちは、前にも言った通りですぅ……」
ゆり「ふむ、そうか」
美由「ていうか、これでゆり先輩に告白されたのちょうど百回目ですよぅ」
ゆり「もうそんなになるのか」
美由「そんなにって、ゆり先輩毎日告白してくるじゃないですか」
ゆり「そうだったか?」
美由「そうですよ~」
ゆり「それでは帰るとするか」
美由「はい」
ゆり「気をつけて帰るんだぞ。美由は可愛いからな。いつ私みたいなヤツが狙ってくるとも限らん。用心しておけ」
美由「どんな注意喚起ですか……」
ゆり「それではな」
美由「はい。ではまた明日」